秋月春風 ブログ版

　誰に似たのか、巻き毛の娘。
　そのせいか、時折後頭部に毛玉が出来る。
　実家の隣に美容院があって、店主曰く
「これは見つけたらすぐに切っておかないと、後で大変なことになるんだよ」
ということで、「あ」と思ったら切り取るようにしている。
　なんだかちょっと、妙な気分になりながら。

　それにしても、生まれたときは黒々として見えた娘の髪、次第に茶毛になってきた。
　なまじウェーブしているせいで、光の当たり加減によっては、金色メッシュ入れたように見えることもある。
　ただぼうっと眺めているぶんには「可愛いなぁ」と思うのだが、息子達が小さい頃の事を想い出すと、ちょっと憂鬱になったりもする。
　通りすがりのおば様方に、染めていると疑われることが少なくないのだ。
「んまぁ～、あんな小さな子の髪染めて！　全く最近の親は、自分の子をオモチャにして、何考えているのかしらっ！！」
　なんて具合に。
　このおば様方の嫌なところは、完全にすれ違った後で、聞こえよがしに言っててくることだ。
　面と向かって言われたなら、まだしも反論できるのになぁ。
　自分はそんなオバハンにはなりたくないものだ…と、思う。