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テーマ:好きなクラシック(2316)
カテゴリ:ベートーヴェン
そしてとても孤独だな、と。 別に嘆いてもいないし、 悲しんでもいないのだけど。 もちろん歓びとか幸福からは遠いところにあるのだけれど。 諦観とか、悟りとか、そういう言葉で切り捨ててしまうのは とても簡単なことだけど、 それはしたくない。 そういう短絡的な言葉は、 この3つのソナタには最も相応しくない言葉だ。 しかしながら、 まだこのベートーヴェン最後の3曲のソナタを知らない人のために、 なにか標題的なキーワードを付けてあげたいな、とも思う。 (「熱情」とか「悲愴」とか、あるいは「葛藤」なんて具合に、言葉を聴いただけでパッとイメージできるような単語を) でも、あいにくこの3曲に見合うだけの単語は、広辞苑をいくら引いても見当たりそうにない。 かと言って、この敬して愛すべき3曲は、別に難解というわけでもなくて、 メロディー・ラインもしっかりはっきりとしていて、わりと「聴きやすい」曲なんだけど、 これを「理解」しようとすると、とっても難しい。 そんな曲だ。 ここはいったんあきらめて、 「感じる」ことに徹するしかなさそうだ。 この3曲を作曲したときのベートーヴェンの心情と、 この3曲を録音したときのグレン・グールドのコートのポケットに突っ込まれた両手の指のひとつひとつを。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007年01月15日 23時11分49秒
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