キュレーションの時代
【送料無料】キュレーションの時代価格:945円(税込、送料別)【内容情報】(「BOOK」データベースより)テレビ、新聞、出版、広告ー。マスコミが亡び、情報の常識は決定的に変わった。ツイッター、フェイスブック、フォースクエアなど、人と人の「つながり」を介して情報をやりとりする時代が来たのだ。そこには人を軸にした、新しい情報圏が生まれている。いまやだれもが自ら情報を選んで、意味づけし、みんなと共有する「一億総キュレーション」の時代なのである。シェア、ソーシャル、チェックインなどの新現象を読み解きながら、大変化の本質をえぐる、渾身の情報社会論。本書ではマス消費を促したこれまでのマス広告の効果が出なくなった理由を考察しています。記号消費から機能消費へ。これはある意味戦前の消費のあり方へ回帰しているとも言えそうです。一方で応援消費という言葉も紹介されています。作り手側の生産哲学に共鳴した消費者の購買行動だと捉えていいと思います。こだわり消費とかLOHASとも似ています。これを新たな流通のあり方として位置づけ,特定の生産者と消費者を結びつける情報の流れも変わっていくと指摘しています。フォースクエアやツイッターなどが両者を結び付ける新たなソーシャルメディアとして紹介されています。生産者・消費者は,情報をただ単に流したり,受け取るだけではなく,双方向的に情報交換する関係性を構築していきます。ただし,膨大な情報の海の中で,どうやって同じ思いを持った両者が結びつくのか。重要な役割を果たすのが,一次情報を特定の視角から読み解くキュレーターの存在だといいます。マスマーケティングはたしかに従来よりも広告効果が薄れているように感じます。しかし,特定のキュレーターに依存することはそのキュレーター自身の視角に縛られてしまう気がします。キュレーターにも得意分野・苦手分野が存在するので,分野ごとに適切なキュレーターが求められます。結局はどのキュレーターを選択するかはその人自身の価値観や視角で決まってしまいます。自分の価値観とは異なる価値観をどのように解釈できるか,多様性を認める幅広い視野をもったキュレーターを適切に選び取ることができるかが問われます。また,キュレーターが知名度を高める戦略としては,やはり従来のマスメディアによるパブリシティ効果は大きいのではないかと考えます。既存のメディアとソーシャルメディアをうまく組み合わせて自分の視角をうまく送り込めた人がキュレーターとしての知名度を高めています。情報を鵜呑みにしないで正確に読み取る力は,最初から身につけられるものではなく,たくさんの教養をつけてこそ可能になると思います。