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2007年01月13日
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カテゴリ:バルトーク
 バルトーク作曲の一幕のオペラ『青ひげ公の城』についての考察は、

 福島章著「音楽と音楽家の精神分析」(1990・新曜社)が詳しい。

 福島は、「青ひげ公とその妻たち」と題し、40ページを割いて

 心理学的アプローチを試みている。

 僕は心理学は門外漢なので、僕がその文章をしっかり理解できているかどうかは怪しいのだが、

 これは非常に優れた「青ひげ」論であるし、その考察は正鵠を射ていると思う。

 詳細はここでは触れない。

 本著は、ベートーヴェンの耳の疾患が作品に与えた影響や、ワーグナーの境界人格構造、グスタフ・マーラーの不可解な気質、シューマンの病理と生涯など、興味深い論考が並んでいるので、興味のある方はぜひ書店で。


 ところで、「青ひげ公」の録音は、多いとは言えないまでも、決して少なくない数が出ているが、

 ピエール・ブーレーズ指揮BBC交響楽団(1976・ソニー)

 が最も優れていると思う。

 ブーレーズは後にシカゴ響と再録音しているが、

 ジェシー・ノーマンの濃厚なユディトには違和感を禁じ得ず、

 ところどころ「おっ」と思わせる新たな聞かせ方や発見があるけれども、

 トータルでの集中力や凝縮力(この密度の濃いオペラで最も大事なもの)は

 旧録音の方が断然優れている。


 僕は、このオペラの素晴らしさを紹介するに相応しい能力を持たないので、

 オペラの筋を、さわりだけご紹介します。

 「青ひげ公」とあだ名されるその男は、よからぬ噂がささやかれていた。それは、彼の3人の妻以外、だれも彼の暗い城に入った者はなく、その3人の妻も、輿入れの日からその姿を見た者はだれもいなかったからだ。

 ユディトという名を持つその美しい女性は、青ひげ公と結婚し、彼の城にやってきた。
 
 反対する家族と、許婚を捨てて。
 ユディトの母は喪服をつけ、父親は剣を腰に吊るし、兄は馬に鞍を置いた。

 「青ひげ公の城」は、窓もなく、露台もなく、寒くて暗いところだった。

 壁がよくわからない液体で濡れている。城が泣いているのだわ、とユディトは言う。

 ユディトは、この暗い城を明るくしたい、と青ひげ公に提案する。

 そのためには、「あの大きな7つの扉」を開けなくては、

 開けて私に見せてくれなくては、と提案する。

 青ひげ公は反対する。

 「この城が輝くことはないのだ。」と。

 「この扉の中はだれも見てはならないのだ。」

 「お前は皆の噂を聞いていないのか」と。

 しかし、ユディトの意思は固い。

 開けて!開けて!

 私には開けて!

 どの扉もみんな開けて!

 この城に風が吹き込むように、光が差し込むように!

 彼女が第1の扉を叩くと、低い苦しそうなため息のような、不気味な音が聞こえる。

 ああ、この城のため息だわ、とユディトは驚き、嘆く。

 「こわいのか」と青ひげ公は問う。
 
 いいえ、青ひげよ、私は貴方を愛しているから、中を見たいのよ。

 「お前の手に神の恵みがあるように」と、青ひげはしぶしぶ第1の鍵をユディトに渡す。

 ユディトが扉を開けようとするとき、鋭い金属音が鳴り、またあの低いため息のような音が聞こえてくる。

 扉が開く。

 「何が見えるかね。」

 そこでユディトが見たものとは・・・



 続きは、御自身でCDを買って、お楽しみください。





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Last updated  2007年01月13日 22時58分06秒
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