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The locus of the moon

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月宮 蒼

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詩 「強さ」


詩 「叶えたまえ」


詩 「傷跡」


詩 「キエテシマエ」


詩 「醜さ」


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詩 「自分の殺し方」2


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詩 「恋と愛」


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詩 「音の無い世界」


詩 「流れる涙」


詩 「愛しさ」


詩 「何故?」


オリジナル小説2


神を狩るもの-序章-


漢字一文字50のお題(詩)


2005/05/15
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カテゴリ:小説
 高校の入学式の朝、早瀬みちるはいつものように考えていた。

(普通って何?)

 みちるは小さい頃から色んな人に「少し変わった子」と言われ続けてきた。
 本人はいたって普通のつもりなのに「変わっている」というレッテルを貼られつづけてきた。
 身長百五十一センチ。体重四十五キロ。
 茶色く大きな瞳が印象的な愛嬌のある顔立ちをしている。癖のある薄茶の髪は腰まであるが毎日の手入れのおかげでとても美しい。
 みちるの風貌はいたって「普通」というのが本人の主張だ。
 しかしその性格は、普通とは言いがたい。
 みちるの両親は「変わった子」とみちるを認識していないらしく、何故自分の子供がそんな風に言われるのかといつも怒っている。
(だから普通ってなんなのよ)
 みちるは腰まである髪の毛を丁寧にブラシを入れ、真新しい制服の胸のリボンを結び終えると鏡の中の自分に向かってしかめっ面をしてみせた。
(私はいたって普通だっての。みんな寄ってたかって人を珍獣みたいに……)
 そんな事を考えていると家のチャイムが鳴らされた音がした。
 十年変わることなく続いてきた朝の光景だ。
 幼馴染の氷川藍がみちるを迎えにきたのだ。
「みちる、藍ちゃんが迎えに来たわよ。降りてらっしゃい」
 母がいつも通りみちるの部屋のドアをあけて、お決まりの言葉をかけた。
 その声を聞くと、みちるもいつも通りに答える。
「もう準備できたからすぐに行く」
 いつもと全く変わらない朝だった。

 階段を降りて玄関にいくと黒髪を腰まで伸ばした背の高い少女がみちるが来るのを待っていた。
「おはよ、みちる。早くしないと入学式に間に合わないよ」
 その少女、氷川藍はみちるとは正反対の癖の無い黒髪を揺らしながら、みちるへウィンクすると楽しげに言った。
 氷川藍の黒く涼やかな瞳はみちるよりも大人びた印象を皆に与える。
 身長がみちるよりも二十センチ以上高くスレンダーな体つきの藍は今までに何度かモデル事務所からお誘いがあったほどの美少女だ。
 みちるは靴を履きながら、藍の足元から上へと目をやると、いつもとは違う台詞を言った。
「藍……何その大きな紙袋。入学式なんだからそんなに荷物必要無いはずだよね?」
 そう、藍は学校指定のカバンのほかにまるで洋服を大量に買い込んだような大きさの紙袋を持っていたのだ。
 みちるの言葉を受けて藍は大きな声で笑いながらみちるに答えた。
「ああ、これ?気にしない、気にしない。必要と思われるものを用意しただけだから」
 藍はみちるの肩を叩くと何でもないと言うように答えてみせた。しかし、その答えにみちるが満足できるはずもなく藍の不思議な答えをもやもやとした心の中にしまい込んだ。
 無駄だと思いながらもみちるは疑問を藍にぶつけてみた。
「必要と思われるものって何?」
 しかし藍の答えはみちるの予想通り納得のいく答えではなかった。
「ま、とりあえず学校行けばわかるって。ほら、遅れるよ。急いだ急いだ」
 そう言うとみちるをせかしはじめた。
 その言葉を聞き腕時計に目をやると確かに急がないと間に合わない時間だ。
みちるは大急ぎで靴を履きカバンを持つと、母に笑いかけた。
「じゃあ入学式でね。いってきます」
 みちるの母は玄関を開け外に出ると笑顔で二人を見送った。
 一抹の不安とともに。
「藍ちゃんの予想が当たらなければいいのだけれど」
 みちるの母はそう言うと家の中へ入り入学式に向かう準備を始めた。
 学校までの道のりの途中みちるは藍を問い詰めたが、結局大きな紙袋の中身は教えてもらえなかった。


 みちる達の入学した「私立藤ノ宮学院」は会社の社長令嬢や子息が通うので有名な学校だった。
 みちるや藍の両親も普通のサラリーマンではなく、みちるの父親は小説家、母親は雑誌の編集者という家庭。
 藍の父親は有名な建築デザイナー、母親はインテリアデザイナーという家庭だったので藤ノ宮学院へ行きたいと二人が両親に告げてもさほど驚く事はなかった。
 むしろ藤ノ宮の卒業生だったみちると藍の母親は喜んで娘の言葉に賛成したのだった。
 みちると藍の母親は受験前に娘達に楽しそうにその当時の様子を語った。
 みちると藍はそれを聞いて藤ノ宮学院へ行くのを合格発表もされていないうちから楽しみにしていたのだった。
 そして無事二人とも合格を果たし念願の”私立藤ノ宮学院”へと入学する事となった。


 スクールバスが校門の前に止まると新入生は入学式の行われる講堂へと向かい始めた。
 講堂へは順路の張り紙がはってあるのでその通りに進めば講堂へ着ける。
 みちると藍もスクールバスを降りるとその順路に従って講堂へと歩き始めた。
 講堂へと歩く途中、藍はみちるに『髪の毛結んだ方がよくない?』と言ったがみちるは『大丈夫だよ』と言ってそのまま講堂へと向かって行った。
 みちるの髪の毛の癖はかなりのもので、まるでパーマをかけたように綺麗なカールが出来ていた。
 そのことについて、学校では春になる度「天然パーマです」と嫌そうな顔で言うみちるを目にしてきたので藍なりに気を使ったのだがそれは伝わらなかったようだ。

 「入学式会場」という看板と講堂の入り口が見えた時、みちるは講堂の入り口に立っていた中年の男性教師に声をかけられた。
「おい、そこの。髪の毛はどうした?パーマは禁止のはずだぞ!」
 そう言いながらその男性教師はみちるの右肩をぐっと掴んだ。
みちるは振り向くと『ああ、またか』と思いながら説明をはじめた。
「これはパーマじゃなくて癖毛なんです。生まれつきこうなんです。面接の時にも聞かれましたけどその時は説明したら、このままで問題無いって言われました」
と男性教師に説明した。しかし、その男性教師はみちるの説明に納得がいった様子も無く、さらにみちるへと強い言葉を投げかけてきた。
 藍はみちるの後ろで「またか」と心の中でつぶやいた。小学校・中学校と毎年この光景を藍は見せられていたので、みちるが次に出る行動もおおよそ予測できた。
 みちるは近くの水道へ行くと頭から水をかぶり男性教師に向かい声をかけた。
「これでわかりましたか?」
 しかし、いつもと違いそれが逆効果だったらしく、男性教師の言葉からはみちるを非難する言葉が発せられていた。
 藍は『持ってきたものが役に立つ事になりそうだなぁ……さすがにそれは避けたいなぁ』と思いみちると男性教師の間に割って入った。
「まあ、先生もそんなに興奮しなくてもいいんじゃないですか?私、幼稚園からこの子と一緒ですけど間違い無く癖毛ですよ」
 涼やかな笑顔で男性教師に向かって説明をした。
 しかし、男性教師の怒りは収まることなく今度は藍へと非難の言葉を発しはじめた。
 その男性教師の行動を見て藍は『ヤバイ!』と思ったが時既に遅し。

みちるはキレた。

 キレて藍の予想した通りの行動をとった。
 まず男性教師に向かってこう言った。
「じゃあ、どうすれば納得していただけるんですか」
 その声はいたって冷静だが藍にはみちるが怒りを押さえているのがわかった。
 みちるのその言葉に男性教師は『出来るわけ無いだろう』というような顔でみちるを見つめると左の口の端を上げると嫌みな顔つきでそれに答えた。
「そうだな今すぐその髪を切れば納得してやるよ」
 もちろんそれはみちるに対する嫌がらせで、みちるが自分に向かって『校則をやぶってごめんなさい』と言うように仕向けるような言い方だった。

 しかし、みちるはそんな「普通の子」ではなかった。

 おもむろにカバンの中からペンケースを物色し、中からカッターを取り出すと左手で髪の毛を掴み、髪へと向かいカッターの刃をつきつけた。
「おい待て!」
 男性教師はあわててみちるを制止したが、その時にはすでにみちるの髪は自らの手によって切られたあとだった。
 みちるは左手に自分の髪を持ち男性教師に詰め寄ると
「これでいいんですね、では失礼します」
 みちるは一礼をすると講堂とは反対方向へと歩き始めた。それを見た藍は頭に手を当て天を仰いだ。
(これが役に立つ事になるとは……)
 肩をおとしつつ、藍は遠くに見えるみちるの後を追って走り始めた。
 男性教師はしばらく呆然とすると
「なんだ、あの変わった生徒は」
 そうつぶやいた。

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2に続きます
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Last updated  2005/05/16 10:44:09 PM
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