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カテゴリ:その他いろいろ
1号インフルエンザ2日目。

昨日から水分は取るものの
ほとんど何も食べないで寝てばかりの1号です。
水分はきちっと取っているようなので
本人に任せようと思っていますが、
まだ少し心配ではありますので
私も腹をくくって今日までは仕事をお休みすることにしました。

1号の場合、様子を伺える場所にいれば
ずっとそばについていてやらなくても
過ごせるようになってきたので
その点はとても気が楽になってきています。

というわけで本題です。

少し前のこと。

あるセミナーにて
ずっとお産の研究をしてこられた方に
お目にかかる機会がありました。

たまたまその方の著書を
自分自身の研究テーマとの絡みもあって
学生のころ読んでいてその本を大事にしていたので
それをセミナーの主催者の方に伝えたところ、
仲介して下さって、それが縁で
最近その方が書かれた論文の抜き刷りを送ってくださって、
読ませていただきました。

その論文には、
愛媛県の大洲という地域で以前行われていた
出産の様子や
産婦さんはじめ出産にかかわった周りの方々から
伺ったお話などについて書かれていました。

ところで、昔のお産ってどんな風だったと思いますか?
民俗学の本を紐解けば分かるのですが、
その中では、大体お産と言うのは女性だけで行われてきたもので
ケガレとして男性はその場へ近づいてはいけなかった、とか
よく書いてあります。

おそらくそれが一般的な見解であって、
私もずっとそう思ってきたのですが、
この先生の研究によると
愛媛県の南部、大洲市の一地域に
夫婦2人でのお産がずっと行われてきた地域があったとのこと。

そういった内容の、この先生の書かれた
子どもを産む
(岩波新書の中の1冊です)
という本を読んで、
私はかなりびっくりしたのでした。

これには、この地域が山間部で、
近隣までの距離が離れていて手伝いを呼びにくかったことや
男たちの仕事場が自宅から近くだったこと、
などの理由もあるようですが、
それにしても、今以上にいろいろ制約もあったであろう
昔の日本において、
男性がお産に加わること自体を
当たり前として伝えてきた地域があったことに驚かされます。

論文のほうは、以前の著書でも書かれてきた
そういったお産の方法について改めてまとめるとともに、
今世紀に入ってまたその方々にお話を聞いて
まとめられたコメントも入っています。

それを読んでいて、
出産というものが、地域によって、
またそれぞれの事情によって、
一様でなくてさまざまな形をとりうるものである
ということ、
そして、出産において男性のとり得る役割が
もっとたくさんある可能性、
などが見えてくるように思いました。

翻って、今の私たちは出産は病院でするものが一般的で
(どうもこれは私たちの親世代からの話のようです…)、
父親の立会い出産も増えてはいるらしいものの、
(ちなみにうちのオットは一回も立ち会っておりません)
あくまでも「立会い」であって、
積極的な役割を引き受けている方は
多分ほんの少数だと思うのですが、
(きっと、助産院での出産とか自宅出産などに限られてしまうでしょうね…)
そして、産婦自身も
先生や助産師さんにお任せしてしまうのが一番、
と思ってしまうことが多いのではないか、と思います。

かつての私自身もそうでした。
学生時代に↑のような本を読んでいても
そういう話はなんだか別世界というか、他人事だったんですよね。
周りの人たちも病院以外の世界を知らないし、
ごく当たり前に、先生にお任せ、と考えていましたが
何度かの出産を経て、なんだか違う…
という感覚が出てきました。

出産というものは子どもが出てきたいときにサインを出して
それに合わせて進行していくもので、
そのサインを産婦自身もうまく読み取ってやる必要があるし、
助産師さんや産婦人科医の大きな役割は
結局のところ子どもの出てきたいタイミングに合わせて
産婦の状態を整えていくことなんではないか、
あくまで主役は子どもとその母なのではないかなあと思います。
もし危機的な状況の場合は医療の介入は必要ではあるけれど。

そうだと考えると
産婦自身も、お任せ~ではすまないわけで
自分自身の感覚をもっと磨かないといけないだろうし、
父親にしてみても、ただついているだけではなくて
もっと何かできることがあるように思います。
そんなことを学べる場所はないものか。

私が1号を出産したころは
そんなことを学べる母親学級はなかったように思います。
ここ何年も母親学級と名のつくものには参加してないので
また事情が変わったりしているのかな、
とは言っても、こういうことは
一度体験してみないとよく分からないところも多いしなあ…
などと、論文を読みながらいろいろ考えていたのでした。

他にも、
「ケガレ」の概念とか、
日本中のどこかにこの大洲と同じような出産を
続けてきた地域はないのかな、とか
ああ、いろいろ勉強したいなあと思わせていただいた
論文でありました。
10年先に少しでも勉強できるかな。

ちなみにこの論文は
「国立歴史民俗博物館研究報告」Vol.141 (2008/3)の
523~567ページに収録されている

吉村典子「四国山地・上須戒の出産民俗史--夫婦共同型出産習俗にみる安産への視線 (生老死と儀礼に関する通史的研究)」

というタイトルの論文です。
大学図書館や県立の図書館などに行ったら読めると思います。


この先生の著書には、
他にも

お産と出会う

講座人間と環境(第5巻)

などがあります。
昔の本ゆえ書店にはあまりおいていないと思うのですが
図書館などにはあるかもしれません。

このお話をどこかで書こうとずっと思っていたのですが、
どうもうまくまとめられなくて
のびのびになってしまっていました。

結局うまくまとめることができないままですが、
私の中でとても勉強になった部分があるので
それをそのままアップしてしまいましたが
あまりに長くなってしまいましたし、
よく分からないところがあったらすみません。


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Last updated  2009年03月06日 15時33分15秒
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