ツブコの茶店

★野菜のアスピック（ゼリーよせ）をつくる。

てのひらサイズのカップ三百個、楽勝だ。

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隣でハヤイさんが、魚をさばいていた。魚は＜すずき＞だ。

そこへ副料理長のジャン・ポールが入ってきた。

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ジャンは来日してまだ三ヶ月だけど、コニシキ＋ボブサップ系の

人なつこさと体型で、すっかり厨房の人気者だ。

目が合えばウィンクを飛ばすし、

仕事中のヒトにお茶目ないたずらをしたりする、陽気なフランス人だ。

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ジャンは「オアヨー」といいながら、

ゆっさゆっさとハヤイさんのそばに来た。

　　　　　　ジャン　「サバ（元気？」

　　　　　　ハヤイ「え？これ鯖じゃないよ。＜すずき＞だよ」

　　　　　　ジャン「ＯＨ！スズキさんね」

　　　　　　ハヤイ「ちがうよ。俺ハヤイだよ」

　　　　　　ジャン「オー、アヤイ～、サバ？」

　　　　　　ハヤイ「だから、これは＜すずき＞だって！！」

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近々京都見物に行くというジャン・ポール向けに、

　　　　　「ぼんぼん親父（ボンボヤージュ）」

っていうの、ハヤイさんに伝授しようかな。

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　★風呂釜の調子がおかしいので、業者さんが来る。

お風呂のキカイのあるベランダを少しだけ、掃除した。

キカイは四角い、小型洗濯機みたいで、鳩のウンコが、

いっぱいのっている。

掃除してとってしまうと、鳩はもうやってこないのではないだろうか。

でも、業者さんに失礼があってはいけない。

こころが安らぐウンコ環境がなくなったって、今日ビの鳩は

すぐに立ち直る、という説をとることにします。


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＜アジアンの猫＞２０

私たちは「不思議」をめぐって話した。

フシギを、ゲンジツとしてとらえるか、マボロシと、とらえるか。

アヤシゲ大好き、フシギ大好きのソラは、ゲンジツ系だろう。

フシギをすぐ生のまま、こちらがわに引き寄せる。

今も、コダマの赤い首輪と、ひょうのリードを赤いということで

結び付けている。

指輪物語のむこうをはって、「赤い首輪のひみつ」だ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　つづく、、、、、、