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テーマ:好きなクラシック(2324)
カテゴリ:シューマン
この曲は、たぶんあまり人気のない曲だと思います。
でも、好きな人はとことん好きなはずです。 僕もその一人です。 僕は、シューマンの、もっともシューマンらしい交響曲だ、と思っています。 硬い岩盤の一箇所を錐で絶え間なく愚直にも突き続けているような、 難攻不落の城を多数の犠牲を出しながら攻め続けているような、 そんなひたむきで盲目的な(客観的に見れば、非常に無駄な)大きな力を感じます。 そのため、主題と展開はいささか単調で、 オーケストレーションは「力技」な感が否めませんが、 それを「個性」と見るか「欠点」と見るかで、この交響曲はもとより、その他の3つのシューマンの交響曲の聴き方が変わってくると思います。 しかし、シューマンほど、音楽と人生の一体感を感じる作曲家がいたでしょうか。 誇張でも感傷でもなく、「ロマン派」という位置づけがもっとも似合うのはこの人しかいないと思っています。 短いながらもその人生は充実したものでしたし、数は多くないもののその音楽作品はどれも他に換え難い独特の世界観を獲得したものばかりです。 クララとの恋、評論活動、シューベルトの発見、ブラームスとの邂逅、精神病、投身自殺… 彼の作品には彼の人生がたっぷりと、重々しくのしかかっています。 年に一度くらい、彼の第2交響曲(ハ長調!この重くて暗~い作品は、ハ短調ではないのです!実は!)が聴きたくなります。 僕の人生は、何度もこの交響曲に救われています。 この暗くて重~い交響曲を聴くなら、さっぱりと知性でまとめたシノーポリよりも、やっぱり情念たっぷりのバーンスタインがいいですよね~(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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