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テーマ:大河ドラマ『篤姫』(422)
カテゴリ:ブラームスの日々
宮崎あおいという女優さんはあまり好きではないけれど、 長塚京三、樋口可南子、高橋英樹あたりの脇役?陣が充実しいるし、 ストーリーも等身大で、「大河」という固さもなく、しかし「大河」としての品のあるつくりで、 あらゆる点で質が高く親しみと好感が持てます。 特に、カメラ・ワークとして光の捉え方(日本家屋における朝、昼、夕の光の取り入れ方)が美しく、興味深く見ています。 前回の「女の道」と今日の「父の涙」は間違いなく前半のひとつのクライマックスだったでしょう。 乳母の菊本(佐々木すみ江)の凛々しさとやさしさに自分の祖母像を重ねた人も多かったのではないでしょうか。 父、島津忠剛(長塚京三)の優しさと厳しさ(きっと愛情をストレートに伝えることができない人たちの一人なのだ)とそんな頼りない夫をどこまでも助け、常に気丈さを失わない母(樋口可南子)、その二人のいじらしさが泣けました。 特に、娘を送り出した父が、庭の木に向かって何かを語りかけようとして、声を上げて泣くこともできず、必死で堪えている姿は、見ているこっちが涙を堪えきれませんでしたね。 あ、忘れてはいけない。 オープニング・テーマが素晴らしいです。 「篤姫の人生を表現しようとした」という吉俣良さんの音楽は、 やさしくて女性的ですが、マーラーのように繊細でしかも雄大です。 物思いにふけってため息をつくような呼吸が絶妙ですね。 美しいです。 さて、来週からは「島津本家養女時代」のスタート。 新たな展開ですね。 楽しみです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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