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カテゴリ:シューベルト
昨夜の二日酔いの続きにしては、微熱もあるし、喉も痛い。 咳も出る。 今夜はベンザブロックを飲んで早めに寝るに限る。 寝る前に一曲かける。 シューベルトのピアノ・ソナタ第20番D959。 ポリーニの完璧さもよいが、アンスネスの冴えた感覚もよい。 重い腰を上げて立ち上がる最初の出だしがまるで「よっこらしょ」と言っているようで、 最初はとっつきにくいけど、よく聴き込めばなかなかチャーミングな第1楽章だ。 すこし「さすらい人」風に「旅立ち」を予感させる。 第2楽章は失ってしまった大切なものを惜しむかのように哀しく繊細だが、立ち止まって振り返っても、後悔先に立たず。覆水盆に帰らず。 第3楽章は何かが生成される過程の音か、もしくは目には見えない精霊のダンス。 第4楽章は手からこぼれる時の流れのようにつかみどころなく性急に流れていく。 まるで春の風のよう。 官舎の桜もちらほらと咲き始めた。 今日の夕刻の嵐で、咲きかけの桜が散ってしまっていなければよいが。 別れのときはもうそこまでやってきている。 引越し、残務整理、付き合い酒、 もうひとがんばり。 よっこらしょ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008年03月25日 22時02分18秒
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