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テーマ:あの本、おぼえてる?(347)
カテゴリ:受験とか、教育とか
わたしの職場は公立高校である。
春先は何かと忙しい。退職、採用、転勤、新入生とか、みんなバタバタである。 わたしは係ではないが、奨学金の仕事もある。 今の時期なら、大学予約奨学金である。 担当の先生が職朝(職員朝会)で、「締め切りますよ」と言っていた。「生徒への呼びかけお願いしますよ」って、わけだ。 「忙」という字は、りっしんべんに亡いと書く。心が亡くなるわけだ。ちょっと、並べ方を変えると「忘」になる。 で、何が言いたいかというと、家にも受験生が一人いた。我が家の家計も火の車である。 地方公務員である。貧乏と言うのは傲慢だが、子供二人を私立に入れて、住宅ローンもあれば、楽とは言えない。 ズボンに穴があいているが、継ぎを当ててはいている。(尻ポケットに文庫本を入れているから、穴があくのだが) この受験生の奨学金手続きのことを、忙しさにかまけて忘れていたのだ。 本人には、常日頃、「奨学金とアルバイトで大学に行き、卒業しろ」と言ってある。本人も覚悟はしている。 覚悟はしているが、「夢見る夢子さん」である。ぼっとして、奨学金の手続きのことなど忘れているに違いない。 さてさて、帰宅後、我が家の受験生に奨学金の事を問いただすと「忘れていた」と、おっしゃった。「説明会は終わったみたい」 「うちの家計状況はわかっているだろう」と念を押し「締め切りがすぎていても、なんとしてもお願いしてこい」でなければ「合格しても行けないぞ」と、脅かした。 「タダで大学を卒業させる法」 幸い、何とか手続きには間に合った。(校内での締め切りは過ぎていたが、本当の締め切りには間に合った) 希望額は10万円。アパートを借りて仕送りなしで、何とかやっていけるだろう。理系なので、学年が進むとアルバイトもままならないだろうから。 さてさて、後は、合格することを祈るのみである。 ← 無料メールマガジン。「応援メール」です。登録はこちら。試しに一つ、お願いします。 ※1 奨学金といえども借金には変わりはない。本当のところは、少ない額であればあるほど良いのだが、そうも行かない。 まー、進学を考えられるだけ、ましだと思ってくれよ。 ※2 「タダで大学を卒業させる法」と同じ著者の「ぐうぜん東大に合格させる法」は名著である。 実は、合格のハウツー本では無くて、生き方についての好エッセイになっている。「タダで・・・」の方で、新聞奨学生の話は感動ものだ。とても、できないけど。 「ぐうぜん東大に合格させる法」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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