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秋月春風  ブログ版

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2006年06月26日
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 大変汚い話なので、食前・食中・食後の方は、もう少し時間が経ってから読んだ方が良いと思われます。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 



 土曜日のことである。
 まだオムツの外れない次男が、どうしてもパンツを履くと言って聞かなかった。
 お漏らしをされた際の後始末を考えると哀しくなるが、下着を汚して不快感を味わうことも勉強かもしれないし・・・と、許すことにした。一応、無駄だと思いつつも「トイレに行きたくなったら教えるように」と言い含めて。
 
 そして時間が過ぎ・・・二階のベランダに洗濯物を干して戻ってくると、何故か次男が下半身裸で立っていた。手に、朝履かせたのとは違うパンツを持って。
「・・・・・・どうしたの?」
 嫌~な予感に襲われながら尋ねると
「あのね、うんちでちゃったからね、とりかえるの」
「うんちっ?!」
 慌てて次男の身体をくるりと回してお尻を見ると・・・全体にべったりと汚物が貼り付いているではないか!
「・・・・・・・!」
 悲鳴を上げそうになるのをどうにか飲み込み、とりあえずトイレに連れて行ってお尻を綺麗にしてやる。ざーっと、顔から血の気が引いていく音が聞こえるような気がした。
 それから恐る恐る、トイレからパンツの入っている引き出しまでの経路を辿る。
 あちこちに汚物がなすりつけられているような情景を想像していたのだが、予想に反して、床にも箪笥の側の布団にも汚物は付いていなかった。
 どうも汚れたパンツを脱ぐ前に、替えを取りにいったらしい。
 不幸中の幸いと、思わず大きく安堵のため息を吐く。
 しかし・・・脱いだという汚れたパンツは、一体何処に?
 あちこち探し回ると、それはお風呂場で見つかった。
 夫と子供の靴下の汚れが酷かったので、バケツに漂白剤を溶かして浸けてあったのだが・・・そのバケツに浮いていたのである。 
 それはそれで気の遠くなるような思いだったが、こちらもまた幸いなことに、汚物の付着している部分は上に向けられていて、バケツの水に汚物が交ざったりはしていなかった。
 そのまま取り出して、トイレの流水に当てて汚物をすすぎ落とす。
 次男はその様子を、私の隣に立ってじっと見ていた。
 
 本当は涙が出そうなくらい情けない気分だったけれど・・・きっと次男は、次男なりに精一杯頑張ったのだ。
 実はこの前日、長男が「夏休みにプールに行きたい」と騒ぎ、次男もそれに同調してぎゃーぎゃー声を上げていたのだが、
「TATSU君がちゃんとトイレでおしっこもうんちも出来るようにならないと、連れていけない」
と話してあった。プールに行きたいなら、ちゃんとトイレを教えられるようにならないとダメだよ・・・・と。
 だから、次男はパンツで過ごすことに挑戦し、だけど失敗し・・・その失敗に、どうにか自分で始末を付けようと、幼い脳みそ振り絞って考えたのに違いない。
 そう思ったら・・・怒ったりなじったりなんて、出来なかった。
「一人で綺麗綺麗しようと、思ったんだね。偉かったね」
そう言って頭を撫でてやると、次男はこくっと頷いた。
 固形物が殆どはがれたところで、今度は水道水を当ててもみ洗い。その後改めてバケツに石鹸と漂白剤を混ぜた水を張り、そこにパンツを浸けた。
 長男が新生児の頃から紙オムツオンリー使用だった私は、母としては恥ずかしいことだと思うが、うんち汚れの下着や服の始末にもの凄く抵抗がある。だからこの時の胸中では、涙が出るくらいの情けなさと、次男の成長を喜ぶ気持ちがぐるぐると渦巻き混ざり合っていた。
 とにかく、最初に次男の汚れたお尻を見た時の、その衝撃のままに、怒鳴ったりしなくて本当によかった・・・それだけは、我ながらよく我慢したと思う。
 
 ただ・・・私はもしかしたら、もの凄い失敗を犯したかもしれない。
 それは、次男の目の前で、トイレの流水を利用してパンツを濯いだこと。
 もし今後、同じようなことがあったら・・・もしかしたら次男は、この時の私を真似ようとして、パンツをトイレに流してしまうのではないだろうか?
 
 今後、パンツ詰まりでトイレ修理・・・等ということが起こらないことを、切実に祈る私である。



 
 





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最終更新日  2006年06月26日 23時08分01秒
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