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2008年01月14日
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カテゴリ:ブラームスの日々
 とりあえず、ゴールはしました。

 手元の時計では、目標タイムである4時間30分は切っていました(完走証では4時間33分13秒)。

 3年ぶり2度目のフルマラソン、楽しかったです。

 妻も同行してくれたし(彼女は10キロ初挑戦、見事完走!)

 妻の両親も毎年のように参加されている大会で、

 今年もご夫婦揃って10キロ参加で、頼もしかったです。

 しかし・・・

 僕自身としては、納得のいくレースではありませんでした。

 レースに臨む態度が、浅はかで傲慢であったと反省しています。

 前半は順調すぎるくらい順調でした。

 最初の10キロは、抑えたつもりでも1時間は切っていたし、

 続く20キロ地点では、1時間50分を下回っていました。

 前回の経験から、半分を超えるまえにスピードを落として、こまめに屈伸運動をしないと、

 30キロ地点を越えたところで足の筋肉が硬直してしまう・・・

 と思っても、一度はずみがついたものはなかなか抑え切れません。

 しだいに、太股の裏の筋肉がプルプルと震え始めました。

 正直、初めての経験です。

 これはやばいかな、と思っていると、

 30キロを越える前にやっぱり来ました。

 「ガクン」と。

 右足膝横の痛み。

 その周辺の筋肉が固まってしまっています。

 屈伸しても治りません。

 何度立ち止まっても治りません。

 そうしているうちに、ついさっきまで「ふふん、素人さんはどきなさい。」という気持ちで

 軽快に抜き去ったはずの人たちから次々と抜き返されていく。

 ただ呆然と抜かれていくだけの僕。

 ちくしょう。

 何度もつぶやきました。

 「ちくしょう。」と声に出して。

 30キロ地点までは、3時間を少し越えたタイムで通過しました。

 残りの10キロと、走る前は端数としてしか捕らえていない42.195キロのうちの最後の「2.195キロ」がとてつもなく長い。

 これは前回の大会から学んでいました。

 隣の若い兄ちゃんが話しかけてきました。

 「今何キロですかね?」

  「32キロを少し越えたくらいじゃないですか?」

 「ふぇえ、まだそんなもんですか。」

  「フルはこれからフルなんですよ。」

 なんて人にアドバイスしている場合じゃなかったんですが。

 右膝の痛みはますます酷くなるばかり。

 屈伸しながらだましだまし走っていましたが、

 ついに歩いてしまいました。

 歩きならが考えました。

 「歩きながら回復を待とう。」

 その間にも次々と僕が「素人さん」と心の中で小ばかにしていた人たちから抜かれていきます。

 「しょうがない。膝が・・・」と言いたかった。

 でも、しょうがない、ではない。ということはわかっていました。

 これはただの練習不足なのです。

 僕はそれなりのランナーとしてのキャリアがあるのだし、直近の10キロ大会の成績もおもったよりよかった。練習は確かに週に3回は確保できなかったけれど、週に1、2回は10キロ走っていたのだし、これまでの貯金があるはずだ。

 と勝手な思い込みと淡い期待がありましたが、身体は正直です。

 練習不足。この4文字しかありません。

 回復の見込みのない痛みを抱えたまま歩くのが情けなくなり、

 一瞬「棄権」の2文字が頭を過ぎりました。

 棄権?

 まさか。

 そこで吹っ切れた僕は、走り始めました。

 でも、膝が言うことを聞きません。

 コチコチです。

 すぐに止まってしまいます。

 でも、もう歩くのはやめました。

 「歩くな。走れ。」

 そう自分に命令しました。

 それから、走っては止まり、いろんな方法で膝を伸ばしたり曲げたりしては、また走り出す、の繰り返しが始まりました。

 こうなれば、一歩一歩が闘いです。

 幸い、左足が比較的元気でした。

 でも、左足だけに頼った走り方をしていると、別の場所にも故障が出てきます。

 フォームはなるべく崩さないように、痛い痛い右膝にも平等に負荷を掛け続けました。

 走っては止まり。

 走っては止まり。

 ときにその間隔は数百メートル単位の短いものでした。

 一度は、右膝が折れるようにしてしゃがみこんだので、係員から

 「大丈夫ですか?」

 と心配そうに声を掛けられてしまいました。

 「大丈夫です!」

 と声だけは元気に答えました。

 全身的なスタミナは十分過ぎるくらいありました。

 でもこの膝!

 この膝!が恨めしかった。

 ようやく40キロ地点。

 「もう少しです、選手のみなさん、最後までがんばって・・・」

 という業務的なアナウンスには

 「そんなことは言われんでもわかっとるわい!」

 と心の中で激しましたが、沿道で中華料理店の若夫婦が

 「もう少しです!がんばって!」

 と両手でグーを作って応援してくれたのには
 
 「ありがとう」と

 笑顔で返すことができました。

 決めました。

 最後の2.195キロは止まらず走りぬくぞ、と。

 できるだけ軽快に、思いっきり見栄を張って走りました。

 でも、そんな「決意」や「見栄」だけで走れたら世のランナーたちはみんな苦労しません。

 何度か止まってしまいました。

 それでも「くそっ」という悔しさと、

 あとで後悔したくなかったら今走れ!

 と自分を発奮させてゴールを目指しました。

 妻には「たぶん4時間半か5時間で帰ってこれると思う。」と控えめに伝えてありました。

 ゴールが見えたとき、時計はちょうど4時間30分少し前でした。

 4時間以内に帰ってきて妻に「早かったね~。」と誉めてもらうはずだったのですが、

 いただいた言葉は、「無事に帰ってこれてよかったね。」という憐れみの言葉でした。

 よっぽど見るも無残な姿だったのでしょうか?

 

 ここで少し、この大会で感じた違和感を述べたいと思います。

 まず、1万5千人という大会規模に「過去最高の参加者です!」と浮かれる前に、

 更衣室、手荷物置き場、トイレのインフラを1万5千人を受け入れる体制を整えてほしい。

 特にトイレ不足は深刻で、トイレ待ちでろくに準備運動もできませんでした。

 そのインフラ整備が難しいなら、抽選制にして参加者を絞るか、足きりタイムを短くして参加者を減らすべきである。

 あれだけの人をあの狭いスペースに押し込めたのは暴挙以外何者でもなく、大会運営も何もあったものではない。
 
 それと、選手のマナーの悪さ。

 聞けば、2000人以上のボランティアの方々がおられた大会だという。

 そのボランティアの方々に対する敬意とか、感謝の気持ちが選手にあったのだろうか。

 何十箇所も設けられていた公式・非公式の給水所では、水、スポドリのほかにバナナ、さつま芋、チョコレートを何度となくいただいたけれど、僕の見た限り、きちんと

 「ありがとう。」

 と言っている人は少なかった。

 きちんとゴミ箱は用意してあるのに、

 コップを無造作に投げたりして、どういうつもりなのか、と思ってしまった。

 ある程度は仕方ないにしても、「僕は選手だから」という驕りが見え隠れしていて、

 不愉快だった。

 きちんと「ありがとう!」「ごちそうさまでした!」と感謝の言葉を言えば、

 「がんばってください!」という気持ちのよい声援で文字通りエネルギーをもらえるのに。

 ボランティアの方々と、沿道で応援してくれたすべての方々に感謝。

 最後に、激しい運動のあとのアフターケアは大事。

 汗は流さないといけないし、整理体操やマッサージが有効であることは科学が証明している。

 でも、いったんは好きでフルマラソンという「過酷」な状態に身を置きながら、そのあと決して小額でないお金を払ってマッサージを施してもらって自分を「甘やかす」のはどうなのだろう。

 みなさん、フルに参加する上は、少々身体が痛むのは承知の上で走ったのではないのかね?

 前回フルを走った次の日、あまりの足の痛みに病院に駆け込んだところ、老医者から

 「ふだん走らないような距離を初めて走ったのなら、そりゃ足も痛くなるだろう。それが当たり前だ。そう思わないかね?」

 とつめたい関東弁でにべもなく返されたのには腹が立った(シップもくれなかった)けど、今思えばあの医者が言うとおりだな、と思う。

 上手くいえないけど、なんかそれって違うと思うんですよ。

 自分で自分の身体を痛めつけておいて、自分でそれを癒すなんて。

 ちょっと上手くいえないんだけど。

 と言いながら、僕もちゃっかり温泉でマッサージしてもらったのだけど。

 イテテ、と揉まれる痛みに耐えながら、なんか違うよな、という違和感をぬぐいきれなかった小市民ブラームスなのでした。





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Last updated  2008年01月15日 00時19分23秒
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