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テーマ:今日聴いた音楽(75232)
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でも、この映画からは、未知なる奥深い世界、大人の不条理の世界…を垣間見た気がしたものです。 目に見えるもの、耳で聞いたことがすべてではなくて、それは一瞬で崩れさってしまう幻なのかもしれないという、不安定感。 たとえそれが荘厳なものであっても。 時のフィルターをかけてしまえば、余計に滑稽に見えたりして…。 どの仕事もそうだと思うけど、わかりやすく説明されたものにはドロドロとした現実があって、目に見えるもの、耳から入る情報など断片の断片に過ぎなくて、結局は自分で判断するということは不確定要素の強い大変リスキーな選択であったりして、それでもいろんなしがらみに囲まれて、時間と時代の制約の中でそうせざるを得ないのであって… いつにも増してとりとめもない悪文でありますが、このブラームスにとりまして、坂本龍一作曲の『ラストエンペラー』は、定期的に無性に聞きたくなる音楽であります。 鴨長明や平家物語チックな無常とはちょっとちがう、そんなモノトーンの枯淡の境地ではなくて、もっと現実的で、極彩色で、ギラギラしていて、そのあまりの落差の激しさに、あまりにも空っぽで空虚な、感情ともいえないようなうつろな視線が残るような… 蛇足ですが、僕はちょっとだけ、日本的「無常感」とカミュの「不条理」に近似値を感じるのです。 世界は無常に満ちていますが、それでも僕たちは生きているのです。 世界は不条理に満ちていますが、それでも僕たちは生きるのです。 さて、娑婆はGWですが、明日もがんばりましょう。 すみれほど ちいさき人に 生まれたし 〔夏目漱石〕 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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