不安定な読後感。
「永遠の0」を観た。色々な感想を事前に入れていたのでそんな中での自分の反応も楽しみだった。終えて、簡単に「よかった」とは言えない自分だった。評価を「よい」「わるい」の2語では勿論語れないのだけれど、ただ言えるのは、両手放しではないということ。私も劇中の孫役と同じように祖父を戦争で亡くしている事、母は戦地に逝った祖父の事を知らず育った事、重なる部分も手伝って複雑だった。戦争とか、特攻とかそう言う事実では無くて家族を愛すること、守り抜くことへの思いの強さが眩しくてつらい気持ちがした。時代といえば時代。でもそれは時代に寄らず存在する思い。私はそれを担えているだろうかそんな自問に打ちのめされた。背いた自分に後ろめたくて苦しかった。簡単に「よい」「わるい」と語れないのはそういう自分の不安定さなのかもしれない。揺れてばかりいる。