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ブラームスはお好き?

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2006年12月20日
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「以前、南の島を旅したとき、

 現地の色の黒い男が、不思議な太鼓を叩きながら、

 ひとり歌を歌っていた。

 その歌があまりにも切なく、美しかったので、

 思わず、私はその男に

 『これは恋の歌ですか』

 と聞いてみた。

 すると、その男、

 『いいえ、これは恋の歌ではありません。』

 一呼吸置いて、

 『でも、歌というのは、音楽というものは、或る意味ではすべてラヴ・ソングだといえるのではないのしょうか』

 とその男は答えた。」


 というような文章を、むかしどこかで読んだ記憶があるのだが、

 今となっては出典は定かでない。


 たとえば、色恋沙汰の書かれていない文学など存在しないように、

 音楽とはすべて、とどのつまりは恋の歌。



 と言い切ってしまうとさすがに極論かもしれないが、

 音楽には「そのような側面」がたしかに存在していると思う。

 上手く説明できないけど、僕はそう思う。


 少なくとも、ヨハネス・ブラームスに限って言えば、

 この「公式」は見事に当てはまる。

 なぜなら、ブラームスの音楽には必ずクララ・シューマンがいるからだ。

 クララのいないブラームスなど存在しないし、

 クララのことを考えずに作曲したブラームスの音楽など存在しないのだから。

 ブラームスとクララとの関係を、「恋」と言い切ってしまうのはちょっと抵抗があるけれども、

 あの複雑で特別な関係をそのように呼ぶことは(少なくとも、ブラームスの側から見て)そう不適当な表現ではないであろう。

 ブラームスの音楽には、いつもクララがいる。

 壮大な交響曲の響きの中にも、洒脱な協奏曲の掛け合いの中にも、室内楽のちょっとした間の中にも、孤独なピアノ曲の中にも。

 僕が冒頭の文章を思い出したのは、

 最近ずっと彼のヴァイオリン・ソナタを聴いているからです。

 中でも僕は、第2番のソナタが好きです。

 この最も「ブラームスらしい」ソナタの名曲は、

 第1楽章の遠い憧れ、第2楽章の親密な戯れ、第3楽章の別離の悲しみ

 という不思議なストーリーが流れています。

 この曲にある「なぜ?」は、

 すべてクララに向かって発せられているものです。

 でもそして同時に、ブラームス本人に対しても。

 「なぜ?」

 彼らは答えてくれません。

 その答えのない問いは、私たちのまえに美しく提示されたままです。

 このブラームスの恋の歌、

 研修中も繰り返し聴いていました。

 僕が今聞いているのは、前掲のズッカーマンです。

 ほかの人のヴァイオリンも聴いてみたくなりました。

 どなたか、お勧めのCDがあれば、是非教えてください。 






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Last updated  2006年12月20日 22時56分30秒
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