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「群れない 慣れない 頼らない」
画家堀文子さんの特集が放送されていて、釘付けになってみていた。 本当は科学に興味があって、そちらに進みたかったけれど、時代の差別により「絵画」に進んだ。それほど絵が好きなわけじゃなかったけれど、絵なら女性であっても差別を受けることが無い道だったからと語っていらした。 現在94歳。 「何者」という肩書きより、ぺんぺん草のように誰にも興味をもたれない「生き方」を望む 「芸術」が「アーティスト」という言葉に代わった頃から、何か芸術家は天才のように語られるようになったわねぇ。そんなに大した作品があるわけじゃないのに、「天才」だの「先生」だの呼ばれてる人がいるじゃない?・・・・ バブル時代は、日本にいられなくなっちゃったわよ。下品で。 この日本を支えられるのは、メディア(作家だったかな?)と女性だと思ってたの。 それが、あの頃の女性に品性がなくなっていたわよね。 歯に衣着せぬ語りが痛快で、そして毒舌のようで毒じゃない。 嫌味じゃなく、そのままのメッセージが心地よく伝わってきた。 海外に行って、日本美術のよさを発見したと語っていらした。 「浮世絵なんてバカにしてたけど、絵の中に人間の体温であったり、女性の肉体の柔らかさや温もりをあの小さな絵の中に描くことが出来るのは、日本人だけなんですよ。雨の描き方だって、本当に繊細で 息づいてるのよ」 って興奮して語っていらした。 海外に暮らしたことはないけれど、人生半ばを過ぎて私は、日本文化の素晴らしさを次々と再認識している。だからこそ、堀さんの言葉に魅かれた。 私の性格として 群れることがあまり好きではないこと。 人に甘えられない、頼らない。頼ったときに嫌な顔をされたり、拒否された「時」が虚しく感じるので、頼らないのが楽だから、頼らないでいられるんだけれど。 そんな私を肯定してくれる堀さんの言葉が好きだと思っていたので、今日このタイミングで この番組を観ることが出来てよかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
September 19, 2011 09:21:19 AM
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