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カテゴリ:つれづれ
会社の帰り、友人と一緒に国立劇場で歌舞伎を見てきました。
この歌舞伎鑑賞講座は非常にお得なもので、お安い席は1500円で歌舞伎とその説明を見ることが出来ます。 19時開演21時終演、東京駅までバスが出るし非常にお金の面でも交通の便でも行きやすい講座なので、当然毎回売れ行きがいいらしく、今回も満席でしたし、次回の義経千本桜はすでに売り切れていました。 さて、毛抜、初めての題材でした。 こんなに俗世的な歌舞伎を見たのは初めて。もともと大衆演劇ですから、そういった要素はもちろんあるのでしょうが、変わった演出続出で凄く興味深いものでした。 時は平安時代、ここに、鉄製の毛抜きが存在するってすごい。 当然この時代はもう刀もあるわけで、鉄の技術がある以上、いろんな製品が作られていることは当然でしょうが、毛抜き・・・ そう思うと、平安時代の男性貴族は、おひげのお手入れ、どうしてたんでしょうね?みなさん、お顔がつるつるのぴかぴかの印象を受けますが・・・と言うことはかみそりもあったのでしょうか。。。あったんでしょうね、当然。 なんだか、当たり前のことに感動してしまいました。 そして、磁石の力が悪用されるのも凄い。 しかも羅針盤(方位磁石)って磁力でてるんだ・・・そうか、なんて妙に感心してしまいました。 鉄は踊る、銀は踊らぬ、そこで磁石のからくりを見破るところがこの作品のハイライトです。 主役の粂寺弾正が遣いに行った先の屋敷で起こる奇妙な事件を解決する推理劇風な舞台で、その知性と勇ましさを兼ね備えた弾正は、時に、若い男の子に馬の稽古をつけると言いながら言い寄り、または姫のお付、腰元のお姉さまに近づく、色気のある人物、その好色さ加減がまた凄くいやらしくて、なんだか正直な舞台だ・・・と辺に感心してしまいました。(笑) あと、悪者は切る!の単純明快さ、あれまあれまと言う間に悪者が成敗された、そのわかりやすさ!さすが、歌舞伎です。 今回の鑑賞講座は、以前見たときにように映像による説明ではなく、今日の出演者亀三郎さんがしっかりと自分の声で説明してくださり、さらに、学生さん二人を舞台に上げて、一緒に小道具を使ってみたり、見得の切り方を教えてくれたりと、とても充実していました。 小道具のからくりをいろいろと見せていただき、当然のことながら、黒子は見えない約束ですとか、チョウチョの付いている黒い棒も、黒いから皆さんからは見えない約束ですとか改めて、あ、見ちゃいけないんだと習ったり。「見えない約束」っていう言い方がすごく印象的でした。日本文化だなあ。 残念ながら次回の義経千本桜は見られないので(いや、普通にお金払って普通に見ればたぶんどこかで取れるのでしょうが、講座は期間中2回のみ、激戦です)、その次の講座もまた見に行きたいと思います。 最後に・・・こういう舞台を一緒に見られる友人がいるっていいですよね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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