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2005年10月06日
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カテゴリ:プロコフィエフ
 間が空いてしまいました。
 お久しぶりです。
 ちょっとだけ仕事が立て込んでしまったものですから。
 例の金曜日に飛び込んできたいい加減な調査ものの関係で。
 でも久しぶりに頭をフル回転させると,毛細血管がプチプチと切れる音が聞こえます。(ついつい感情的になってしまうからかもしれないが)
 なんだか今日は知恵熱が出たような・・・(←俺は子供か?)
 脳みそ疲れた。
 こんなことなら大学のときにもう少し勉強しておけばよかった。
 六法とか・・・行政法とか・・・(法律の基本が身に付いてないことに今さら気付く愚かなワタシ)
 でもまさかねぇ,省の立場で法律を解釈したり省の内外に向かってものを言わねばならん羽目になるとは夢にだに思わなかったものですから。
 勉強は確かにおざなりでした。
 (生ビールの注ぎ方と焼き鳥の焼き方だけは居酒屋のバイトで基礎からマスターしましたが)
 もとより覚悟の上でしたが,たしかに今苦労してます。
 法律知らない法学士として。
 しかし,余談ですが,というか,ワタシの口からこのようなたいそれたことを申し上げるのはマコトに気が引けるのですが,小さい声で言うと,法律も言葉による文章,建築物ですから,「構成美」みたいなものがあるのですよ。
 数式は芸術だ!とだれかが言っていたように,完璧な形を持つものには自ずから美が備わっているのです。
 音楽もよく建築物に例えられますが,建築がそうであるように,美しい建築に自然に備わった構成美,あるいは数学的理論の粋を集めて備えらた構成美を持つのです。
 理(ことわり)の美学。
 これもまた余談ですが,(しばらく極私的発言をお許しください)最近の法律よりも明治のころできた法律の方が美しいですね。
 漢文調で格調高く無駄がなくて。
 でもそれは金科玉条の美しさではあるが解釈の幅が広くてその輝きも玉虫色だったりしますが。
 最近の法律はその点は緻密・厳密にできています。
 (またそのように作ろうとする傾向があります。その分大量の条文が必要となりますが。最近の会社法とか,郵政民営化関連法案とかを実際どっかのHPから印刷してみると、どれほど膨大な量の条文であるかがわかります。)
 で,しかも言葉のひとつひとつの定義が厳密で,恣意的な読み方ができなくなっています。
 要は「法律の網目」が目がきつくできてるんですな。
 (確かにザル法では困りますが。)
 でも無機質で,味気ない。
 明治のころのそれの格調の高さは雲を突き抜けて峻厳とそびえ立つ高峰のようですが,最近のものは言葉がくまなくべったりと塗りたくられた壁で作られた迷路のようなものです。(ちょっと極端すぎるたとえかもしれませんが)

 去年,とある省令の一部改正作業をまかされたとき,規定ぶり(条文の書き方)について係長と真っ向から意見がぶつかってしまったことがありました。
 係長の対案だと確かに正確なのだけれども,そこまで書く必要はなく,しかもしつこすぎて周りの条文とのバランスを欠き省令全体の構成を著しく損なうもでした。
 そのように僕が意見を言うと,係長のたまうには,
 「俺の書き方の方が正しい。俺の書き方が正しい。周りの条文の定め方,この省令の定め方自体がそもそも間違っている。」(こんなにコンパクトには言わなかったけど,長々と理屈をこねて要はこういうことを言いたいみたいだった。)
 って,おいおい。
 これは「省令の一部改正」なんだから,この省令なりのスタイルに合わせなきゃいいけないんじゃないの?「そもそもおかしい」のだったら「全部改正」でもやるのか?たかが5~10条を改正するだけで。それに「そもそも違う」なんて今までこの省令を作り,それに基づいて仕事してきた人たちに失礼でしょ。
 と,僕はさすがにそこまでは言わなかったけど,代わりにポロッとこんなことを言ってしまった。
 「それは正しいかもしれませんが,美しくありません。」
 係長は「え?」という顔をしたが,僕のその意見には答えなかった。
 答える必要もないと思ったのか。
 僕は確かに法律に限らず,行政関係の文書に対して少し文学的すぎる見方をしているのかもしれない。
 でもしょうがないじゃねーか,そういう風にしかできないんだから。
 ちなみに,この「省令一部改正バトル」は補佐の常識的判断により,僕の原案どおりで決裁が下り,省令改正,官報公示の運びとなった。係長案あえなく却下。(むふふ,正義は勝つ!)

 前書きのつもりが,なかなか話が本題にいきません。
 実は今日書こうとしているのは,僕の頭の中に住んでいる小人たちにより編成された小さなオーケストラについてです。
 いつも僕になんの断りもなく,三々五々勝手に集まってきて好き勝手な曲をそれこそ好き勝手に演奏しています。
 一回始まるとなかなか終わりません。
 で,今週初めから,ずっとこの人たちがプロコフィエフの「古典交響曲」をご機嫌に鳴らしまくっているのです。
 プロコフィエフの「古典交響曲」は嫌いじゃないけど,第1楽章の提示部を延々と繰り返すのだけはやめてほしい。頭がおかしくなる。
 今日知恵熱が出たり何本か血管が切れたのもこいつらのせいか。
 せめて仕事中くらい静かにしていてほしいものである。
 みなさんも経験ありませんか?
 日がな一日おんなじ音楽が壊れたレコードみたいに頭の中で何度も何度も流れるときが。
 オーケストラの場合はしつこいですよ。
 ブルックナーなんかやられた日にはたまったもんじゃありません。
 「古典交響曲」はシンプルで短くてご機嫌な曲だけど,一日中やられるとやっぱり疲れる。
 ちなみにこの「古典交響曲」にもシンプルではあるけどそれゆえの自然な構成美が備わっています。見ようによってはオーケストラの4コママンガみたいだけど。
 27歳のプロコフィエフの挑戦的・挑発的な作品。 
 自分自身、天才たちのその当時年齢に近づくと,いかに自分が平凡な人間であって,天才たちが非凡であったかということを,改めて感じます。
 演奏はニューヨークのオルフェイス室内管弦楽団が録音した,この「古典」とブリテンの「シンプル・シンフォニー」とビゼーの「交響曲ハ長調」のコンパクトな3点セットのアルバムがよいですね。(ジャケットの絵がかわいい。) 
 
 ところで,あした夜の飛行機で九州に帰り,結婚式の最終打ち合わせに行ってまいります。
 ヨメさんに会うのも1か月ぶりです。
 しかし,結婚しても同居ができないのはやっぱりちと寂しいですのぉ。
 
 あ,この休みで駅伝大会に出場するみなさん,今回は参加できなくて申し訳ありません。前々から「絶対出ます!タイム更新します!」と言っといた手前,ホントにごめんなさい。この場をお借りして平に謝ります。だって,まさかこんな用事と重なるなんて思いもしなかったんです。だから,
 「ブラームスが走らないから,俺が走るハメになったじゃないか!」
 なんていわないで。
 5キロや7キロくらい,今の気候だと一番気持ちよく走れるよ。
 汗もかくから,ビールも美味しいよ。
 ホントは,いやホントに僕も走りたかったんだけどねー。
 だからがんばれ,Kさん,まだ30代なんだから大丈夫だって!

 では,ということなので,連休中は日記はお休みさせていただきます(といってもふだんから毎日書けているわけではないが)。 
 3連休,天気がよいといいですね。
 みなさんよい週末を!

 ああ,もうこんな時間。
 いまから荷造りしなきゃ。
 忘れ物したらヨメさんに怒られる。





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Last updated  2007年03月11日 01時03分47秒
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