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その瞬間。
齊藤和巳は崩れ落ち、 的場直樹は肩を震わせ、 松中信彦は微動だにできなくなった。 9回裏0-0。二死1,2塁。 稲葉の打球は、その速い打球は、何とか止めようと反射的に動いた齊藤の右側を無常に抜け。 だけれども、センターに抜けると思われたそれは、中澤忠厚のグラブに収まる。 セカンドに入った川崎宗則にボールは送られるが。 間一髪。 滑り込んだ小笠原道大の足のほうが速かった。 二死満塁で打席にSHINJOを迎えるとこになるのだろうと思われたが。 勝負の仕切り直しなど許されなかった。 2塁ランナーの森本稀哲がサードベースを蹴っていた。そのままホームへと向かう。 小笠原のスライディングに体勢を崩していた川崎があわてて本塁へ送球するも。 時すでに遅し。 パリーグ得点王が決勝のホームを踏んだ。 歓喜の輪が出来ていく。 その瞬間。 齊藤和巳は崩れ落ち、 的場直樹は肩を震わせ、 松中信彦は微動だにできなくなった。 日ハムの優勝はめでたいけれど。良かったとは思うけれど。 うれしくはない。 敗者の姿が、痛かった。 自分の力では動けないエースを。 援護できなかった主軸が助け起こした。 肩を貸してベンチに戻る。 助けることが出来なかった。 もう肩を貸すくらいしかできない。 何度、エースを見殺した? レギュラーシーズンでの驚異的な勝率は『負けないエース』そんな称号を彼に与えたというのに。 だけれども。 ホークスの敗戦はかわいそうとは思うけれど。 悲しくはない。 どちらのファンでもないから。 試合が終わるとファンとの温度差に苦しみますよ…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.10.15 00:22:16
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