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2005年11月02日
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カテゴリ:グリーグ
 高校生のころ初めて買った2枚のCDのうちの一枚。

 音楽の授業で習ったペールギュント組曲の「朝」が聞きたくて買ったのだけど,カップリングされていた「ホルベルク組曲」が僕の人生を変えた。

 ほんの数分に満たない5曲の小品から成る弦楽合奏曲。

 19世紀末の北欧でグリーグが作曲したこの作品が,20世紀末のシニカルな田舎高校生だった僕に一生消えない衝撃を与えた。
  
 「音楽ってなんて美しいのだろう。」と。

 「美」という得体の知れないものに単純に憧れていた僕。

 若き日の永遠に満たされない憧憬。

 最初の2枚のCDを買って以来,今も続く僕の病的なCD収集癖は,この満たされない永遠の憧憬をなんとか埋めようとする悪あがきなのかもしれない。

 今では軽く1000枚を超えてしまっているであろう(何年か前500~700枚までは数えた記憶がある)僕のCD・LPの中でもこのCDの存在は別格で,今でも時折聴いている。

 何かくさくさしたことがあって,若いころの気持ちを思い出したいときに。

 高校生のころのように激しく打ち震えるような感動はもう戻ってこないが,今は聴き馴染んだこの音楽に,安らかにこの身とこの心を預けることができる。

 まるで穢れた肉体と精神を浄化する儀式であるかのように。

 静かな感動をもって。


  けれども大人は

  さらに深い感動を秘めて 沈黙するがいい

  その感情の山々を 夜に 道もなく

  さまよい歩いた彼は

  沈黙するがいい

  ちょうど中年の船人が沈黙するように

  すると堪えぬかれた

  愕きは 彼のなかで飛び廻るのだ まるで揺れている鳥籠のなかでのように

 (リルケ:「彼女たちを知ったからには死なねばならぬ」から)  





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Last updated  2005年11月03日 02時06分17秒
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