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2005年12月30日
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カテゴリ:カテゴリ未分類
 お久しぶりです。

 まただいぶ更新が空いてしまいました。

 すみません。

 先日オーチャードホールに聴きにいった第9は,予想よりもよかったです。

 こないだせっかく一生懸命書いた「初心者のための~」をヨメさんに

 「ぜんぜんわからんかった」

 とこき下ろされた以外は。

 現代的でスタイリッシュな解釈でなかなかのものでした。

 (ヨメさんは指揮者のオーバーアクションな指揮ぶりが気に入ったらしくしばらく真似して遊んでました…)

 お見合いの方はまあまあ盛り上がりましたが,あとは本人たち次第でしょう。

 それからの日々は職場の最後の忘年会&要求作業の打ち上げ等々をこなし,納めのつかない仕事もなんとか「仕事納め」し,年賀状150枚を突貫工事で書き終え,今九州のヨメさんのパソコンから今年最後の更新をしております。(ヨメさんは今「大奥スペシャル」を見ています。)

 なんとか今年も無事に年が越せそうです。

 今年最後のテーマは,前の「寄港地」の貢でチラッと紹介した

 サン=サーンスの交響曲第3番「オルガン付き」です。

 「フランスのベートーヴェン」とまで言われたがっしりとした構成と魅力的な旋律に溢れたこの傑作は,2楽章構成で,それぞれ2部構成となっています。

 というと変則的な構成を創造してしまいますが,なんのことはなく第1楽章第1部が通常のアレグロ楽章に当たり,それがそのままアタッカで第2部のアダージョ楽章に続きます。第2楽章も同じで,第1部がスケルツォ,第2部がフィナーレという極めてオーソドックスで伝統的な交響曲の構成。

 第1楽章の第1部・第2部と第2楽章の第1部・第2部とは,それぞれ密接な相関関係にあり(乱暴な言い方をすればA・B,A”・B”構成),この辺はブラームスの第3交響曲と非常によく似たつくりであると言えます。

 しかしフランスの「粋」さが随所にちりばめられており,この一見変則的な構成もその「粋」の現れかもしれません。
 
 また,第1楽章,第2楽章のそれぞれ第2部には全編にわたって壮麗なオルガンが入ります。

 これがこの交響曲のニックネーム「オルガン付き」の謂れです。


 第1楽章第1部

 焦燥と苦悶。

 失望と希望の狭間で。 

 膨らんではしぼみ,絶叫しては沈思する。

 寄せては返す波のざわめき。

 第1楽章第2部

 天上の音楽。

 大きな翼を悠然と広げ雲の上を飛翔する鳳凰のようです。

 深く瞑想する静かなオルガンを弦が優美に包み込みます。

 天使のゆりかごのような,最高の子守唄です。

 第2楽章第1部

 スケルツォ。

 第1楽章の焦燥・苦悶が再び,しかもさらに強烈な形で戻ってます。

 目まぐるしいテンポをこなすオーケストラ各々の名人芸も聞きもの。

 特にピアノがとても効果的です。

 徐々に音楽は高揚し,フィナーレへの気分を盛り上げていきます。

 第2楽章第2部

 アタッカで突然オルガンの大音量が鳴り響きます。

 巨人の歩みのように確固とし,神の建築物のように大きく優美でがっしりとした音楽です。

 力強く彫りの深いアインザッツ。

 交響曲史上これほど音楽的に説得力のあるフィナーレがあったでしょうか。

 コーダでは,雄雄しい神々の世界への門が開き,勇気ある人はその門をまっすぐに駆け上っていきます。

 

 演奏は,細かいことは気にしない剛毅で骨太,でも雰囲気ノリノリのミュンシュ盤。


 今年は今年でいろいろありましたが,

 来年は来年でいろいろありそうです。

 期待もあれば,不安もあります。

 新しいことはいつもそうですが,正直,不安の方が勝っています。

 そんな僕をこのミュンシュ盤は大いに励ましてくれます。

 「大丈夫だ,なんとかなる,がんばれ。」と。

 さて,来年は今までみたいな怠け癖をださずに,もうちょっと,ふんばって,がんばって,みるとしますか。

 しかしやれやれ,どうなることやら…

 
 今年9月から気まぐれではじめたブログでしたが,つまらない勝手な独り言に多数の皆様にお付き合いいただきありがとうございました。

 このブログを訪問してくださったすべての皆様に心から御礼申し上げます。

 皆様よいお年をお迎えください。

 ではまた来年!
 
 

 






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Last updated  2005年12月31日 08時34分33秒
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