さすらいの天才不良文学中年

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  映画「散り椿」

  映画「散り椿」　映画「散り椿」を観た。　黒沢映画のキャメラマン（撮影助手であった）木村大作氏による第三作目の監督作品である。　木村監督は、初監督作品「剱岳　点の記」で日本アカデミー最優秀監督賞を受賞されている。　撮影出身ということもあり、映像が美しい。だから、映画の最初のシーンから観せる。撮影の鬼の本領発揮である。　さて、この映画、若干ドラマ性が弱いのが残念であるが、映画の後半で散り椿が映るシーンは圧巻である。　このシーンだけで、この映画を観る価値はある。　加えて、殺陣がすごい。　主演の岡田准一も殺陣を担当、これは見ごたえがある。　出演は岡田准一のほかに西島秀俊、黒木華、新井浩文、麻生久美子、石橋蓮司、富司純子などと脇もしっかり固めている。ナレーターは豊川悦司。　この映画で、木村大作監督は美しい時代劇を撮りたかったと述べておられる。　監督によれば、美しいというのは単に写真（映像）が美しいというだけではない。心の美しさを撮って初めて美しい映画になるということである。　巧いこと云うなぁ。　それが成功すれば、最高の映画である。　果たしてそうなっているかどうか。これだけは皆さんの足で小屋に赴き、自分の眼で確かめてもらうしかない。　いい映画とは、そういうものである。

  October 22, 2018

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  立川談慶師匠とコラアゲンはいごうまん二人会（後篇）

  立川談慶師匠とコラアゲンはいごうまん二人会（後篇）　中学校は地元の中高一貫の進学校に進んだが、あいかわらずウケ狙いが好きで勝手に国営ラジオ放送の落語や漫才を愉しんでいた（下の写真は、談慶師匠）。　会社に入ってもユーモアとウイットを忘れることはなかった。　人を笑わせることは、人から好かれることでもある。面白いことを云えば、皆が笑ってくれる。面白いことをすれば、皆は喜んでくれる。笑いは人生の悦楽である。それはおいらの哲学となった。　だから、文珍師匠の付き人と本番に入る前にバカ話しをしたのである。付き人にウケると思ったのである。　今、どういうギャグを話したのかは思い出せないが、はっきりと思い出せるのは、その付け人の話しが滅茶苦茶面白かったことである。　ギャグの応酬。　それにおいらは完敗したのである。　それは、プロとアマの差そのものであった。付き人とは云え、天下の吉本興業の若手である。アマチュアのおいらのギャグがプロに太刀打ちできる道理などない。　そのときおいらはあっさり気付いた。おいらは上質の笑いを堪能させてもらう立場でいいと。　その代わり、しっかりと芸を拝見させてもらいますよ。それが今のおいらの落語の愉しみ方である。　さて、談慶師匠である。　実は、慶応の経済出身というエリートである。　おいらの若いときのように笑いが大好きな慶応落研初めてのプロの落語家、慶応初めての真打である。　新卒後、ワコールに入社、そのまま居れば今頃は部長職のはずなのに福岡支社に配属となったのが運の尽き、休日は吉本の所属となった。　以降、笑いの世界が忘れられず、立川談志の門を叩いた変わり種である（前座時代名は、立川ワコール）。　その談慶師匠、さすがに噺は旨い。途中ではさむギャグも上質である。談志師匠の落語を彷彿とさせるほどである。　惜しいのは少し早口で言葉が聞き取れないことがあることか。しかし、それも師匠の談志譲りだと思えば苦にならない。　二人会のもう一人は、「コラアゲンはいごうまん」氏。　ワハハ本舗主催の「喰 始（たべ はじめ）」氏（あの伝説の「巨泉×前武ゲバゲバ９０分!」の放送作家）に教えを受けたスタンダップ・コメディアンである。　この人の芸は、もう観るしかありません。評価不能。談慶師匠によれば、ピン芸人で今一番面白い人だそうだ。　以上、笑いという芸はやはり奥が深い。いや、芸の道は底なしだ（この項終わり）。

  October 19, 2018

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  立川談慶師匠とコラアゲンはいごうまん二人会（前篇）

  立川談慶師匠とコラアゲンはいごうまん二人会（前篇）　立川談慶師匠とコラアゲンはいごうまん二人会に行ってきた。　先月末のことである（写真上は、談慶師匠）。場所は上野広小路亭である。　おいらの落語の師匠であるＳ氏が談慶師匠の落語を聴くチャンスがあると云われ、おいらを誘われたのである。　この小屋では、かつて落語の鬼であるＭ氏と立川キウイ師匠を聴いた思い出がある。　その立川流は、変人が粒揃いである。　いや、まともな人が落語家になっても面白くない。だから、落語界では、変人は普通の人である。　おいらはまだサラリーマン駆け出しのころ、あれは３０才になってまだ間がないころであった。　実は、ＴＢＳのバラエティ番組にゲスト出演したことがある。　当時の日テレのお化け番組「タモリの今夜は最高！」の裏番組であり、桂文珍師匠とまだ若かりし林真理子氏のお二人がＭＣであった。　そこで某特集番組があり（特集の内容を開示するとおいらの職業がバレルので、金融関係だけと伝えておこう）、おいらは文珍師匠と会話のセッションをしたのである。　簡単なリハーサルの前に出演者の挨拶があり、そこでお会いさせていただいた文珍師匠は腰が低く、すでにこのとき悟りを啓いておられるようなお方であられた。　それが本番を迎えられると破天荒になられるのである。　これぞ師匠。　しかし、おいらはそのようなことでは驚かない。それは師匠が真の芸人だからである。　おいらが驚いたのは、吉本興業の若手の付き人であった。　恥をさらすとおいらは幼少のころから人を笑わせるのが大好きであった。　それが高じて、小学校高学年のときには教室の中で落語を披露してウケていたほどである。　演目は、道具屋であった（この項続く）。

  October 17, 2018

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  没後５０年藤田嗣治展に行く（番外篇）

  没後５０年藤田嗣治展に行く（番外篇）　番外編を書く。　写真上は、今回本邦初登場の作品。「モンパルナスの娼婦」である。ジュネーブのプティ・パレ美術館蔵であるから、スイスまで行かなければ観ることはできない。　だけどねぇ、どう観てもこの絵は場末の看板の絵だよねぇ。　フジタもそれを承知としてのことか、この絵にはサインをしていない。　でも観れば観るほどこの絵からは凄味が伝わってくる。フジタは、パリの娼婦の絵を版画ではあるが多数残している。それらにはフジタ独特の上品さが漂うが、この絵はなぜか恐ろしい。　実際、パリの娼館では全裸の女が指名を待っており、こういうどぎつさを出さないと嘘くさくなるからだろう。　大きな絵であり、海外まで行かなければもう観れないと思うと、今でもこの看板絵を観ておいてよかったと思う。　次は香港の資産家が所有している人魚の絵。　おいらも初めて観たが、まるで墨絵のようなこの絵も本邦初公開のはずだ。　これも不気味である。フジタは人魚の絵を複数描いているようだが、本邦にはなく、また、画集にも掲載されていないので珍しい作品である。　しかし、この顔。そして人魚の表現の仕方。太ももからゆっくりと鱗が生え、魚になっていく様の奇妙な感覚。　尾ひれは傷んでいるのだろうか。　水中なのでエラを見せる魚のエロティシズム。　フジタはやはり天才である。　本邦初公開の最後は、シカゴの富裕層の女性肖像画。　この絵は今回のフジタ展の目玉でもあるから解説は不要。　惜しいのは描いてから約１００年経っているので、銀箔が劣化して黒く変色していることである。　描いた当時の銀色を想像すると、まばゆいいほどの絵だったろうとおののく。フジタが銀箔を使った作品はこれしかない。　今回のフジタ展、再び京都で開催されているので、まだ観るチャンスは残されている（この項ホントに終わり）。

  October 15, 2018

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  没後５０年藤田嗣治展に行く（後篇）

  没後５０年藤田嗣治展に行く（後篇）　フジタの絵で気にかかっていたことがある。　あけすけに云えば、それは、フジタの絵が巧いかどうかである。　巧いに決まっているという答えのほかに、ヘタウマではないかという答えもある。　それは、例えば、「自画像」である（写真上）。　畳１畳程度の大きな絵にフジタがくつろいでいる。この右部分のちゃぶ台の遠近画法がずれていることに気付く。　そこだけ子供が描いた絵のように観える。　また、乳白色の代表作の一つである「タピスリーの裸婦」である。　この絵も大きな絵で、ちょっと不思議な感覚に襲われるのだが、それは上半身と下半身のバランスが悪いからだということに気付く。　だから、そこだけ観れば下手と云われても仕方がない。　だが、この絵の前に実際に立つとそんなことはどうでもよくなるのである。　この「タピスリーの裸婦」から２メートル程度離れてこの絵を観ると、この上半身と下半身のバランスはこれでなければならないと気付くのである。　つまり、でかい絵の前に立って実際に観る人のことを計算して描いているようにしか思えない。　逆に云えば、フジタが描いているときもこういう風に観えるはずだと描いていたのである。　写実的に描けばそれが巧いというのは素人の考えである。似顔絵でもデフォルメした絵の方が本物に近くなることは実証済みである。　また、大仏でも下から観ると顔が小さく観えないように大仏の顔を大きく創ることがあるのと同じ理屈である。　つまり、「フジタはそこまで考えて絵を描いていたのではないか」というのがおいらの説である。　今回のフジタ展でおいらはそれを確信した。　やはり、絵は本物を自分の眼で実際に観なければ分からぬ。それが今回のフジタ展でのおいらの収穫である。　でもフジタは本当に魅力のある作品を描くなぁ。舌を巻くぜよ（この項終わり）。

  October 13, 2018

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  没後５０年藤田嗣治展に行く（中篇）

  没後５０年藤田嗣治展に行く（中篇）　会場に入り、５００円支払って「音声ガイドプログラム」を借りることにした。　普段はあまり利用することはないのだが、今回はフジタである。展示作品の解説や図録に掲載されていないことを音声ガイドが聴かせてくれるかもしれない。　こりゃ確かに便利である。解説者が一人付いているようなものである。　しかし、いいこともあれば悪いこともある。そう、解説を聴いてしまうのである。自分の頭でモノを考えなくなり、ひっきょう、絵を観なくなる。　名画鑑賞というのは、先入観なしにひたすら絵に入り込むことが肝要である。だから、ひたすら絵を観る。そういうときに解説は不要である。　そうは云っても使い方を間違えなければ、音声ガイドも悪くはない。必要なときだけ、聴けばよいのだから功罪相半ばだろうか。　さて、今回のフジタ展は、８部構成でフジタの人生と作品を合わせながら回顧している。第１部　原風景　家族と風景第２部　はじまりのパリ　第１次世界大戦をはさんで第３部　１９２０年代の自画像と肖像第４部　「乳白色の裸婦」の時代第５部　１９３０年代・旅する画家　北米・中南米・アジア第６部１「歴史」に直面する　２度目の「大戦」との遭遇第６部２「歴史」に直面する　作戦記録画へ第７部　戦後の２０年　東京・ニューヨーク・パリ第８部　カトリックへの道行き　と、確かに没後５０年にふさわしいフジタの画業が網羅されている。　これまで数多くのフジタ展を鑑賞してきたが、集大成と云っても過言ではない内容である（この項続く）。

  October 11, 2018

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  没後５０年藤田嗣治展に行く（前篇）

  没後５０年藤田嗣治展に行く（前篇）　今年はフジタの没後５０年である。　フジタに関する展覧会開催や書籍の出版などが今や目白押しである。　なかでもその中心となるのが、「没後５０年藤田嗣治展」である。東京上野の東京都美術館で昨日まで開催されていた（巡回して１９日からは、京都国立近代美術館で開催）。　フジタの権威となられた林洋子氏によれば、君代夫人が２００９年に亡くなられてから約１０年経過し、そろそろフジタの作品は作品本位に評価しいてもよいのでは、ということである。　確かにフジタは日本を捨て、日本画壇と決別し、フランス国籍を得てスイスで亡くなった。しかし、それは日本がフジタを見捨てたからでもある。　君代夫人にしてみれば彼女の生存中は、フジタのそのわだかまりをないがしろにすることはできなかったはずだ。　だから、夫人の生存中に展覧会の開催や画集発行を行おうとすれば、彼女の顔色を窺わなければならなかったことも事実である（その多くは彼女によって断られたという逸話が残っている）。　それが、夫人の没後、多くのフジタのプライベートな遺品が各所に寄贈されることになった。　また、彼女の膨大なフジタコレクションがオープンになったので、そういう壁が無くなったと考えることができる。　だから、没後５０周年を機にこういう大フジタ展が開催されることはとても喜ばしいことだ。　７月３１日から上野で開催され今月初旬まで開催されるので、ゆっくり行けると思っていたが、時間がなかなかとれない。気付いたら９月も下旬になっていたので、あわてて先月２３日に上野に出向いた。　余談だが、日本で開催される展覧会の期間は短すぎる。今回のフジタも２か月とちょい、である。あっという間じゃよ。　海外では半年が当たり前である。日本にはどういう事情があるのだろうか。　しかし、そういうことを云っても始まらない。恐れたのは会期末に近いので待ち時間である。若冲展のときは恐怖の７時間待ちなどもあったので、開始時間に合わせて９時半に現地に到着した。　休日ということもあって上野動物園も開園前から長蛇の列（写真上）。　しかし、まだ少し開催期間に余裕があるのか１５分待ちで入場できた。　さあ、久しぶりにフジタとの対面である（この項続く）。

  October 9, 2018

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  ネット詐欺に引っかかった！！（前篇その３）

  ネット詐欺に引っかかった！！（前篇その３）２．クイズ開始（続き） そうこうしていたら、画面の下に口コミが現れた。　ふむふむと読み始めると、「冗談かと思ってたけどほんまに届いちゃったよぅ」という口コミがずらりと並んでいる。そうか、みんなも届いているのだ。　グーグルって、こういうサプライズをしてくれるんだとおいらは素直に喜ぶ。　そして、アイホンＸの受取りのために次の事項を入力してくださいとの画面に移行した。送付するためにおいらの名前や送付先が必要だから、身元確認が始まったなと勝手に考える。　おいらは住所氏名などの必要事項をインプットしていく。　すると、最後に１６５円のカード決済のため、クレジットカード番号と期限、裏面のセキュリティコードの記入の画面に変わった。　一瞬不安に思ったが、ネットでカード決済することには慣れている。　今までアマゾンの通販や野球チケットなどをクレジットカードでさんざん決済しているのでカードのセキュリティコードの記入も仕方がないなと実行ボタンを押したのである。３．謎のメール　そうすると、数分後においらにメールが到着した。　ところが、これがでたらめな日本語で、明らかに英文を自動翻訳したと思われる内容であった。　しかも、おいらのアイホンＸは当選ではなくて、アイホンＸゲットコンテストに参加したという内容になっている。　あちゃ～、なんじゃこりゃ！！　そして、当たっていない？　それなのにクレジットカード情報を入力してしまった！　　しもうた、やってもうた。こりゃ、怪しいを通り越してグーグルを騙った立派な詐欺じゃん。　おいらはすでに海外詐欺集団にクレジットカードの情報を与えてしまったことに気付いたのである。　どうしようもないが、さあ、そこでおいらはそれからどうしたのか（この項は、来月配信の後編に続く）

  October 5, 2018

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  ネット詐欺に引っかかった！！（前篇その２）

  ネット詐欺に引っかかった！！（前篇その２）１．グーグルからの吉報（続き）　実は、つい先日もヤフオクの同様のポップアップ画面でおいらには３千円が当たっていたのである。　これはラッキーであった。簡単なクジを引くだけで３千円が当たり、ヤフオクで実際にその金額が使えたのである。　だから、「おう、今度はグーグルで当たったか。こういう幸運は続くことがあるのぅ」と思ったのが間違いなのだが、すでにカウントダウンが始まっているので、おいらは冷静になれない。　そう、２分以内に手続きをしなればアイホンＸは貰えないのである。２．クイズ開始　そこで、ＯＫをクリックすると、突然クイズが始まったのである。　第一問目、グーグルの創立者は？ これが選択肢となっていて、１．ビル・ゲイツ　２．マーク・ザッカーバーグ　３．ラリー・ペイジ　から選べというのである。　確か、ラリー・ペイジだったと、３をクリックする。 第二問目、グーグルの本拠地はどこ？　　これはアメリカとすぐ分かるので、アメリカをクリック。　第三問目、グーグルが創立された年は？　　こんなん知らんわい。しょうがないからウィキペディアで調べる。１９９８年と分かったので、その年をクリック。　すると、「おめでとうございます。正解です。あなたは１６５円の負担でアイホンＸをゲットすることができました」となったのである。やった、当たった～！！ 　しかし、本当にそうか？と素朴な疑問が浮かぶ。　というより、怪しくないか？ 　ここで考えたのが、このポップアップ画面の主体が誰かということである。　グーグルからのお知らせであったと思った。おいらのネットはエクスプローラーではなく、グーグルクロームを利用しているのである。　そのグーグルクロームを使ってブログを書き込んでいる途中にグーグルからの連絡があったのだ。　そうだとすると、先日のヤフオクの当選もヤフーのサイトを開いていて当たったのだと考える。　しかも、聞いたことがない名前のサイトだと怪しいと思うがこれはグーグルである。だから、信じてもいいよなぁと考えたのである（この項続く）。

  October 3, 2018

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  ネット詐欺に引っかかった！！（前篇その１）

  ネット詐欺に引っかかった！！（前篇その１）　本日より３日間は、関ネットワークス「情報の缶詰２０１８年１０月号」に掲載した「ネット詐欺に引っかかった！！（前篇）」をお送りします。ネット詐欺に引っかかった！！（前篇）　ネットは便利である。だから、もはやネットなしでは生活できない時代になってしまっている。　しかし、同時にネットには落とし穴がある。　そう、ネット詐欺である。でもね、おいらだけはネット詐欺に引っかからないと思っていたのだ。１．グーグルからの吉報　いやあ、不覚である。今年の８月にネット詐欺に引っかかってしまったのである。　顛末は、こうだ。　ブログを更新していたら、突然、ポップアップ画面が現れたのである。早い話し、いきなり画面が変わったのである。　おいおい、何だよ～と画面を観る。　するとグーグルからの連絡と分かり、やにわに祝福されたのである。「おめでとうございます！グーグルをお使いのあなた！本日、１０名だけに当たるアイホンＸにあなたが当選しました」　おっ、どういうこっちゃ、おいらにアイホンＸが当たった？と画面の文章をさらに読み進む。「ＯＫをクリックして景品をお受け取りください。そうしないと別のユーザーに当選権が移行します！　※１０名の無作為に選出されたユーザーがこの招待状を受け取っており、商品は限られた数のみとなっております。他の幸運なユーザーに賞品を受け取る権利が移行するまで２分です！」　え！２分以内に手続きをすればアイホンＸが貰える！？　ふむふむ、と画面を見ると、すでに２分のカウントダウンが始まっている！！　　しかも、時間オーバーするとおいらの権利がなくなり、他の人に権利がいくという。　それにおいらは今、アイホン６Ｓを２年以上使っており、そろそろ新型に変えるのもいいかなとスケベ心を起こしたのである（この項続く）。

  October 1, 2018

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  今、はまっていること（後篇）

  今、はまっていること（後篇）　会場に着いて、参加者の全容が分かった。　参加者総数２５０名でこれを二つの組に分け、１２５名ずつが教室に入るのである。　年齢層はほぼ全員が６０歳以上。男女別では男４、女６であろうか。　そして初日のメインイベントは、体力測定である。　いやあ、体力測定など大学入学時の体育の時間以来である。実に４５年ぶり。　しかし、これが、さすがに大学の測定だ。科学的な測定なのである。　身長、体重、体脂肪率、骨格筋量、３０秒イス座り立ち回数、長座体前屈距離、歩行時間、歩幅、ロコモ立ち上がり、ロコモ２ステップ、開眼片足立ち、重心バランスなどの測定である。　これらの測定によって、体の成分分析を行い、部位別筋肉量と脂肪量とが算出されるのである。　いやはや、これが大変愉しかった。　例えば、おいらは開眼片足立ちが得意である。　そう思っていたら、それは昔のことであり、今や筋力が落ちているので、６０秒の合格ラインに左足が３秒足りないという始末である（右足は合格）。　また、おいらは体が硬いと自負しているので、長座体前屈ではそのことが証明された。トホホ。　結論から述べると、下半身は日ごろ歩いているので筋肉量は標準であるが、上半身は鍛えていないのでやや劣るという体力測定の結果であった。　むべなるかな。　そして、最後に最新鋭の歩数計が貸与された。　この歩数計の毎日のデータは、市の計測器への読み取りが可能となる。これによって、瞬時に毎日の平均歩数やアクティブ歩数（早歩き歩数のこと）、消費エネルギーなどが算出されるのである。　こういうことがないと、ウオーキングなんてしないよねぇ。なお、このウオーキングの当初の目標は一日７千歩である。　ということで、９月３日より、おいらのウオーキング生活が始まったのである。さてはて、どうなりますことやら。　なお、もう一つの園芸については、これは奥が深い。稿を改めてまた述べてみたい（この項終わり）。

  September 29, 2018

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  カープＶ９

  カープＶ９　今日のブログは、カープ優勝しかない。　２連敗という足踏みをした後だけに昨夜勝った喜びは大きい。　それにしてもＶ９、そして３連覇はすごい。　一回優勝するだけでも大変だが、それを３年連続成し遂げるのだから、これはもう本物である。カープ第２期黄金時代が到来したことは間違いない。　問題は、緒方監督の短期決戦采配である。　無論、監督の仕事は采配だけではない。マネジメントや若手の育成も重要な仕事である。　若手の育成とは聞こえがいいが、裏を返せば、若手に試合を任せることである。つまり、試合を捨てることである。負け試合ができない巨人に若手の育成ができないのは必然である。　それを承知の上で緒方監督は辛抱強く若手を登用した。だからシーズンを通じての采配には問題がない。横綱相撲を取る名監督である。　しかし、この試合は絶対に勝たないといけないという試合での采配はシーズンを通しての采配とは違う。　３連覇を成し遂げたのだから、そろそろ短期決戦にも強いカープを見せて欲しい。そうしなければ、今年も日本一はない。　ところで、昨夜はＲＣＣ中国放送が面白かった。　優勝を決めた後の広島市内の中継やビールかけ祝賀会の生中継がよかったのぅ。　普段は観ることのできない選手の生の声が聴けるのはサイコーである。　鈴木誠也があと１試合勝てばよかったというゲームで「２連敗したときはプレッシャーを感じていた」という正直な発言には驚いた。　また、意外に丸は愛想がよくない。これは勝って兜の緒を締めよ、ということか。一岡がラジオ大好きとリップサービスするところなども面白い。　最後に。　ＲＣＣのアナウンサーが優勝が決まって絶叫し、泣いていたが、おいらも泣いていた。やはり、優勝は美酒である。頼むからカープ、日本一になってくれ。３４年ぶりというのは長すぎる。

  September 27, 2018

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  今、はまっていること（前篇）

  今、はまっていること（前篇）　今、はまっていること。　それは、ウオーキングと園芸である。　これについては、解説が必要である。　おいらは昨年７月に横浜市から神奈川県内の某市に引越したのである。　そのおいらに今年７月、その市から「健康ポイント制度（ウオーキング）」参加の勧めが届いたのである。　ウオーキングか！？と思いながら、どうしておいらにお誘いがあったのかと市に問い合わせしてみた。　すると、おいらは例年、正月１５日ごろに定期検診を受けており（この習慣はもう２０年近く続いている）、問診票の質問事項に「現在は運動をしていないが、チャンスがあれば運動したい」との項目にチェックを入れていたので、連絡したとの回答があった。　実は、おいらはウオーキングには興味がある。　それはこのブログにも書き込んでいるが、数年前においらの敬愛するＭ氏から日傘を頂戴していたからである。　おいらは筋金入りの文科系である。体育会系のことはこれまで一切やったことがない。　Ｍ氏は、そういうおいらの性格を見抜き、還暦を過ぎて運動を何もしていないでいると早くから筋力が落ちるので、それを見かねてウオーキングを勧められたのである。日傘があれば、暑いときでもウオーキングは可能である。　そういうことがあって、毎日６千歩を目指して歩いていたが、平均すると４千歩という体たらくである。　そこで、これも何かの縁だと愚妻ともども市の健康ポイント制度に参加してみた。　その初回のミーティングと体力測定とが今月２日、某大学の講義室で開催されたのである。　この制度は市と某大学（おいらの町には、４大学のキャンパスがある）がタイアップし、中高年の健康管理をどうするか検討・研究しているのである。　早い話がおいらはそのモルモット代りになるのだが、おいらの健康維持になるのであれば問題はない（この項続く）。

  September 25, 2018

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  カメラを止めるな！

  カメラを止めるな！　今、話題の「カメラを止めるな！」を観てきた。　内容について触れるとネタバレになる恐れがあるので書かないが（ただし、ゾンビ映画とだけは云っておいても怒られないだろう）、これがなかなかの出来であった。　最初のシーンからエンディングまで一気に見せてくれたのである。　だから、この映画が盗作騒ぎで話題となったことは残念である。　皮肉なことに、単館で上映されたこの作品は面白いという口コミで全国上映されることになり、盗作騒ぎとなってしまった。単館だけであれば、表ざたにはならなかった可能性もある。　ネットなどでこの盗作騒動の顛末は紹介されているので（原作は、演劇とされる）、ここでは書かない。　しかし、いわば自主製作で３００万円しかかけなかった映画が興行成績１０億円となるとやはりもめるのである。　原作者と映画関係者双方の言い分は平行線らしいが、訴訟になって盗作と判断が下されることになれば、この映画はお蔵入りにならざるを得ない。　だから、おいらも上映中に観ておこうと映画館に足を運んだのだが、そう思っている人が多いのか、小屋は結構観客で埋まっていた。そのスパイラルでまた映画は人気となる。　芸術で盗作は厳禁だが、この映画は出来がいい。原作とされる演劇の脚本かビデオがあれば、観てみたいのぅ。それが素直な感想である。

  September 22, 2018

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  祝ブログアクセス数、２００万達成

  祝ブログアクセス数、２００万達成　平成３０年９月１２日（水）、「謎の不良中年」のブログアクセス数が記念すべき２００万を達成しました。　２００万達成は偏に皆様のおかげのたまものです。深く感謝し、有難く厚く御礼申し上げます。　お礼に、おいらの秘蔵コレクションから、「木彫り弁財天像」をお披露目します（写真中央）。　この彫刻の材質は柘植で、非常に精緻に彫られています。高さは約２０センチで、卓上に置くのにちょうどよい高さです。　弁財天像は「幸福・財宝」を意味すると云われ、美女像としてもよくできています。　この弁財天はおいらのパソコンの隣に鎮座しており、机につくたびにほっこりとするのです。いいものは身の回りに置く。そして、手に取って愛でる。これは鉄則です。　閑話休題。　最近は１日平均１，２００人程度来訪していただいています。　アクセスされる方を意識してこのブログを書いている訳ではありませんが、やはり、アクセス数が多いと力が入るのも事実です。　今後も日ごろ気にかかっていることを中心に思索し、精進いたす所存でありますので、これからもよろしくご指導のほどお願い申し上げます。２０１８年９月２０日（木）　謎の不良翁　柚木　惇　記

  September 20, 2018

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  今年も二科展に

  今年も二科展に　今年も二科展に行ってきた（９月５日から昨日の１７日まで開催。於・国立新美術館）。　二科展会員であられる君田淳一先生から招待券をいただいたので、愚妻ともども国立新美術館に出向いたのである。　昨年もこのブログで書いているが、先生の本業は歯科医であられる。おいらが横浜にいたときからお世話になっている凄腕の先生である。　その凄腕は本業の歯科のみならず、写真の腕前もそうである。だから、プロの写真家が歯科医を兼業しておられる、とも云うべき人である。　今年の先生の作品もエキゾチックなものであり、場所はちょっと分かりにくいが中東あたりであろうか。　「羊飼いの少年」である。　先生の作品を拝見すると、自分がこの少年の前にいるような錯覚に陥るのである。先生の写真の持つ力である。いつも思うのだが、この先生の手にかかると、日常の何でもない空間が絵に生まれ変わるのである。　この少年の笑顔がいい。浮世を忘れる。　先生、今年もありがとうございました。　なお、二科展での愉しみは写真だけではなく、絵画と彫刻を堪能うることもできることにある。　工藤静香の絵もあるし（その評価は別にして）、毎年、おや、これはスゴイと思う作品に出合うことができる。　下の写真は、「ペルセウス座流星群」。　会場に横たわっている、独創的な彫刻。これはお見事。こういう作品に会えるのは至福である。（追伸）　君田歯科は、東急東横線「妙蓮寺駅」のすぐそばです。歯科医院の待合室と治療室には、先生の写真が展示してあります（随時、展示替え）。　先生の歯科医としての腕前はおいらが保証します（もちろん、写真も）。また、看護師さん全員が美人です。当然、おいらは引っ越しした後も通っています。

  September 18, 2018

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  ユング先生は偉い

  ユング先生は偉い　カール・グスタフ・ユングは長生きであった。　云わずと知れたスイスの精神分析医であるが（１８７５年生れ）、８５歳まで生きている。　最近、和田秀樹氏の本を読んでいたら、ユングについての著述があったのでその内容に驚いた。「ユング先生は女性関係がメチャメチャでしたからね（「完全無敵の老人学」講談社、２００１年、大月隆寛共著）」とあったからである。　ま、要するに色についておさかんであったようである。　元患者のトニー・ヴォルフと恋愛関係になり、妻のいるユングの自宅で生涯にわたり同居生活を行っていたというのである。　また、ユングはソヴィエトに精神分析学を教えたザビーナ・シューピールラインとも恋愛関係にあった。　その上、身の回りに多くの女性信奉者を従えていたのである。　彼女たちのことは「チューリッヒの女」と呼ばれていたという。　その多くは彼の治療を受けたり、ユングの下で勉強をしに来た女性というから、彼は相当の魅力のあった人物であったことが分かる。　そのユングは死の直前まで仕事をしており、ピンピンコロリであった。　死の直前まで、ユングは一般向けの著書「人間と象徴」（ジョゼフ・ヘンダーソン、アニエラ・ヤッフェ、ヨランド・ヤコビーの３人と分担）を執筆し、本人が担当する第１章を死の１０日前に書き終えたという。　英雄、色を好む。　どうやらそれが秘訣か。

  September 14, 2018

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  事実は小説よりも奇なり（後篇）

  事実は小説よりも奇なり（後篇）３．遺体の身元確認　では、なぜ、このようなことが起こったのだろうか。　それには、大きく分けて２つの理由がある。　１つ目は、警視庁管内だけで１年間に扱う身元不明の変死体が約２万体もあるということである。　この数は凄い。平均すると１日５０体の変死体があるということである。　警察によれば、現実に年間２万体もある変死体の全てに指紋や歯型の照会をするには物理的に時間も人も足りないとしている。　２つ目は、遺体の確認が死体身元調査法の規定によって行われ、親族による「顔貌（がんぼう）確認」が基本のためである。　顔貌確認とは、遺族に直接遺体を見てもらい容貌から本人確認をしてもらう作業のことである。　しかし、この顔貌確認には、具体的に親族何人以上の確認が必要だとか、親族は親、妻、子供の誰でなければならないという規定がない。　したがって、家族が「本人で間違いない」と証言すればそのまま決まるのである。　今回の顔貌確認は最終的にＡさんの妻が行ったのだが、ではなぜ間違えてしまったのだろうか？　　警察によれば、今回は非常に特殊なケースと前置きした上で、「Ａさんと妻は２年間別居をしていたということ、さらに親族が最初に遺体はＡさんと云ったので妻もそう思い込んでしまったのでは…」と話している。　また「家族が突然亡くなったと言われたときに、通常の心理状態で顔を判別することは難しいのかもしれない」とも話している。　結局、顔貌確認には限界があるということにほかならない。　だとすると、詳しくは書けないが、顔貌確認は推理小説のトリックになるどころか、死亡保険金詐取やなりすましにも使えるかも知れない。　怖い話である（この項終わり）。

  September 12, 2018

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  事実は小説よりも奇なり（前篇）

  事実は小説よりも奇なり（前篇）　本日より二日間は、関ネットワークス「情報の缶詰１８年９月号」に掲載した「事実は小説よりも奇なり」をお送りします。事実は小説よりも奇なり　事実は小説よりも奇なり、である。　行方不明となった夫が死体で発見され火葬もすませたのに、その死んだはずの夫が突然自宅に現れたのである。　これは、事実の話しだが、さて、推理小説もどきの現代の怪談はどうして起きたのだろうか。１．身元不明の遺体発見　１年前の６月下旬のことである。　葛飾区江戸川で身元不明の男性の遺体が発見された。この遺体には本人を特定できるものがなかったので身元不明の死体となった。　ところで、警視庁には膨大な行方不明届けがなされている。　そこで、年齢や身長などのデータベースを照合したところ、千葉県松戸市に住む４０代前半の男性Ａさんのとの見方が浮上した。　捜査員が遺体の写真を持ってＡさんの家族に確認すると、Ａさんの妻を始め親族の３人ともが「Ａに間違いない」と認め、その後、警察に出向いて直接遺体を確認し、Ａと判明した。　これを受けて警視庁はＡさんの家族に遺体を引き渡し、家族は火葬したのである。２．死んだはずの夫が帰ってきた　ところが、事実は小説よりも奇なりである。約１年経った今年の５月に死んだはずのＡさんがひょっこりと自宅に戻ってきたのだ。　実は、昨年の同時期、葛飾区に住むＢさんの家族からも行方不明届が出されていたが、遺体がＡさんに間違いないとされたため、警視庁はＢさんの家族に対して遺体の照会を行っていなかったのである。　Ｂさんは東京都葛飾区に住んでいる３０代後半の男性で年齢も身長もほぼ同じだったという。「夫が生きていた」と連絡を受けた警視庁は遺体から採取していた指紋を照合したところ、遺体はＢさん本人と分かったのである。　では、なぜ、このようなことが起こったのだろうか。（この項続く）。

  September 10, 2018

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  果たしてクライマックスシリーズはいるのか

  果たしてクライマックスシリーズはいるのか　ペナントレースは終盤である。　９月６日現在、広島カープは残り２３試合でマジック１１である。２位ヤクルトとのゲーム差は１３で、事実上、カープの優勝は決まりである。　それだけならまだクライマックスシリーズはあってもよいと考えるかも知れない。　しかし、２位以下のチームの成績をみると、２位のヤクルトが５９勝５９敗でやっと５割。　３位の巨人は５９勝６３敗で負け越し。もちろん４位以下のチームもすべて負け越しである。　しかも、２位のヤクルトとの対戦成績はカープの１６勝５敗でトリプルスコアであり、２位から１１の貯金をしている。　実は、３位の巨人にも同様で、カープは１６勝５敗で３位からも１１の貯金をしている。　つまり、圧倒的にカープが勝っているのである。　こういうていたらくな成績であったとしても、万が一、２位以下のチームがクライマックスシリーズで勝ち上がった場合、真にリーグを代表する優勝チームと評価してよいのだろうか。　１年間のペナントレースとは何か、と問われることであろう。　弱小チームでも、勝率５割以下でも、３位までになればクライマックスシリーズに進出できるとして、３位だけを狙い、巾着切りのような野球を認めることになるだろう。　確かに弱小球団が短期決戦で強いチームを負かす愉しみはある。　しかし、それはペナントレースとは関係ない世界で行えばよい話しである（例えば、サッカーのように〇〇杯など）。　また、パリーグのように３位までの成績が拮抗している場合はそのレーゾンデートルはあろう。　いずれにせよ、カープが強すぎるからこういう議論がでてくるのである。　実は昨年もカープのぶっちぎり優勝で同様の問題があった。　だが、最低限、勝率５割以下は参加資格なしなどの規定を作っておかなかった野球機構のツケが、今年も回ってきているのである。

  September 7, 2018

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  神宮球場の雨雲レーダーは、すげぇや（後篇）

  神宮球場の雨雲レーダーは、すげぇや（後篇）　ところで、この雨、約１５分程度で止んだ。　おいらはこの日の試合がラジオ放送されていたので（ニッポン放送）、試合を観ながら解説を聴いていたのだが、オヤっと思った。雨雲が１５分で通過するというのだ。　神宮球場のピンポイントの予想を雨雲レーダーが解析して行うのであるが（恐らくＡＩの活用だろう）、これが魔法のように見事に当たるのである。　ウソのように雨が上がる。　と、今度は試合途中の５回である。　このときもスコールもどきの土砂降りとなり、慌てて皆が一斉に球場内になだれ込む。　やれやれ、２度目の中断である。　しかし、このときもラジオでは雨雲が２０分程度で通過するという。この予想がまたどんぴしゃりと当たり、試合は再開。　そしてカープが８対１で圧勝していた９回表開始直前にも三度目のスコール。　このときの時間は、午後１０時を少し経過していた。　すでに試合は成立しているし、また土砂降りなので、もう試合を止めてもいいのではないかと思ったのだが、やはり、中断である。　しかし、試合を雨天コールドゲームにする気配は全くなく、モニターを観ると選手もやる気満々である。　そして、このときもラジオでは今度も雨雲が２０分程度で通過すると述べている。だから、皆、待つのである。　さすがにおいらは帰路を考えてここで球場を後にしたが、その後、試合は再開され、カープの完勝となった。　それにしても、今のピンポイントの雨雲レーダー解析の威力はスゴイのぅ。　神宮球場だけがこの機能を備えているのだろうか、それとも現在の科学水準ではピンポイント予想はどこであっても当たるのだろうか。恐らくどこでも当たるのだろうが、スゴワわ。　ところで、余談だが、先に述べたバックパックである。　結論から述べれば、またもやバックパックは水浸しになった。　ビニール袋に入れたのはよかったのだが、出し入れするものが多いため、入り口をしばっていなかったので、雨は容赦なく中に入っていたのである。　新書２冊がオシャカになっていた。トホホ（この項終わり）。

  September 5, 2018

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  神宮球場の雨雲レーダーは、すげぇや（前篇）

  神宮球場の雨雲レーダーは、すげぇや（前篇）　この土曜日（１８年９月１日）、映画評論家のＳ氏と神宮球場に行ってきた。　当日の天気予報は、夕方以降、１００％の雨。日本全国にも帯状の雨雲が鎮座していたのである。神宮の頭上にも雨が降りそうな真黒い雲が観える。　しかし、試合は開始されたのである。　ペナントレースも終盤であり、台風でもないかぎり、興行は行われるのである。　主催者は払い戻しをしたくないだろうし、再ゲームの日程調整は至難である。５回まで試合をすればゲームは成立となるので小雨はもとより、大雨でなければ必ず開催である。　だから、雨の中での試合観戦はいやだなぁと思っていたが、幸運にも夕方まで雨にはならず、ゲームは開始された。　だが、初回に突如、土砂降りとなり、１回目のゲーム中断となった。　雨を予想して合羽を用意していたが、それが間に合わないくらいの大雨である。　この雨は雨と云うより、スコールである。バンコクに行ったとき、突然スコールがやってきたが、あれと同じである。熱帯地方の雨は犬や猫も落ちてくるのである。　皆、一斉に球場内になだれ込む。　自慢ではないが、おいらは筋金入りの雨男である。　９月２日が母の命日ということもあって、当日は母の遺影を球場に持参した。その母も筋金入りの雨女であった。当然、当日は大雨になる。　数年前、マツダスタジアムに行ったときも同じパターンで大雨となったことがある。　そのときにバックパックの中に入れていた本が雨でびしょ濡れとなった苦い経験がある。　だから、この日は大きなビニールの袋（ゴミ袋）を用意した。バックパックごとそのビニール袋の中に入れるのである。これなら安心だ（この項続く）。

  September 3, 2018

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  カープの基礎を創った男

  カープの基礎を創った男　かみさんが母の介護で毎月定期的に広島に帰っている。　そのかみさんがこちらに戻ってくるときに愉しみなのが、中国新聞のカープの頁を破り取った束である。　中国新聞の得意技は、カープと原爆とやくざである。他紙の追随を許さない。特にカープの記事は、スポーツ新聞も顔負けである。　その中国新聞が今、連載しているのが、「Veryカープ！名選手列伝　１００人の物語」である。　この７８回（１８年８月１６日）が「初優勝の土台を作った男　根本陸夫」であった。　根本は昭和４３年から５年間カープの監督を務める。　おいらが高校３年生のときに親父とカープの話しをしていたら、親父が「今年のカープは強うなるぞ。根本が監督じゃ。あれはやくざじゃけぇ」と云ったのをよく覚えている。　その予言のとおり、国鉄と毎年最下位争いをしていたカープは史上初めて３位となり、Ａクラス入りを果たしたのである。カープがＡクラスになったのはおいらが高校生のときであったが、夢のようであった。　弱小球団を強くさせるのは、根本のような喧嘩野球しかない。しかし、ただのごろつき野球ではない。選手層の薄いチームを補強をし、コーチ陣を充実させ、若手を育てるといった理にかなった方法で組織として勝つ方法を根付かせたのである。　だから、カープの歴代監督の中で名将は古葉監督のみと云われるが、おいらは密かに根本監督こそがカープ歴代監督の中で一番光った存在だと思っている。　余談だが、もう一人名将をあげろと言われれば、別当監督か三村監督だろう。これについては、また日を改めて述べてみたい。

  August 31, 2018

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  転居通知は１年後も可能

  転居通知は１年後も可能　昨年の７月に横浜から同じ神奈川県内の小田急線某駅そばに転居した。　そのときに郵便局に転居通知を出していたが、ご承知のとおり、転居通知の有効期限は１年間である。　今まで数えきれないほど引越しており、その都度の転居通知は１年間で終了していた。　しかし、あるとき、広島にいる親友のＯ氏から転居通知は１年ごとに延長ができることを教えてもらった。旧住所に郵便を送る人物が懲りないでいるからである。　何を隠そう、おいらもその一人であったのが（恥ずかしいかぎりじゃのぅ）、その話しを聞いておいらは膝を叩いた。おいらも最低２年間転送してもらえれば、その後、旧住所に来るものはダイレクトメールなど関係ないものばかりになるだろう。　そこで、今年も郵便局に転居通知を済ませて１年間延長しておいたのだが、気にかかることがあった。　推理小説もどきの話しだが、ある日、突然、郵便物が届かなくなるとしたらあなたはどう思うだろうか。　いくつかその原因は考えられるが、そのうちの一つに他人が勝手に転居通知を出してしまうということである。　転居通知を出す場合、窓口では免許証などによって本人確認を行うので、そのようなことがあるはずはずはないのだが、ある方法によって（あえて記載しないこととする）転居通知が行われることがあるという。　ひえ～、これは怖い。　だが、他人がそのようなことをするのは当然違法行為であり、封書やハガキが来なくなった人は、郵便局に照会すれば問題は解決する。　転居通知も、いろいろあるのである。

  August 29, 2018

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  生まれて初めてハープを目の前で観た

  生まれて初めてハープを目の前で観た　生まれて初めてハープを目の前で観た、だけでは意味が分からない。　おいらの敬愛する、落語の師匠Ｓ氏のご親戚である奥田恭子氏がハーピストであられるのである。　先日、８月１９日にそのハーピストの奥田さん（うら若き奥様）が自由が丘でチャリティコンサートを開催されたのである。　演奏はハープとヴィオラ、それにフルートである。　でも、ハープは珍しいよなぁ。　弦楽四重奏でも弦楽器は、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロなので、ハープを観る機会はまずない。　音色はいいのになぜかと考えたのだが、同じ弦楽器ではあるが、ハープはでかすぎるからではないか。　おいらは今回ハープの音色に魅了されたのだが、小さなコンサート会場であり（アイリッシュパブが貸し切り）、休憩の合間にまじまじとハープを鑑賞する機会に恵まれたのである。　なぜ、鑑賞する気になったかというと、やはりハープがでかいからである。　だから、この楽器をこなすには失礼だが、筋肉が必要である。音楽演奏とは一言でいえば、肉体労働である。皆、体育会系になる。　しかし、梃子の原理というのだろうか、奥田さんはそのでかいハープを抱きかかえるようにして底辺を床に固定しながら、ゆらりと手前や奥に揺らし、ペダルをうまく操作しながら、神の手でハープを演奏されるのである。　これが絶妙なのである。　前に、おいらは弦楽器ではチェロが最もセクシーな音色を出すと述べた。その考えは今でも変わっていないが、あれはムキムキになる。筋肉の活躍がなければ、チェロなど演奏できない。　だが、ハープは前後に揺らすという特技を使えば少しは楽かもしれない。　でもね、弦楽器の特徴ではあるが、どこを弾くかの標（しるし）などない。それでメロディラインや和音をだすのだから、大変だ。しかも、ハープの弦は思った以上に多く４７弦もある。　で、おいらが発見したのは弦に色が塗ってあるのだ。赤と黒と藍のようであった。　う～ん、それにしても凄い。　ところで、このハーピストの奥田恭子氏、只者ではない。　８歳のときから偉大なハーピスト井上久美子氏を師とするが、本人の弁によると、「楽譜は忘れる、レッスン日は間違える、居眠りはする、の不良生徒」。　しかし、その彼女は２００６年、モスクワの国際ハープコンテストで優勝、その結果に一番びっくりしたのは本人で、拍手の中、起ち上がれなかったといトンデモお姉さんなのである。　だが、お立会い、彼女はその後も世界を股にかけ、数多のハープコンクールで栄えある１位を受賞しているのである。だから、その実力は折り紙付き。　奥田さん、素晴らしい演奏をありがとうございました。おいらの好きなドビュッシーのソナタをハープで聴けたのも至福のときでした。　いやはやハープ、只者ではない。付録　クラシックがキライではないおいらが、最近疑問に思っていることを述べる。　それは、１７世紀から１８世紀の西洋音楽の主流はイタリアだったことである。あのベートーベンだってイタリア語でサインする始末だったのである。　で、それが、どうしてその後はクラシックの主流がドイツ一辺倒になったの！？　歳を取れば取るほど、好奇心に火は点く。

  August 27, 2018

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  藤田嗣治は個人商店（後篇）

  藤田嗣治は個人商店（後篇）　入館して左側が受付で、前述のようにおいらは記帳する。　受付の後ろ側が二階に上がる階段だが、直進し、すぐ右側に展示コーナーがある。おいらは、ここで前回述べた日記にまた会えると思ったが、複数の日記などの写真展示があるだけであった（ただし、後述する中山岩太のフジタポートレートあり）。　その中に今回トリビュート作品を出品している面々の直筆による４００字詰め原稿用紙があった。ふむふむと読み込む。　おやっと思った。フジタのことを自営業と呼んでいるのがあったのだ。慧眼である。　そうなのだ。フジタは自営業、そう個人商店なのである。いや、一人親方かもしれない。　分業を許さないのが、一人親方である。だって、一人なんだから。　自営業や個人商店も原則一人だが、個人商店でも分業を認めるところがあるだろう（家族でやっていたり、アルバイトを使っているケースもあるだろう）。でも、フジタの場合は、やはり一人親方なのである。　芸術家は、ではどうか。　比較すると怒られるかもしれないが、おいらの好きな棟方志功は版画のことしか考えていなかったような気がする。些末なことはどうでもよいのである。彼は、根っからの芸術家である。　だが、フジタは簡単に大工になり、裁縫家になり、チンドン屋になり、結婚詐欺師になり、ときには政治家になり、作家になる。その全部を自分一人でやらなければ気が済まない。　そういうことを教えてくれる「自営業」という言葉であった。　ところで、今回の展示では中山岩太がパリで撮影したフジタのポートレートがあった。こりゃ、貴重だわ。　知らなかったが芸大には一時、写真科があったのだ（１９１０年ごろ１０年間だけあった。写真はアートかテクノロジーかで、身分が一段低いと思われていたようだ）。その一期生に中山がいたのである。　上の写真は、１９２０年代にフジタのアトリエで同じ芸大同士で撮影されたものである。残念ながら保存状態は極めて悪いが（恐らく昔は勝手に触ったりしていたのだろう）、それでも本物の持つ力においらは圧倒された。　この展覧会、この写真を観るだけでも価値のあるものであった（この項終わり）。

  August 24, 2018

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  藤田嗣治は個人商店（前篇）

  藤田嗣治は個人商店（前篇）　再びフジタ（藤田嗣治）で申し訳ない。　そう、今度は東京芸大陳列館で（２０１８年）７月２８日から８月１５日まで開催されていた「１９４０‘ｓ　フジタ・トリビュート」（写真上）に足を運んだのである。　ま、要するに芸大出身のフジタの没後５０年に便乗した展覧会である、と思って上野に赴いた。８月１２日（日）のことであった。　入口まで行くと、え、休館！？　一瞬、たじろいだ。　だけどねぇ、今日は日曜だよ、月曜休館と云ってたじゃん！と、思い直し、左側を観ると、陳列館がある。　開いている。　そうか、右側の芸大美術館が休館なのだとホッとする（実は、右側が美術館、左側が陳列館）。　入り口で記帳し（入場無料）、早速入館する。　この陳列館、歴史を感じることができる建築物である。　少なくとも戦前の建造物（外装はレンガ造り）で、築百年以上経過していると云われても、そうかと思うくらいの重厚さである。　余談だが、仕事の関係で旧大蔵省（現財務省、千代田区霞が関）を訪問することが多かったので、階段を昇るときなどはそのときの雰囲気と同じである。いわば、石造りという感覚である。　だけどねぇ、こういう建物は日本ではもう二度と建築できないだろうなぁ。建物自体が一級の美術品だよん。この建造物、同じ官営だからということなのだろうか。　さて、「１９４０‘ｓ　フジタ・トリビュート」である。予備知識なしで訪問することは罪であるとおいらは臍を噛んだ。　おいらはトリビュートと云っても、２０１５年の１２月に芸大美術館でフジタの「舞踏会の前」（修復済）を観覧している（このブログのフリーページ「おいらの好きな藤田嗣治　続き」参照）。　そのときにはフジタの遺品である膨大な日記の一部を拝見しており、いたく感激した思い出がある。　だから、再び、その日記が拝見できるとたかをくくっていたのである（この項続く）。

  August 22, 2018

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  夏風邪をひくバカ

  夏風邪をひくバカ　夏に風邪をひく人間はバカである。冬なら分かるが…。　と、いつも思っていたし、今年はことのほか暑い夏で、こんなに暑いときに風邪をひいて寝込んだという話しを聞くと全くバカな奴だなとほとんど同情しない。　しかし、恒例のことだが夏でもひくときにひくのが風邪である。　おいらも先週の木曜日に急に体調を崩した。　なんだか体がだるいのである。しかも、昼食どきなのに食欲が全くない。　だが、自分が風邪だとは思わないわなぁ。夏風邪をひくのはバカだから。　ちょっと横になり、ん？と思い、体温を測ったら３７度８分あった。　おいらは平熱が３６度２分である。だから、立派な風邪だ。　慌てた。日曜日には所用があってはずせない。　かかりつけの医者に行こうかと思ったが、お盆休みで週の後半は連休である。だから、今年の春にもらった抗生物質を探し出し、早めに休むことにした。　おいらは、一旦３８度以上の熱が出ると、最低二晩は寝込むことになる。体温の調節機能が壊れるのである。それゆえ特に初動の対応が大切である。　幸い、今回は一晩で体温が３６度８分まで下がり、小康状態になったので一安心。　原因は、運転中、熱い車中でクーラーの風を直撃させていたからではないかと思う。それに冷たいものの取りすぎである。胃腸が弱って体力が低下していたのである。　とどめは、夏風邪をひく奴はバカだと思っていたからである。　だから、夏風邪をひいたのである。ごめんなさい。

  August 20, 2018

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  軽なのに白いナンバー

  軽なのに白いナンバー「軽なのに白いナンバー」だけで問題が分かる人は、ある意味でクルマの通である。　そう、軽四輪（排気量６６０cc以下で定員４名以下）のナンバープレートは黄色と相場が決まっているのである。　それが、先日、おいらが某駐車場に車を停めていたら、明らかにハスラーなのに、白ナンバーのものを見付けたのだ。　ん！？　これって、ハスラー？　ひょっとしてクロスビー？　解説するとスズキはハスラーの爆発的ヒットで５ナンバーのハスラーをクロスビーとして新発売したのである。　だが、やはりハスラーである。おいらは謎に包まれたまま駐車場を後にしたのである。　さて、調べてみるとこの謎が解けた。　２０１９年にラグビーワールドカップが日本で開催されることを記念に、軽自動車でも白地に緑文字のナンバー（図柄入り）が交付されることになったのである（２０１７年２月受付開始、同年４月から交付）。　また、２０２０年に開催される東京オリンピック・パラリンピックの記念ナンバープレートも白ナンバーとなったのである。　軽自動車ユーザーの中には新規登録以外にもわざわざ白ナンバーを付けるために変更手続きを取る人も多いらしい。そういう理由から白ナンバーの軽自動車が急増したというのである。　ひえ～、知らなかった。　おいらは日本の軽自動車の水準の高さを誇ってもよいと思っている。例えばジープスタイルのスズキジムニーである。あれは男心をくすぐる。　先に述べたハスラーも遊び心満載である。　最近では、軽自動車とはいえ、２００万円を超える車種もある。自動ブレーキなど装備的にも性能的にもコンパクトカーを上回る車種なども存在する。　しかし、唯一、美的感覚に欠けたのがあの黄色ナンバーである。車が台無しである。ダイハツのコペンもいいスポーツカーだが、黄色ナンバーはみっともない。だから、おいらは軽がキライだった。　それが、白ナンバーである。こりゃ、朗報じゃのぅ～。　軽も悪くない。

  August 17, 2018

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  奇妙な体験

  奇妙な体験　それは、交差点での出来事だった。　おいらは、赤信号で車を停車していたのだ。　片道一車線の交差点であり、おいらは先頭の車である。　長い赤信号である。ずっと、左折の方向指示器を出しながら前を見ていた。バックミラーを覗くとすでに数台の車が後方に並んでいる。　青信号になったので発車しようと思った瞬間に左側の窓が叩かれたのである。　おいおい、何だ。　人がいるのだ。　おいらは、停車したまま、前は青信号だから行くよという素振りを見せたが、老人が笑顔をこちらに向けている。　瞬間の判断で、車を止めた。この人のことを聞かなければならないと思い、運転席からウインドウを開けた。「何でしょう」　すると、「うどん屋に連れて行ってください」と、聞こえたのだ。　えっ、何、それ！？　訳が分からない。　しかも、全く知らない人である。　おいらは咄嗟に「ムリ、ムリ」と手を振りながら、老人に車が接触しないようにして発進した。　それだけの話しである。　しかし、何だったんだろう、あの老人！？　ここで終わるとただそれだけの話しになるので、おいらの推理を述べる。　この地方都市では、最近よく市役所から放送がある。高齢者が行方不明になったというものや無事発見されたというものである。あからさまは云わないが認知症の老人の徘徊である。　そういえば、高齢者だった。何だか衣服もだらしなかったような気がする。認知症の高齢者だったのではないか。　そして、おいらの車が身内の車と同じようなものだったので、身内に声をかけたのではないか。　また、そうでないとしたら、おいらの車をタクシーだと思ったのではないか。おいらの車の色は黒である。それに、昔の人間はタクシーに乗る際、助手席の窓から行き先を告げたのである。　確かにその場所の比較的近くにうどん屋（丸亀製麺）があるわ。　う～ん。よう分からん。　奇妙な体験。

  August 15, 2018

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  フジタの「没後５０年シンポジウム」に参加した（後篇その２）

  フジタの「没後５０年シンポジウム」に参加した（後篇その２）　しかし、氏の手にかかれば、フジタは困った人なのである（写真は「日仏会館ホール」入口）。　それは、あれほどお前を愛している（その内容には凄味がある）、パリに呼び寄せるといいながらも、そのための金銭的な工面を自分では一切していないのである。　しかも、とみの実家がその資金を提供できないと分かっていても（つまり、とみはパリには行けないのに）とみに早くパリに来い、来いというのである。　さらに、パリで女の匂いがしていたはずなのに、そういうものは一切消しているのである。　これでは困った人を通り越して、胡散臭い。まるで結婚詐欺のようではないか。　この書簡集を読めば読むほどフジタとは本当に困った人なのではないかと思われるのである。　おいらは、こういう読み方をされる堀江氏に圧倒されてしまった。　確かにフジタの人柄は謎である。奇書である田中穣氏の「藤田嗣治」（新潮社。直木賞候補作）によるフジタなどは化け物である。　フジタは自分の中では筋が通っているのだが、それは部分的な筋においてであり、全体的に見ると歪んでいる感じがするのである。　本当にフジタとは不思議な人である。　それはさておき、いや、それにしても、と云うべきか。　やはり、よくぞこの書簡集をほぼ完全な形で残して貰っていたということである。　とみは千葉の大地主の家に生まれ、実家は裕福であったことや（だが、フジタは士族でとみは平民であったから、身分が違うという理由で入籍はしていなかった）、フジタと離別後、医者と再婚（後、死別）、さらに地元の大地主に嫁いで幸せな人生を歩んだことなどにより、この書簡集は運よく保存されることになったのである。　君代夫人が残していたフジタの日記と併せて今後、研究が進めば、この奇妙な、しかし、偉大な画家であるフジタの実像が解明されるのではないだろうか。　なお、今月号の芸術新潮は「藤田嗣治と５人の妻たち」が特集である。また、今年は展覧会やイベントが目白押しである。　没後５０年で、フジタは再び蘇る（この項終わり）。

  August 13, 2018

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  フジタの「没後５０年シンポジウム」に参加した（後篇その１）

  フジタの「没後５０年シンポジウム」に参加した（後篇その１）　堀江氏によれば、書簡集の読み方は一筋縄ではいかない（下は会場の様子。撮影可であった）。　そもそも書き手特有の崩し字などがあるから、まず、書簡の解読自体が難しい。　それは、例えばアルファベットであったとしても、文豪などは勝手な書き方をしているので、解読不能の場合がある。　では、そのときにはどうするか。極論すればその作家専用のアルファベット文字を作成し、解読のために一文字ずつ当てはめていくという気の遠くなるような作業が必要となる。　フジタの文字は比較的わかりやすいが、それでも崩し字の連続である。翻刻という意味がよく分かる。　しかし、問題は書簡集に漏れがないかどうかである。受け手であるとみに都合の悪い手紙があった場合、その手紙は焼却されている可能性がないわけではない。その一つの書簡がないだけでも書簡全体への信頼度が落ちる可能性もある。　さらに、フジタがとみから受け取ったはずの同数程度の書簡は一点も発見されていないのである。　その中身はフジタの手紙の中に残されている「お前の手紙に書いてあった…」などから類推するしかないのだが、恋文のようなものも含めて全て発見されていないのである。これは、書簡集の解読にとって不備と云わざるをえない。　しかし、そうは云っても、貴重な資料には違いない。それは、フジタが描いた膨大な絵と異なり、フジタ本人が書いた随筆集が「地を泳ぐ」など数点しか残されていないからである。　堀江氏によれば、フジタの書簡は４つに大別できるという。１つは、恋人としてとみに宛てた恋文２つは、妻としてとみに宛てたもの３つは、マニフェスト（自分が将来なりたいこと）としてとみに宛てたもの４つは、芸術を理解してくれる同志としてとみに宛てたもの　となる。　いずれも信頼した相手への書簡で、自分が成功したときには偉大な資料となるはずだから、手紙を残しておいてくれとの記述もある（この項続く）。

  August 10, 2018

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  フジタの「没後５０年シンポジウム」に参加した（中篇）

  フジタの「没後５０年シンポジウム」に参加した（中篇）　ここで当日のことに触れなければならない。　そう、当日の午後は台風１２号が関東を直撃した日である。　開催場所である日仏会館（写真上）は都内恵比寿にあり、夕方は大雨と強風になったのである。　参加は可能でも、帰宅困難になる恐れがあった。おいらは遠隔地にすんでいるからである。　しかし、シンポジウムは午後５時までであり、こういうときは早めに終了する可能性もあるだろうと都心を目指した。　結論から述べると、質疑応答の時間が割愛されて、４時５０分に終了した。　そのまま直ぐに帰宅を開始したが、会館から恵比寿駅までの豪雨の中、約５分間徒歩で移動したので、下着までずぶぬれになってしまった。後にも先にもこのような濡れ方は記憶にない。　全身濡れているので、電車に乗るのに一苦労した。ハンカチタオルで全身を拭いて水気をぬぐうが、それでも濡れネズミである。　交通は、小田急線はロマンスカーが運休したが、本線は運航していたので無事帰宅することができた。やれやれ。　さて、シンポジウムである。　これが極めて有意義であった。　圧巻は、芥川賞作家の堀江敏幸氏による基調講演「書き手としての藤田」である。　フジタはご存じのとおり、５回結婚している（フリーページ「藤田嗣治」参照）。　そのフジタが最初の妻である「とみ」に宛てて出した大量の書簡集（約２００通、１９１３年から１６年）がとみの実家の石蔵から柳行李に入ったままの状態で今から約３０年前に発見されたのである。　その貴重な書簡集は２００３年から４年にかけて翻刻され（「藤田嗣治書簡集」全４巻、「パリ留学初期の藤田嗣治」研究会発刊）、一昨年人文書院から上下２巻の単行本（「藤田嗣治 妻とみへの手紙1913-1916」）として出版されている。　なぜこれが貴重かというと、それまでフジタの私生活で最初の妻に関する資料はほとんどなく謎に近いままであった。もとより５番目の妻である君代夫人のもとに、４番目の妻であるマドレーヌの資料までが残っているはずもなく、フジタのその方面での記録はほとんどないからである。　しかし、この書簡集にはフジタの人となりと当時の欧州の情報が満載で、よくぞ当時のまま残されていたという奇跡に近い発見であった。　その翻刻された単行本に堀江敏幸氏の論文が掲載されている関係から今回の講演がなされたのだが、これが滅法面白かった（この項続く）。

  August 8, 2018

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  フジタの「没後５０年シンポジウム」に参加した（前篇）

  フジタの「没後５０年シンポジウム」に参加した（前篇）　今年５月１６日のことであった。　おいらの敬愛する全オム連会長のＭ氏からメールをいただいたのである。　日仏会館主催の日仏文化講座で「シンポジウム『藤田嗣治、再訪―没後５０年に』」が開催されるとのＦＹＩとして（ＦＹＩは、”For your information”の略）そのホームページが添付されていたのである。　おいらは、直ちに「大兄、貴重な情報ありがとうございます。　よだれの出る講演です。早速、申し込みます。　謝々！！」　と返答し、返す刀で、このシンポジウムに申し込みをしたのだ。　ここで解説が必要である。　なぜ、全オム連会長のＭ氏がおいらにフジタのシンポジウムのことをご教示いただいたか、である。　Ｍ会長は、フランス語が堪能であられるのである。　また、おいらがそうであるように氏は筋金入りのフランス好きである。だから、氏は日仏会館会員になっておられるのである。　よって、フジタの情報を入手された氏は、おいらがフジタフリークであるのを心得ておられたので、今回のシンポジウムをご紹介いただいたという経緯である。　そこで、申込み初日である５月１８日の午前中に申し込みをしたところ、後に当日中に定員一杯になったと知らされた。　ひえ～！！ フジタのシンポジウムは７月２８日だよ～。まだ先なのに、申込み当日に定員１３０名が満席！！　フジタの威力、恐るべし！！（この項続く）

  August 6, 2018

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  あたり前田のクラッカー！

  あたり前田のクラッカー！　近所のスーパーを覗いていたら、オヤと思った。　何と、あたり前田のクラッカーが置いてあるではないか。　もうとっくになくなった商品（メーカーも廃業）だと思っていたから、慌てて買った。　美味である。嬉しくなってしまったのぅ。　思い起こせば、昭和３７年から６年に渡ってオンエアされた「てなもんや三度笠」（朝日放送制作、ＴＢＳ系列放送）のクラッカーである。　オープニングで主役の藤田まことが「俺がこんなに強いのも、あたり前田のクラッカー！」と発しながらクラッカーを面前に差し出すのである。　このエンディングでも、子役の白木みのると父役の原哲男がクラッカーをコントにして紹介していたのであった。　ところが、番組が終了して、その後、この「あたり前田のクラッカー！」が聞かれなくなったのである。　で、ミツワ石鹸の廃業とイメージがダブってしまったのである。　昭和２９年からテレビＣＭでオンエアされたミツワ石鹸のコマーシャルは秀逸だった。「ワッ、ワッ、ワ～、輪が三つ、ワッ、ワッ、ワ～、輪が三つ、」と３体のバトンガール（人形）が踊るのである。作曲は、かの三木鶏郎である。覚えやすい歌じゃったのぅ。　ところがいつのまにか、ミツワ石鹸は潰れてしまうのである。　だから、うかつにもおいらは前田製菓も潰れたと思っていたのだが、ウイキペディアによれば、「１９８０～９０年代頃は、朝日放送ラジオなど関西圏のラジオ局において、クラッカーだけでなくセサミハイチなど他の製品のラジオ宣伝放送（藤田まことが声宣伝）も流れていたが、２０１０年に藤田まことが死去した事もあり、２０１７年現在は、ラジオでの宣伝活動はもうおこなっていない（ただし「あたり前田のクラッカー」というフレーズは、現在も商品のパッケージや会社のウェブサイトなどで使用されている）」とあり、健在である。　ハイ、シツレイシマシタ。　それにしても、「あたり前田のクラッカー」というフレーズはもっと宣伝してもいいと思うのだがなぁ。

  August 3, 2018

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  拾った「香水の小瓶」は猛毒の神経剤「ノビチョク」（後篇）

  拾った「香水の小瓶」は猛毒の神経剤「ノビチョク」（後篇）　では、なぜ、当局はこの死因をノビチョクと疑ったのだろうか。　そう、おいらもこの記事を読んで最近起きたロシアの殺人未遂事件がすぐに頭をよぎったからである。　今年の３月に約１０キロ南のソールズベリーでロシアの元スパイがノビチョクによって命を狙われたのである。　英政府は、このロシアの元スパイが狙われた事件でもノビチョクが使われたとみて、ロシアを非難している。　英ＰＡ通信は関係者の話として、警察はすでに複数の容疑者を特定しており、ロシア人数人が関与していると伝えている。　だから、当局は両事件で使われたノビチョクが同じものか否か、男性の自宅になぜ小瓶があったのかも調べているのだ。　さて、ここからはおいらの推理である。　ノビチョクが偶然に同じような時期に近い場所であるという確率はほとんど考えられないだろう。　したがって、この別々の事件のノビチョクの出どころは同じと考えるのが自然だ。　そうだとすると、３か月前のスパイ事件が先に露見しているのだが、実はこの捨てられた香水は前から犯行グループが治験のために捨てていたもので、たまたま拾われた時期が遅かったということではなかろうか。　しかし、実行の期限が迫り、犯行グループは使用の効果が分からないままスパイに使用し、海外に逃亡したため、香水の瓶はそのまま放置されたと考えるとつじつまは合う。　だが、事実は闇の中である。　ここで云えることは、一つ。　昭和５２年に起きた、電話ボックスに放置してあった未開封のコーラを飲んだ高校生が死亡した事件があった。青酸入りコーラだったのである。　また、第二次大戦ではドイツ軍が万年筆の形をした小型爆弾を大量にイギリスに散布したということがあった。子供などが拾ったとたんに爆発したのである。　教訓。不審なものは拾ってはいけない。ましてやそれを開封などしてはならない。それに尽きる。

  August 1, 2018

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  拾った「香水の小瓶」は猛毒の神経剤「ノビチョク」（前篇）

  拾った「香水の小瓶」は猛毒の神経剤「ノビチョク」（前篇）　何とも不思議な事件である。　そう、香水の小瓶に入っていた液体が猛毒の神経剤「ノビチョク」であったという事件である。　新聞報道などによれば、今年２０１８年の６月末、イギリス南部のエイムズベリーで神経剤「ノビチョク」によったとみられる男女２名の意識不明の重体が発見され、そのうち女性１名が死亡した。　英警察によると、エイムズベリーの住宅街で中年の男女が倒れたと消防に通報があった。　当局は当初、違法ドラッグの使用を疑ったが、症状に不審な点があったので、２名から採取したサンプルを化学兵器研究施設に送って分析していた。　その結果、２名に使われたのは、猛毒の神経剤「ノビチョク」と判明したのである。　７月２０日に運よく退院したチャーリー・ローリーさん（４５歳）の話しによれば、ローリーさんが意識不明になる６月３０日の数日前、セロハンでラッピングされた箱を拾ったという。　中には未使用と思われる「香水の小瓶」が入っていたので、自宅に持ち帰り、後日、パートナーのドーン・スタージェスさん（４４歳）にプレゼントしたのである。　香水を貰った彼女は被害に遭った日、瓶の液体を両手首に吹き付け、１５分もせずに頭痛を訴え、風呂場で倒れたという。病院に搬送されたが、７月８日に死亡した。　ローリーさんも瓶を彼女に手渡す前、液体が両手にかかった。「香水の匂いはしなかった。油のような感触ですぐに洗い落とした」といい、彼女から数時間遅れで倒れたが、その時の様子は覚えていないという。　彼は、瓶を拾った場所を思い出そうと努力しているという一方、拾った瓶は未使用の本物に見え、「安全だと思った」と話している。　警察は、化学兵器研究施設で分析した結果、瓶の中身は猛毒のノビチョクだったと発表。２人が事件前に訪れたソールズベリーの庭園や教会、薬局などを封鎖し、瓶を入手した経緯などを調べている。　では、なぜ、当局はこの死因をノビチョクと疑ったのだろうか（この項続く）。

  July 30, 2018

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  若林踏切の不思議

  若林踏切の不思議　おいらが世田谷に住んでいたときに不思議なことが一つあった。　それは、東急世田谷線の「若林踏切」（世田谷区。東急世田谷線と環状７号線（通称・環七）が交差している）である。　この踏切では、どのクルマも踏切なのに一時停止しないのである。　おいらは、いや、恐らくほとんどの人が無意識のうちに踏切の前では一時停止するだろう。　だから、おいらもこの踏切で一時停止しようと思ったのだが、誰もそんなことはしないのである。いや、むしろ、一時停止したら追突されてしまうだろう。　赤信号、みんなで渡れば怖くない。　ひょっとしたらそういう理由で皆が踏切を無視しているのではないかと思うくらいである。　だから、おいらもつられて踏切を無視する。　しかし、これが合法だったのである。　道路交通法 第３３条によれば、「車両等は、踏切を通過しようとするときは、踏切の直前で停止し、かつ、安全であることを確認した後でなければ進行してはならない」　とある。だから、皆、踏切の前では一時停止するのだ。　だが、この３３条には但し書きがあり、「ただし、信号機の表示する信号に従うときは、踏切の直前で停止しないで進行することができる」　とされている。　なるへそ、若林踏切はこの但し書き規定によるのだ。　若林踏切は信号で制御されているので、踏切の手前で車が一時停止する必要がない。　では、その理由は、と云うと、環七は交通量が多い幹線道路のため、車が1台1台、踏切の前で一時停止すると大渋滞になるからなのだ。　だから、この踏切は踏切ではなく、交差点と考えるとよい。電車も信号に従うので、車が走っているときは電車が通らない仕組みである。　しかも、この信号は警視庁の交通管制センターによって、交通が円滑になるよう制御されているという。ハイ、ワカリマシタ。　なお、信号により制御されている踏切として都内には「JR新金線」（総武本線の小岩駅と常磐線の金町駅を結んでいる貨物線の通称）と国道６号線が交差する「新宿（にいじゅく）新道踏切」（葛飾区）があるそうだ。　ところで、おいらがニューヨークにいたときに現地で免許証を取得したのだが（筆記試験と路上試験があった）、そのときにカルチャーショックを受けたことがある。　そう、踏切では一時停止しない（しては、いけない）ということだった。　おそらくその背景には、車社会だということ（列車の方が遠慮する？）、砂漠や草原などのレールを走る列車は滅多にないのにそこで一時停止する方がおかしいという理屈があるのだろう。　また、都会などでは、列車が通過するときは踏切で信号が作動するので、信号が作動していないときはそのまま通過してよいというルールらしい。　だから、踏切で迂闊にも一時停止すると追突されると教わった。　ひえ～。　　まことに事実は小説より奇なり。

  July 27, 2018

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  庭いじりは愉しい

  庭いじりは愉しい　翁になって、趣味がまた一つ増えた。　庭いじりである。　これが奥が深い。　と、云っても全くの素人なので、とりあえず拙宅の庭の剪定を庭師に依頼した。　そんなに広い庭でもないが、松、柿、梅、百日紅（さるすべり）、むくげ、椿、榊（さかき）などが一応、林立している（薔薇、茗荷、フキ、山椒などもあり）。　一瞥した庭師は剪定に４日かかるという話しであったが、この暑さである。３日に短縮してもらい、さっぱりした風景となった。　ところが、この剪定を観るのが愉しかったのである。　まず、剪定に使う道具である。　プロの道具はやはり違う。実際、庭師の枝切鋏を試しに使用させてもらったら、その切れ味に驚嘆した。だから、似たようなものをホームセンターで購入しようと庭師に教えを乞う。　そして、剪定の仕方である。　これは手順が大事と教わった。下から、そして、大きなところからキレイにしていく。　庭は芝にしているのだが、雑草が茂っていたので、雑草を回転草刈り機で除去すると芝が蘇った。　そして、松などの大きな木の枝を剪定していく。大胆に除去する。これで今年は花や実がならないことになるようだが、来年は愉しみという。　門前の小僧、習わぬ経を詠むではないが、今後は、この剪定の見様見真似と剪定道具を愛でながらの庭いじりが出来そうである。　昨日は、その庭で蝶が舞った（写真上）。　花鳥風月に親しむことの愉しさは、また格別である。

  July 25, 2018

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  インクはどこにも売っていない

  インクはどこにも売っていない　困ることがある。　万年筆好きのおいらにとってインクは必需品である（おいらは、その中でもペリカンインクのロイヤルブルーが好きである。写真上）。　ところがそのインクを売っている文房具屋が今や絶滅状態である。　文房具屋はコンビニやスーパーの文房具売り場に席捲され、街中で見つけることは難しくなっている。しかし、コンビニの売り場には、インクやインクカートリッジが売っていない。　だから、つい最近、某大学のキャンパスに入るチャンスがあったので、そこの売店の文房具売り場に立ち寄ったのである。　大学の文房具売り場なら大丈夫だろう。「インクありますか」と尋ねたら、間髪を入れず「置いてません」との返事であった。これには驚いた。最近の大学生は万年筆を使わないのだろうか。　おいらの時代は、中学生になると貰うのは必ず万年筆だった（高価な贈り物の場合は腕時計だった）。　それが今や万年筆はガラパゴス状態である。　で、おいらは、かつては丸善本店や神保町の文房具屋でインクを買っていたのだが、遠隔地に居住するようになって、簡単にはそこに行けなくなった。　そこで、取った手段がアマゾンである。　いやぁ、アマゾンは凄いわ。　ペリカンのインクでもパイロットのインクカートリッジでも何でも揃っている。しかも、割安である。さらに、すぐに配送してくれる。　これでは、文房具屋はいらないよなぁ。ますます街の文房具屋が絶滅するわけだ。　確かにアマゾンは便利だが、おいらのしていることはそのアマゾンを太らせ、街の文房具屋を排除していることと同じである。　複雑な心境であるが、既に世の中はそうなっている。

  July 23, 2018

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  ４Ｋデジタルリマスター版「七人の侍」を観る

  ４Ｋデジタルリマスター版「七人の侍」を観る「午前１０時の映画祭」というのがある。　東宝系のビンテージの名作がデジタル処理され、画像が生まれ変わった映画の鑑賞会である。　映画評論家のＳ氏からは、４Ｋデジタルリマスター版の「七人の侍」を観ない手はないとのご宣託をいただいた。早い話が「四の五の云わずに、観ろ」ということである。　で、今週の日曜日に劇場に出向いたのである。　自慢ではないが、おいらは「七人の侍」を１０回以上観ている。ニューヨークにいたときなどはテレビでも黒澤の特集をやっていてそこでも観ている。　昭和２９年の作品なので、初上映のときは観ることができなかったが、中学生になって学校の講堂の巡回映画で初めて観た。当時、こんなに面白い映画がこの世にあるのかと腰を抜かした。　このとき「七人の侍」で一番好きだったのが、宮口精二の演じる久蔵である。男とはかくありたいものよ、と思う。　その時の思いは今でも変わらないが、今回は生まれ変わった映画についてである。　画像が本当に鮮明になっていたのである。　最初のタイトル映像からが全く違う。くっきりはっきりである。ぼやけていた、つまりアナログがデジタルに変わるということはこういうことなのである。　昭和２９年当時の映画が今に蘇るのだから、これはもう別の映画である。　観るしかない。それに尽きる。

  July 21, 2018

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  千葉市美術館は遠いのぅ

  千葉市美術館は遠いのぅ　京都生まれの画家、甲斐庄楠音（「かいのしょう　ただおと」と読む）が好きである。　だが、この人の作品展が開催されることはないようである。　ところが、千葉市美術館で「岡本神草の時代展」が今月の８日まで開催されていた（写真上）。　岡本神草も甲斐庄楠音同様に官能性を通り越した神秘性を追求した画家である。　その岡本神草の時代展に甲斐庄楠音の作品が展示されていると知ったので、千葉市美術館に行こうと思ったのである。　この美術展は昨秋、京都国立近代美術館で開催され東日本では唯一千葉で開催されたものである。　で、おいらはバタバタしていたものだから、この美術展に気付いたのが遅く、また、スケジュールの関係から訪問日が限定され、かつ、千葉市美術館（千葉駅徒歩１５分）までの片道時間を調べてみたら約２時間と分かった。　え、え～。片道２時間！　往復だと４時間！！　しかも、この暑さである。老骨にはコタエルのぅ。　そこで、一泊しての訪問を検討したが時間がとれず、今回は泣く泣く観覧をあきらめたのである。　あ～、現物を観たかったのぅ。　それにしても、どうして千葉市美術館なのかなぁ～。今回は、ただの愚痴でありまする。

  July 19, 2018

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  東京ドームの外野席で立ち見

  東京ドームの外野席で立ち見　今年のカープのプロ野球の前半戦の最終試合は、マツダスタジアムでの阪神戦が未曽有の西日本豪雨災害で中止になったことから、東京ドームでの巨人戦となった。　おいらは、熱烈なカープファンの映画評論家Ｓ氏とその最終戦を観覧したのである。　ところで、今のカープ戦のチケットの入手困難は尋常ではない。　ネット予約の場合、発売当日の数分間で３塁側（カープ側）は完売である。東京ドームの場合、１塁側（巨人側）はまだスカスカにもかかわらずである。　ひっきょう東京ドームでカープ戦を３塁側で観覧することは難しくなる。　しかし、東京でカープを観たい。　カープが、ジャイアンツを打ちのめすのを眼の前で観たい（ジャイアンツファンのお方、お許しください）。　そこで、最後の手段が外野の立見席である。木戸賃は千円。　外野の立ち見はこれが最初ではない。随分前だが、立ち見をしながら、コンコースに行ってうどんなどを食べた記憶がある。このとき、関根潤三がラジオ解説から抜け出して煙草を吸っている場面に遭遇した。　関根潤三が現役の解説者だったから、かなり前のことである。　でも、そのときは立ち見でもゆったりと観ることができた。だから、今回も外野の立ち見なら十分とおいらは思っていたのである。　ところが、これが甘かった。三塁側の外野立ち見席とは名ばかりで、これは通路そのものである。　そこに商魂たくましい東京ドーム（主催者である東京読売か？）が立見席を売りまくっているのか、立見席の通路は観衆で満杯なのである。　正確に述べると、通路は前から並ぶと４人で一杯になる。しかし、通路だから一人分のスペースは確保しておかなければ人が通れない。　だから、外野グランドに向かって前から２列に人が並び、その後ろが通路スペースになり、一番奥にもう１列並ぶことができるのである。　ところが、カープファンは異常に多く、外野立見席はこの一番奥しか空いていないのである（それでも場所が取れるだけマシである）。　ということで、おいらとＳ氏は一番後ろの席から観戦したのである。　結論。　ほとんど前が観えない。　しかし、外野席の熱気はすごく、耳だけでヒットか凡打かはワンテンポ置いて分かるのである。　しかも、おいらとＳ氏は最初から最後まで大声を出して応援しまくったので、１メートル四方のカープファンの全員との連帯感が高まり、カープファンでつくづく良かったと思ったのである。　なお、試合は９回表の最終回に６対４まで追い上げ、最後は２アウト満塁まで粘ったが、惜敗。　それでも、外野立見席のよく観えないのに全員が死に物狂いで応援する姿に後味の良さだけが残る試合となった次第である。

  July 17, 2018

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  竹久夢二の独創性（後篇）

  竹久夢二の独創性（後篇）　木戸賃９００円を払って入場する。　この展覧会は４部構成になっていた。第１部は、夢二の若き日々。第２部は、出版や版画などを中心にした夢二の仕事。第３部は、音楽や楽譜にまつわる仕事。第４部は、夢二の自伝小説『出帆』原画と、没後の龍星閣による出版活動。　で、今回、おいらの琴線に触れたのは、明治１７年（1884）に岡山県で生まれた竹久夢二が独学で絵を学び、若き日は新聞や雑誌に挿絵や口絵を投稿していたことである。　これがどういうことを意味するかと云えば、彼は美術専門学校に行っていなかったのである。また、日本画家にも師事していなかったのである。　つまり、独学とはいえ、全くの素人画家なのである。言葉を変えれば、我流。　これは、ある意味で強い。自分の描きたいことを描けばよいからである。これを独創性ともいう。才能の勝利でもある。　だから、人の心を惹く。だから、妻のたまきをモデルに描いた、大きな瞳で儚げな表情をした女性像は「夢二式美人」として一世を風靡する。　美術学校などに行って、才能の芽を摘まれ、十把一絡げの画家にされるよりはるかにマシである。　しかし、である。　おいらは前から気になっていたのが、スポーツと芸術の差である。　例えば、野球である。　基礎ができていない場合、投げ方も撃ち方も独学でやっていたのでは必ず壁に当たるのだそうだ。さらに筋肉の断裂なども起こしやすくなるという。　そう考えてみれば、夢二のデッサンは上手ではない。　西洋美術にも精通していたというが、所詮は付け焼刃ではなかったのか。だから、中央画壇への憧れもあったようだが、中央画壇が夢二を受け入ることなどなかった。　結局、夢二は、終生、野にあって「夢二式美人」の呪縛から逃れることはなかったのかも知れない。　でも、おいらは云いたい。　それがどうした。「夢二式美人」で上等じゃないか。「夢二式美人」で夢二を超える画家は、未だに出ていない。皆、夢二の亜流である（この項終わり）。

  July 13, 2018

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  竹久夢二の独創性（前篇）

  竹久夢二の独創性（前篇）　今月初めまで（18年5月19日（土）〜7月1日（日））、東京駅にある「東京ステーションギャラリー」で「夢二繚乱展」が開催されていた。「今更、夢二か」と思ったが、夢二展が開催されるにはそれなりの理由がある。　大正時代、確かに夢二は名を馳せるが、戦後は誰も知らない画家であった。　ところが、高村光太郎の「智恵子抄」の版元であった龍星閣の創業者社長澤田伊四郎は夢二を時代を超えた本物と見抜く。　龍星閣は、戦後、夢二の書籍や画集を立て続けに出版し、第二次夢二ブームを興すのである。　この展覧会は、夢二の著作や画集の出版のために龍星閣の澤田社長が収集した膨大な夢二コレクションを千代田区に寄贈したことを記念して開催されたものと知った。　そうとなったら、おいらは東京駅に駆け付けるのである。　考えてみれば、日本人が好きな、美人画で有名なのは、東郷青児と竹久夢二である。そのほかにも美人画を描く日本画家は伊東深水などあまたいるが（中原淳一もいたよなぁ）、この二人に追随するものはいない。　東郷青児についてはこのブログで何度か取り上げているので割愛するが、夢二のことを書くのは初めてである。　スノッブなおいらは、夢二がやはり好きなのである。　夢二のおさらいをすると、大正ロマンを代表する画家で「大正の浮世絵師」などと呼ばれた。その抒情的な作品は「夢二式美人」と呼ばれ、また、児童雑誌などの挿絵も描く。　意外に知られていないが、夢二の創作詩『宵待草』は作曲され全国的な愛唱曲となった。　さらに、書籍の装幀、広告宣伝物などのデザインも手がけ日本のグラフィック・デザイナーの草分けとなるなど、夢二はマルチな才能を持った画家だったのである（この項続く）。

  July 11, 2018

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  抹殺された洲崎パラダイス（その６）

  抹殺された洲崎パラダイス（その６）９．今や普通の住宅街　昭和４０年代前半は昔ながらの伝統で遊客が多く、店舗内での座布団売春や転業旅館に女性を世話するポン引きも多くいたというが、現在は全くそのかけらもない普通の住宅街になってしまった。　だけど、こういうふうに根こそぎ歴史をなくしてしまうスタイルに少々抵抗を感じてしまうのはおいらだけであろうか。　この手の話しは表面的にキレイにしたとしても、本質を解決しなければ地下に潜るだけである。　観光地アピールを契機として昨今の風俗浄化は留まるところを知らず、首都圏は確かに見た目はキレイになったかも知れないが、その手の需要は歴史を持ち出すまでもなく減るとも思えない。　臭いものには蓋というのが日本の伝統かも知れないが、しっぺ返しに会うのは結局庶民である。１０．西洲崎橋と洲崎神社　洲崎遊郭は出島のようで当初の出入り口は洲崎橋しかなかったが、昭和４年ごろの遊郭配置図によれば、このときには西洲崎橋（写真下）が記載されている。　この橋から向こう側（東側）はすべて遊郭だったのである。　西洲崎橋から北西の方向に向かうと洲崎神社がある。　神社前の海は東京湾の海上交通の要衝であることから、洲崎神社では戦前まで航海安全を祈願して船頭が奉納した絵馬が多く見られた。　吉原の遊女が吉原神社にお参りしたように、須崎遊女もこの神社にお参りしたのだろうか。　おいらは洲崎神社にお参りしながら、明治から栄えながらも昭和という時代にあっという間に消え去った洲崎のことを偲んだ（この項終わり）。

  July 9, 2018

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  抹殺された洲崎パラダイス（その５）

  抹殺された洲崎パラダイス（その５）７．赤線時代（続き）　このころの洲崎を書いた小説として芝木好子「須崎パラダイス」（昭和２９年）があり、同小説を原作とした川島雄三監督の「須崎パラダイス赤信号」（昭和３１年、日活、主演・新珠美千代、三橋達也）は名作として名高い。　この映画では昭和３０年代の都電や洲崎パラダイスのアーチなどが映像に撮られている（写真上）。「須崎パラダイス赤信号」は川島雄三監督の「幕末太陽傳」と並ぶ傑作であり、そば屋の店員役で出演していた小沢昭一は「川島作品では『洲崎パラダイス』がいちばん好き」だったそうだ。　また、宝塚出身の新珠三千代は、この映画で初めて汚れ役に挑戦した。　川島作品に多く出演している新珠もこの映画を「川島先生の傑作」と褒めていたという。８．名残を残す建物　そうは云っても名残を残す建物を探そう。　まずは、「須崎パラダイス赤信号」で登場した蕎麦屋（志の田そば）は今も健在である。　同じく一杯飲み屋があった場所は今もその面影を残している。　中心部にあった本金楼跡地は旧東陽ホテルとなり、現在はアパホテルに看板を変えた。　大門通の東側にわずかに残る赤線風建物。　これらの建物もいずれ取り壊しの運命にあるのだろう。　大門通の商店街も東陽弁天商店街アーケード通りと名を変え、そこの食堂に洲崎食堂の名を見つけた。　嬉しい（この項続く）。

  July 6, 2018

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  抹殺された洲崎パラダイス（その４）

  抹殺された洲崎パラダイス（その４）６．永井荷風　永井荷風は洲崎遊郭が好きだったようで、小説「夢の女」（明治３６年）は、ここを舞台としている（写真は、当時の面影を残す現在の洲崎の建物）。　この「夢の女」は、久保田万太郎が洲崎で全盛を張ったお職女郎・楓を脚色・演出し、昭和３５年に新橋演舞場で初演されている。　また、荷風の「深川の唄」（明治４１年）には、「夏中洲崎の遊廓に、燈寵の催しのあった時分、夜おそく舟で通った景色をも、自分は一生忘れまい。苫のかげから漏れる鈍い火影が、酒に酔って喧嘩している裸体の船頭を照す。　川添いの小家の裏窓から、いやらしい姿をした女が、文身した裸体の男と酒を呑んでいるのが見える。　水門の忍返しから老木の松が水の上に枝を起した庭構え、燈影しずかな料理屋の二階から芸者の歌う唄が聞える」とある。　明治２２年に洲崎遊郭ができてから、深川にはなくてはならない場所になっていたことがうかがわれる。７．赤線時代　時代は変わって、赤線時代の洲崎パラダイスである。　東京から都電に乗ってこの地に来ると潮の香がして深川に来たと云う風情を感じることができたという。　この当時（昭和３０年代前半）の玉代は、野坂昭如氏によれば「ショート」で３００円から５００円、「時間」で７００円から千円、「泊まり」で千円から二千円の相場だったようだ。　なお、漫画家の滝田ゆう氏も洲崎で１５００円の散在をしたと述懐している。　当時の高卒初任給が７千円から８千円であった時代のことである（この項続く）。

  July 4, 2018

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  祝ブログアクセス数、１９０万達成

  祝ブログアクセス数、１９０万達成　平成３０年６月３０日（土）、「謎の不良中年」のブログアクセス数が記念すべき１９０万を達成しました。　１９０万達成は偏に皆様のおかげのたまものです。深く感謝し、有難く厚く御礼申し上げます。　お礼に、おいらの秘蔵コレクションから、藤田嗣治リトグラフ「マドレーヌ肖像画」（１９３１年、版上サイン）をお披露目します。　フジタは３１年秋に３番目の妻ユキと別れ、マドレーヌと一緒になります。フジタはマドレーヌの肖像画をたくさん描いており、このころのマドレーヌは眼が鋭い。後年のマドレーヌの眼はやさしく描かれているので、この時期、フジタが手を焼いていたのではないかと想像しています。　ところで、本日未明、Ｗ杯で日本・ベルギー戦が開催されます。ベルギーのランキングは３位、日本は６１位ですが、どうも順位に惑わされているのではないかと危惧しています。　野球の場合にはゲーム差があって、順位よりもこのゲーム差で実力が分かります。本日現在のセリーグは２位と最下位の差が３．５ゲームなので、その差は事実上ない。　それと同様、昨夜のロシア（７０位）とスペイン（１０位）もロシアが１対１の引き分けに持ち込みＰＫ戦で勝利したように、その差は僅差だったのかも知れません。　そうすると今夜２７時のベルギー戦で日本が勝利する可能性は充分あることになります。　閑話休題。　最近は、１日平均２千人程度来訪していただいています。　アクセスされる方を意識してこのブログを書いている訳ではありませんが、やはり、アクセス数が多いと力が入るのも事実です。　今後も日ごろ気にかかっていることを中心に思索し、精進いたす所存でありますので、これからもよろしくご指導のほどお願い申し上げます。２０１８年７月２日（月）　謎の不良翁　柚木　惇　記

  July 2, 2018

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  抹殺された洲崎パラダイス（その３）

  抹殺された洲崎パラダイス（その３）４．大門通は６車線　　公園をやり過ごして南下する。　つまり、大門のあった場所通り抜けて遊郭の中に足を踏み入れる。　すると途端にそれまで片側１車線であった道路が片側３車線、つまり６車線の大通りになるのだ（写真上）。　その理由は、ここが大門通り（仲の町通り）だったからだ。だから、広い。これだけの広さだと往時はさぞや栄えていたのだろうと想像がつく。　大門通の先にビルが観えるが、昔は直線道路の先は海であった。　だから、遊郭のはずれまで歩けば潮の香りがし、どこからともなく波の音が聞こえ、それはそれは風情のある風景だったという。　しかし、現在はどうなっているかというと、その南側は埋め立てられており、境は運河である。　風情は全くない。５．往時の面影を探す　さて、往時の面影を探そうとしたのだが、赤線時代の建物は数軒が残っているだけでここが遊郭跡地だと云われても誰も信じようとしないだろう（写真下は昼間のアーチ）。　その理由は、洲崎遊郭の歴史にもある。　洲崎遊廓は周りを洲崎川や大横川に囲まれた遊廓だけしかない町であったが、戦時中、ここは空襲に晒されており、昭和１８年、石川島造船所の工員宿舎として海軍省に接収されたのである。　その当時、１７６軒まで減少していた業者は接収を機に廃業し、あぶれた娼妓は吉原や立川羽衣町遊郭に流れたという。　昭和２０年の空襲で焼け野原となるが、戦後は旧洲崎遊郭の東側半分が洲崎パラダイスと名を変えて復活し（大門通りから西側は住宅地となった）、昭和３０年には業者数が１１３軒まで復興していた（この項続く）。

  June 29, 2018

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