発掘あるある大辞典2訂正放送
フジテレビのやらせ問題は以前にも書きました。前回の訂正放送に続き,今回,新たなねつ造事実が発覚したのを受けて昨日夜10時から15分間の訂正放送がありました。平日の夜の時間帯に15分間放送することになった理由は何でしょうか。一番視聴者が見る時間帯だからでしょうか。番組が放送されていた日曜日の夜に流すのなら分かるんだけど。前身番組の発掘あるある大辞典にまでさかのぼった全520回の放送について社内調査を行った結果,7つの放送回で事実と異なる内容があったそうです。記憶しておくために記しておくと,1.2005年6月12日 寒天ダイエット効果2週間にわたる血糖値データの変化を見た実験において,1人の実験前血糖値を97から111に改ざん2.2005年8月7日 解毒プログラム有害ミネラルの排出量データを改ざん3.2005年10月16日 有酸素運動の効果アメリカの大学教授のインタビュー発言の内容が吹き替えを利用してねつ造また運動プログラムによるダイエット効果検証実験において,0.6kg減から2kg減に体重減少幅データを改ざん4.2005年12月11日 過去のダイエットを振り返るアメリカの大学教授がかけてきたとされる電話の内容は,別人の声を吹き込んだ5.2005年2月19日 味噌汁のダイエット効果アメリカの大学助教授のインタビュー発言を吹き替えを利用してねつ造またダイエットの効果を検証した実験データを改ざん6.2006年8月20日 チョコレートダイエットダイエット効果を検証した実験において,基礎代謝量のデータを改ざん7.2006年10月22日 ダイエットフルーツ(りんごとみかん)血糖値の上昇実験において,パンだけを食べたときとみかんを食べた後にパンを食べたときの値を比較した際のグラフを改ざんこのほかにも演出上問題がある放送回や改善すべき事項が含まれる放送回が8回分あることが紹介されました。メディアが流す訂正放送の検証内容が示されただけでは,視聴者にはその検証結果自体が,決して作られたものではないということを確認できないので本当に信頼しきれないかもしれません。どのように検証作業がなされたのか,ねつ造が行われた背景はなんだったのか,これ以外の放送回ではねつ造はないのか,今後の再発防止策はどのようなものか。これらについての情報が明らかにされない限り,視聴者はメディア全体に対する不信感をぬぐえません。この放送をきっかけとして,事実と異なる番組ねつ造が行われた例が他にも明るみに出ています。ねつ造は放送業界の構造的な問題なのか,今回の番組だけに見られる現象だったのか,それを視聴者をはじめ国民は知りたいのだと思います。本当に都合の悪い情報は,隠したいと思うのが人間です。今回の件は氷山の一角ではないかと感じてしまいます。信頼の上に成り立っているビジネスは,一度信頼を勝ち取れば安定した顧客の支持を得られる反面,一度崩れてしまったら回復するのが難しいことから,それがいかに危ういものであるかも分かります。信じたものがバカを見るような,裏を取って欺いたものが得をするような,人間不信の社会の一端を見るような気がして哀しいです。ブログランキングに参加中。毎日1回クリックで応援よろしくお願いいたします。