519330 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

ブラームスはお好き?

ブラームスはお好き?

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

ブラームスがお好き

ブラームスがお好き

Freepage List

Category

Comments

名字だけ同じ秀島@ Re:アームストロング砲(02/21) 文中に薩長土肥の「肥」が肥後の佐賀藩と…
Motoji@ Re:ロンドン・オリンピックだからという訳ではないけれど・・・(08/04) 東大寺の戒壇院の四天王像 写真お借りし…
PreaskWisfake@ ,チャンル メンズ,バッグ 人ブランド わに)にでも食はしてしまふが好い。」  …
ボッテガヴェネタ@ yssikrhkpdv@gmail.com お世話になります。とても良い記事ですね…

Favorite Blog

ご報告 turbo717さん

アジア時間 ジャスミン25さん
クラシック音楽は素… 会長0804さん
日日是好日 mind_326さん
ひよっこ血液内科医… アナカプリの丘さん

Headline News

2006年03月19日
XML
カテゴリ:ショパン
 先日,ピーヒャラ5656さんから,この録音の存在を教えてきただき,早速買って聴いてみることにしました。

 僕は,ショパンの第3ソナタには特別な思い入れがあります。

 一時期,この曲が本当に手許から手放せなかったことがあって,毎日毎日聴いていました。

 そのときのCDはアルゲリッチ。

 痙攣するような緊張感のある狂気じみた演奏,という記憶があります。

 それはそのときの僕の精神状態そのものだったのかもしれませんが・・・

 そういうわけで,おそらくグレン・グールド(以下,「GG」と略します。)の唯一のショパンであるこの録音を大変興味深く聴きました。

 ショパン嫌いの彼がこの曲を選びその演奏を残しているのは,きっと何か理由があるはずなのです。

 とても不思議な演奏です。

 まるでシューベルト聴いているような,繊細でとりとめもないものを感じます。

 ためらいがちに始まる第1楽章など,とてもスロー・テンポに聞こえるのですが,意外にもアルゲリッチのそれよりも1分近く早いタイムで終わっています。

 私の勝手な憶測ですが,GGは,このソナタ全体を第3楽章「ラルゴ」の世界からとらえようととしたのではないでしょうか。

 本来激しくあるはずの第1楽章をこれほど静かにひっそりと演奏しているのは,この楽章を第3楽章の序章という位置付けにしていることにほかならないと思います。

 この第3ソナタの第3楽章は,辛く身を切る音楽です。

 だれにも痛みを伴う記憶というものがあると思います。

 そして,何の前触れもなくそれが突然蘇ってくるということを,僕たちはしばしば経験します。

 そんなときは,じっと目を閉じてその痛みが通りすぎるのを堪えているしかありません。

 それがちょっと甘美なものを残していくものだから,余計にタチが悪いのですが・・・。

 ふと立ち止まって,過去を振り返る。

 この「ラルゴ」はそんな音楽です。

 そしてGGは,神聖で静謐な世界としてこの楽章を描いています。


 第2・第4楽章はGGの独壇場です。

 「ああ,またやってくれたな~」という感じ。

 ウ~ウ~唸って,猫背でピアノに向かってる彼の姿が目に浮かびます。


蛇足ですが・・・聴いててふと思ったのですが(僕はピアノのことはよくわかりませんが),GGのピアノはソフト・タッチというか,意外にやさしい指の動きをしているように感じました。
 

 おまけです。
ショパン3
 アルゲリッチの「アルゲリッチ!」な演奏も,もちろん今でも色褪せることなく素晴らしいです。
 





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2006年03月20日 00時05分21秒
コメント(8) | コメントを書く
[ショパン] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X