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カテゴリ:ブラームスの日々
僕の転勤どころの話ではない。
今朝,現場にいる私の同期の一人が懲戒免職処分を受けていたことが,わかった。 知らせてくれたのは,大臣秘書室にいる別の同期。 大臣記者会見想定用の資料を見たのだという。 彼のいる管区の人事課長は,僕たちの元教官。 もちろんその懲戒免職処分を受けた彼にとっても,その人事課長は元教官だ。 元教官であるその人事課長にとって,今回の処分は「泣いて馬謖を斬る」ようなものだったろう。 それにしても解せないのは,本件にまつわる一切の彼の行動。 その記者会見想定のメモに何度目を通しても,まったく飲み込めない。 彼のしたことはしたことで事実であろうが,彼がそのような行動に至った理由がまったく書かれていない。 そのメモには,「なぜ」がないのだ。 大臣も,御当局も,彼の行動の「なぜ」には興味がないらしい。 絶対何かある,報道できない裏事情がある,と僕は直感で感じた。 午後,管区の知り合いにこっそり電話した。 「話したいことは山ほどあるが,それを電話で言える状況じゃない。」 「とりあえず,ブラームスの聞いたとおりのことは,事実だ。」 と彼の親友であるその事務官は言った。 「メールでも打とうか?」 僕のいる官房と彼のいる管区は回線が違う(僕のPCと繋がる端末はその管区に一つしかない)ので,その事務官のために丁重に断った。 元教官である人事課長には,とてもじゃないが電話できなった。 言葉が見つからない。 彼は僕の同期とはいえ一回り年上で,ちょっとトッポイところはあるが,真面目で信頼できる硬骨漢である。 僕が東京に転勤になったときは,わざわざ手紙を書いて激励してくれた。 昨年の年賀状には,まだ生れたばかりの3人目とともに幸せそうな顔が写っていた。 彼は決して,何の理由もなく不可解な行動をするような男ではない。 ただただ,悔しくて,そして虚しい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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