白夜とフィヨルドと鼻血ブーの車
休日しか乗らない方のクルマ(Alfaromeo gtv)を車検を出す。クルマ屋さんの付近迄の交差点で信号待ち中、黒の「Ferrari F355」が爆音を上げて全開で走り去って行った。どうも社長がコンディションを確認していた様だが、近所から訴えらないかと客の自分が心配してしまった。流石現役レーサー、腕も度胸も一流である。この店に来る様になってから「Ferrari」程度の車を見ても驚かなくなってしまったのは、単に感覚が麻痺したのか「うつ」が原因なのか、正直自分でも解らない。しかし、黒の「Ferrari」って渋くて知的に見えるもんだ(それは新発見)。社長に会釈、マネージャーとスタッフと雑談の後、メカニックと整備内容の整合。一応、もう1台「Alfaromeo」はもっているので、代車を借りる必要は無かったが、わざわざ貸して頂けることになった。しかも、代車は「Saab 900S」恐縮ですって感じでした。白夜とフィヨルドと鼻血ブーの国、スウェーデンの車である。うつ状態の私を元気付ける為、この車を貸して頂いたのだろうか、感謝の気持ちでいっぱいである。早速インプレッション。既に120,000kmは走行しているのにヤレ感ってないんですよ。実は車って、中古にならないと出来の良し悪しって、ホント解らない。ある程度走行を重ねた車に乗る度、その車の耐久性が予測出来るので、長く車を所有する場合、中古外車の購入って以外とお薦めです。普通の国産なら、こんだけ走ると車体もショックもユルユルのボロボロだ。今迄、代車で借りた国産車って、年式も距離もそこ迄逝ってないけど、脚もボディもユルユルにヤレているものが多かった。そういえば、保証期間中のクレーム対応でさえ腹が立つ事も多かったなぁ。不良を不良と認めないのは、三菱だけじゃないんですよねぇ、コレが(結局、国産の新車を買わなくなったのは、こういう理由なんです)。さてさて、ハンドリングですが、中立付近のユルユル感は独特、コイルサスのシトロエンのような感じはあるが、ステアリングのギア比や荷重バランスの変動による挙動が違うので、一般的なフランス車の様なキレの良さはない。必要以上にリア側が粘り、フロント側が先に逃げますが、故意にスタビリティーを落す様な幼稚なアンダー傾向の設定ではない。積極的に曲る味付けでないのは、おそらく凍結路面での挙動を想定している為であろう。しかし、長距離での走行は快適だと感じるし、北米市場でも受け入れられる理由が理解出来た。「Classic Saab」とは異なるが雰囲気は近い、特に内装のデザインは共通性があり、温かさを感じます。さすが「スカンジナビア・デザイン」。エンジンは、2.3Lで結構早く不満なし、但しATのクリープが強い。ZF製だろうか?シフトスケジュールに関しては、同年式の仏車より確実に賢く、国産と遜色無し。やはり、俺、中古外車屋に転職した方が向いている気がするわ・・・。下の写真は、お借りした代車です。