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テーマ:今日聴いた音楽(75223)
カテゴリ:ブラームスのひとりごと
「「ちよ」になったら起こしてね」
と言い残して,38度の熱を出したヨメさんは寝込んでしまった。 しかし,典型的な「サザエさんシンドローム」(※注)である彼女は6時半には起きてきた。(彼女自身は「ちびまる子ちゃん」を見ることの方にこだわりがあるようだが) さて,このブラームス,ヨメさんとともに「功名が辻」を毎週楽しみにしてます。 そのドラマの筋立て,豪華な役者,美しい衣装もさることながら,僕はこのオープニング・テーマを毎回楽しみにしております。 渋いですが女性的で華やかな感じが上手く出ていて,アートな映像(千代の芸術センスそのままです)と相まって,毎週この音楽を聴くのを楽しみにしています。 演奏はアシュケナージ指揮するNHK交響楽団。 N響の大事な仕事ですね。 僕は,「太平記」ないしは「武田信玄」以来,大河ドラマのオープニング・テーマを(ドラマを見る見ないに関わらず)一応毎年チェックしています。 だって,湯浅譲二や池辺晋一郎など,そのときどきの「今をときめく」作曲家たちが手がけているのですから!聞き逃すわけにはいきません。 僕の記憶に一番残っているのは,平成10年の「徳川慶喜」。 どろどろとした政治的不安とすがすがしい未来への希望の入り混じった幕末の世相をそのまま反映したかのような,いくぶん現代音楽的な,味のある渋い音楽でした。 次は,平成12年の「葵」の音楽。これも渋かったですね~。 ドラマ自体としては去年の「新撰組!」はピカ一!でしたが,(三谷好きなもので・・・)は,音楽はタメがないというか,ストレート過ぎて,ちょっとげんなりでした。 かえって,平成11年の「元禄繚乱」の方が江戸文化の爛熟した雰囲気(90年代のバブリーな雰囲気を客観視するような・・・)を伝えてくれて貴重な音楽だったと思います。 ほかを見ると,平成4年の「信長」も,平成8年の「秀吉」も,ドラマも音楽もちょっと底が浅くてげんなりでした。 平成6年の「花の乱」は,キャストも筋もとってもとっても渋すぎて,人気は伸びませんでしたが,音楽はなかなかよかったですね(渋かったけど)。 さて,今年の「功名が辻」は,司馬遼太郎先生の同名小説によるもの。 山内一豊は,のちの幕末において「四賢候」のひとりとして数えられる山内容堂の家祖。 その山内一豊の功名(立身出世)を支えた妻,千代。 戦国乱世を生きた夫婦の物語。 この千代,芸術的才能にも恵まれ,処世に通じた良妻賢母であったそうな。 一方,山内一豊という武将は,実は篤実なだけであまりパッとしない男だったらしいのだが,彼の運命を決したのは関が原を前にした茶臼山会議。この会議における彼の発言によって,徳川家康は天下を取り,山内一豊はその功績への報いとして土佐二十四万石を得た。その運命の発言の裏には,妻千代の助言があったと言われる。今日の味方は明日の敵,その逆もまた真なる戦乱の世において,関が原決戦を控えた徳川家康の陣中にいること自体が幸運でありその功名の証であったのだが,このいくぶん庶民的なかおりのする夫婦は,見事にその乱世の波を乗り切ったわけだ。 仲間由紀恵はそのぎこちない演技を上手く活かして(?),初心で一生懸命な妻をよく演じている。その「頑張ってる」姿が千代と重なり,ときにはコミカルに,ときにはほのぼのと,ときにはしんみりと,なかなかいいです。 上川隆也も真面目一筋な武士である山内一豊をしっかり演じているし,武田鉄也,前田吟の脇固めも立派。 全体的に役者の年齢層が若干(かなり?)高めとはいえ, 香川照之(!)もますますよい役者になったし, 柄本明の木下藤吉郎はいつかやってほしかった役だし,(この人結構好き。ちゃんと「役」で売ってるところが) 榎木孝明の浅井長政も涼やかな顔がはまり役だ。 三谷幸喜の足利義昭もなかなか。(いろんな意味で) 明智光秀の坂東なんとかさんも上品で,光秀~って雰囲気がよく出ている。 しかし,舘ひろしの織田信長は渋すぎる!(桶狭間にしてすでに本能寺の貫禄である。。) 西田敏行の徳川家康は,これからどんどん登場回数が増えてくるだけに,楽しみだ。(とっても幅の広い役者さんですよね~) 週末のほろ酔い気分でだいぶ勝手気ままに書きなぐってしまいましたが,明日は月曜日,はあ~,,,うお~!仕事が~!締め切りが~!(嘆き) ところで,僕の「ちよ」は九州で熱を出して寝ています。 「あんた来週は浮気するとね?」 と電話口で訳のわからんうわごとを言ってました。 「顔に矢が刺さっとるとに,あんた元気かね~・・・」 やれやれ,熱で意識朦朧としています。俺は一豊じゃないってーの。 みなさん季節の変わり目です,しばらく年度末の慌しい毎日ですが,風邪にはどうかお気を付けて。 ※「サザエさんシンドローム」:日曜日の夕方,「サザエさん」を見た後「はあ~,週末が終わってしまった・・・」と月曜日の仕事を思いブルーな気分になってしまう人たちのこと。主にOLが多いとか。いわゆる日曜の夜に予感するマンデー・ブルーですな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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