花の大きな曲がり角
福井先生のコラムを読みながら、花業界は大きな曲がり角に来ているような気がした。市場の卸売り数量と卸売価格が減少しているのだ。2002年から2006年を見ると『過去5年間で取扱数量は切花4億7千万本,鉢物で5400万鉢,花壇苗1億株減少しています。これに伴って卸売価額は過去5年間で切花が64億円,鉢物で219億円,花壇苗で56億円下がっています。』市場外流通が増えているのだ。2009年4月からの市場手数料の自由化ということを踏まえて、大きな転換を迎えている。市場外流通やスーパーなどの量販店にどう対応するのかが問われている。一方 そのデータの中で、平成18年の花卉卸市場の取引数量および取り扱い額をみると・・・いっそう、変化が見られる。福井先生は言う『量販店は発注量の大きさを背景とした低価格交渉を前面に出した強気の取引が基本です。 花き市場は国内の花き産業の振興を旗頭にたてて花生産者の側に立って量販店と交渉ができるのでしょうか?大量の取扱量の魔力に惑わされて量販店の代弁者になるのでしょうか?』と問いかけている。 花も野菜と同じ状況が生まれるのか?それとも違った道を歩むことができるのか?ということですが・・野菜が、八百屋がきえて・・・量販店主体になったところで、野菜市場は大きな変化をもたらしました。市場取引でさえも、輸入の比率が高まっており、スプレイキクは、輸入のものが、国内の生産よりも高く取引されるという現象が起こっており・・・なぜ、日本産は、負けたのか? という分析が必要。リンキク、カーネーションは 輸入数量が増えている。バラも少し増えている・・・この傾向は今後の方向となっていくと思われる。そういう中で 花屋さんは・・・福井先生は分析する・・・『花きを取り扱う店舗数は26,370店で総販売額は7,763億円です。このうち園芸店や生花店などの花き専門小売店舗数は22,019店,販売額は5,669億円です。これに対して,量販店に分類されるスーパーは294店,販売額は707億円,ホームセンターは3,468店,販売額は1,128億円となっています。スーパーやホームセンターなどの量販店の店舗数は全体の14%ですが,販売額は23.6%を占めています。平成14年度の商業統計と比較すると,花き専門小売業店舗数は5,151店減少し,販売額は1,368億円下がっており,急速に園芸店や生花店の経営が苦しくなっていることを示しています。これに対して量販店は販売額が272億円増加しており,総販売額に占める量販店販売額は平成14年の18.2%から23.6%へと増加しており,この2年間に急速に量販店の勢力が拡大しています。』花屋さんが大きな転機を迎えていることも確かです。福井先生のコラムは、花関係者にとって、必読です。