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テーマ:今日聴いた音楽(75212)
カテゴリ:シューベルト
今夜は、彼の最後から2番目のピアノソナタ、 第20番イ長調D959 を繰り返し聴いている。 シューベルトのピアノソナタの特質のひとつは、 中音量以下の音で十分に楽しめることだと思う。 夜に食事と入浴を済ませたあと、 テレビを消して 音楽をかけながら本を読む時間が僕は好きだけど、 そんな時間にシューベルトのピアノソナタはぴったりと寄り添ってくれる。 とりわけこのイ長調ソナタの 「語りすぎず・黙り過ぎず」 「重すぎず・軽過ぎず」 な中庸さがよい。 第1楽章:「よっこらしょ」って感じでちょっとぎごちないアレグロ。 第2楽章:仲原中也の海辺のつぶやきのような、とりとめもないアンダンティーノ。 第3楽章:時折理不尽な激しさを見せるサロン風スケルツォ。 第4楽章:淡々と流れながらいろんな感情を孕んだロンド・アレグレット。 演奏はポリーニ。 あまりにも完璧に完成された世界に、最近の新録音かと思ったけど、 録音年は1983年。 20年以上も前からこういう非の打ち所のない演奏をしているところが、 いかにもポリーニらしい。 「あいつ(ポリーニ)は、いつもみんなに冷たい、冷たい、って言われるんだよな。 あんなロマンティックなヤツもいないのに。」(小澤征爾) 年度末、明日で2月も終わり。 マイペースな僕もそろそろ悠長に構えていられなくなってきました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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