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やなぎにかぜ

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January 7, 2010
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カテゴリ:旅の話

嵐山に行ったあと、足を伸ばして念願の某所に行きました。

201001071335000.jpg 

ここが何処か わかりますか?

四つ葉

 高雄の高山寺です。

kozanji14b.jpg

たぶん、この絵に描かれている松の木でしょうか。

そこの上に参拝者が積んだと思しき石がたくさん積まれていました。

私も同じように石を積んでみました。

 

201001071336000.jpg

 そして、明恵上人が踏んだこの地の石を数個ポケットにしのばせてみました。

 

 白洲正子さんが書かれた「明恵上人」に魅せられて

紅葉シーズンをはずして、あえて 寒い今日を選びました。

乗ってきたバスでは、私一人がここへ向かいました。

 

一人でこんな場所を訪ねるのも、よいものです。

手に白洲正子の本を携えていると、文章の言葉がまるで

音となって聞こえてくるように感じられ、

同行していただいているような心強さを感じました。

国宝 石水院の 縁側に腰を下ろし、来ていたコートを脱いでみました。

 

 朝、雪がちらついていたのですが、昼以後は少し小雨に変わっていました。

バスを降りて、こちらに向かうときの風は冷たく感じましたが、

たくさんの北山杉に囲まれたこのお庭ではまったく冷えを感じませんでした。

下に見える国道は木々が風に揺られていましたのですが、

ここの庭の木々は、まったく揺れていません。

お天道様の陽が射してきて まったく寒さを感じることなく

ゆったりと縁側に座っていました。

 

お部屋の中に黒板のようなものが掛けてあり、これが有名な

「阿留辺機夜宇和(あるべきようわ)」

運慶作と伝えられる明恵の遺品、彫刻の犬が本物というくらいで

鳥獣戯画も「仏眼仏母像の絵」や「明恵上人樹上座禅像の絵」

は、レプリカ。

数多くの美術品は、すべて国宝として博物館等に預けられて管理されている

らしく

ほとんど 人の目に触れさせない 国宝と称される芸術品って?

と思ってしまいました。。。。

 

けれど、そういう眼に見えるモノよりも、

この山のいたる所で坐禅をしていたという

この空間を散策することの価値の方が尊く思え、

そこにある 石や道端に落ちている葉や松ぼっくりまで愛しく思える不思議。

 

これって何だろう?アナの中に水が溜まっていました。201001071333000.jpg

 

私がここにいる間に、三人の人が 訪れました。

今回は、このお寺だけを回ってバスに乗って帰りました。

 

本によると、白洲正子さんは明恵上人の事を本にするために、

何度もここを訪ねたそうです。

私が特に感動した部分は、道教経に出逢った部分でした。

「後世の贋作とされているそうです。が、明恵にとっては、そんなことは問題ではなく、たまたま発見した一冊の書物によって、忽然と開眼したところが美しい。<中略>天才の独断といってしまうのは易しいが、そこまでものを信じきることの難しさを、私達は思ってみるべきでしょう」

母への思慕から、開眼への道。

この部分に涙がこぼれます。

この本の書評にあるように、

白洲正子が書くお話は、本当に美しく魅力ある文章でした。

 

きらきら

次回は、ハイキングコースを歩いてみようと思いました。

 






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最終更新日  January 8, 2010 11:08:53 PM
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