青紙コピー
休日出勤の振替の平日は
どうも後ろめたくて
できるだけ携帯を遠ざけて
仕事のメールの到着からも
目をぎゅっと瞑るように
意識的に気にしないようにする。
昨日は13時間も働いた
堂々と休める名目だってあるのに。
秋の昼間の空を
見上げる機会もずいぶん減った。
子供たちの成長とともに
運動会、学芸会、遠足
生活発表会、文化祭、体育祭
行事ごとに見上げた空と秋の臭い。
忘れそうに遠退いて
それらは私の役割ではなくなった。
秋を自分のものにしたとき、
不意に思い出した
青紙コピーの手触り。
文字まで距離が明瞭でない青に阻まれて好きではなかったけれど、
当時にしては最先端のデジタルが
今はアナログに見える感覚が
私の秋の臭いに似てるかもしれない。