|
テーマ:好きなクラシック(2324)
カテゴリ:シェーンベルク
床前に月光を看る 疑うらくは是れ地上の霜かと 頭を挙げて山月を望み 頭を垂れて故郷を思う 李白の詩です。 この「浄夜」とは、物語としては全くべつなのですが、 夜の情景としての空気の質感はよく似ていると思います。 仕事のおかげで、すっかり朝型人間になりました(つもりです)が、 僕にとって夜はやはり魅力的な時間です。 人生の中で大事なことは、夜のうちに起こることが多いことを、僕は知っています。 夜、酒を飲んで意識を遊ばせるのは、 不条理な夜の世界に旅に出るようなものです。 なんて、言い訳か。 酒は飲みたいから飲んでいるのです。 そして毎回、次の日の朝に後悔する。 僕と言う人間は進歩しない生き物です。 ラサール・カルテットの音造りは、非常に厳しいです。 ここまでくると、音楽家というよりも、修行僧が哲学者ですな。 でも、素晴らしいCDです。 これを聴いてしまうと、他の演奏が「腑抜け」にしか聞こえません。 蛇足ですが、このシェーンベルクの弦楽作品の邦訳は、「浄夜」と「浄められた夜」の二種類があったと記憶していますが、最近どちらかに落ち着いたのでしょうか?不勉強なもので、タイトルは並列としました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007年06月26日 22時49分44秒
コメント(0) | コメントを書く |