|
テーマ:好きなクラシック(2324)
カテゴリ:ベートーヴェン
ところがブログの執筆(?)中の音楽に何の作為もなく選んだ エーリッヒ・クライバー&アムステルダム・コンセルトヘボウ菅の『エロイカ』 *エロイカ:ベートーヴェン作曲交響曲第3番変ホ長調「英雄」のこと をかけたところ、この録音の虜になってしまい、ほかのことは何一つ考えられなくなった。 この音楽には、まったくと言っていいほど何の作為もない。 それでいて、奇跡的な力を持つ大名演である。 言うまでもなく、エーリッヒ・クライバーとは、先日他界した現代のカリスマ的名指揮者カルロス・クライバーの父。 その遺された録音のほとんどはモノラルの古いもの。 にもかかわらず、彼の残した録音群は今でも不滅の光を放ち続けている。 何の作為もなく作られたものが圧倒的光を放つものなど、それは既に 神の領域 ではないのか? ところで、忘れなれない有名な写真がある。 どこぞの欧州の大使館で、たまたま一同に会したマエストロたちの集合写真である。 手元にないのでうろ覚えで恐縮だが、 紳士的で柔和な表情のブルーノ・ワルター 2メートル近い巨躯でぶっきらぼうに突っ立ているオットー・クレンペラー 自信にあふれ、攻撃的なオーラを放つアルトゥール・トスカニーニ 自然な気品と威厳を漂わせているウィルヘルム・フルトヴェングラー そして、 真ん中あたりで所在なげに微笑んでいる小柄なエーリッヒ・クライバー 僕はこの写真が大好きで、学生のころなど雑誌の切抜きをコピーで引き伸ばして部屋に飾ったりしていたものである。 ところで、 1960年代を境にして感じる音楽の力の差は、いったいなんなんでしょう。 僕はまったくど素人なのですが、 昔の人は偉大でした、と言ってしまえばそれまでですが、 この王道たる圧倒的な力、音楽から伝わる人格の威厳はどこから生まれるのでしょう。 エーリッヒ・クライバー。 1956年、モーツアルトの200回目の誕生日に死去。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[ベートーヴェン] カテゴリの最新記事
|