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テーマ:好きなクラシック(2316)
カテゴリ:ヨハネス・ブラームスの音楽
今年もよろしくお願いします。 さて、今年最初の曲は、 生まれたての新年に相応しいものを。 ヨハネス・ブラームス作曲 ピアノ・ソナタ第1番ハ長調作品1 オーパス1。 つまり、ブラームスが最初に作曲し、出版した曲です。 (正確に言うと、次の第2ソナタ作品2の方が先に「完成」していたらしいのですが) 出だしから、「ハンマークラヴィーア」風のフォルテ。 希望に満ちた旅の始まりのようにも響くし、無理やり自分を奮い立たせようとしているようにも響く、不思議な開始です。 その「ハンマークラヴィーア」風フォルテはすぐにおさまり、 突然ピアノ(弱音)でしばらく物思いにふけってしまうのは、 いかにもブラームスらしいところ。 第2楽章の短いけれども確かに聴かせる歌、 第3楽章の力強い正攻法のスケルツォ(スケルツォが付いているのだ、このピアノ・ソナタは!) 第4楽章の喜びと哀しみの交錯するロンドには、すでに後のヴァイオリン・ソナタを彷彿とさせる旋律美の芽や展開の上手さが見える。 若々しい覇気、不器用だけど真っ直ぐな誠実さ、分厚い力感。 額に汗してピアノを鳴らしまくっている割には、 ベートーヴェンの重厚さも モーツアルトのような軽やかさも ショパンのような華やかさも リストのような派手さもない。 しかしながら、 それがいかにもブラームスらしくて、好感が持てる。 「栴檀は双葉より芳し」ということわざのとおり、 すでにこの処女作において、ブラームスの特質は顕著に表れています。 「新しき道」とは、シューマンが音楽時報において “若きクライスラー”ヨハネス・ブラームスを大大的に紹介した際の 論文のタイトルです。 放浪のピアニストだったヨハネスは、ここからようやく 作曲家 ヨハネス・ブラームス として始まるのです。 ちなみに、彼のピアノ・ソナタは3曲しかありません。 しかも、上記オーパス2の第2ソナタと、第3ソナタですらオーパス5。 最初期の作曲のみです。 第2ソナタ、嬰へ短調 クララ・シューマンに献呈。 第3ソナタ、ヘ短調 全5楽章を持つ、すでに堂々たる作品。 レオンスカヤのCDには、全曲プラス「パガニーニの主題による変奏曲」(「のだめ」で「ゆーとくん」がコンクールで弾いた曲ですよね。)が入っています。 若々しい勢いと女性的な繊細さが同居したリリシズム。 とりわけ僕は、第2ソナタのスケルツォのトリオのせつない歌が忘れられません。 さて、今年はどんな年になるのでしょうか。 僕の今年のテーマは、 「自律」「勤勉」「勇気」「誠実」「節制」「思いやり」「健康」・・・ いろんな意味を込めて、 「しっかり」 とさせていただきます。 今年は「甘え」や「いいかげんさ」を捨てて 「しっかり」やります! 明日から仕事始め、しかもいきなり当直です! 頑張ります!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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