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テーマ:好きなクラシック(2316)
カテゴリ:チャイコフスキー
人工的な造形が好きだ。 よく出来たフィクションは、むしろ心地よい。 とりわけ、第2楽章のアンダンテ・カンタービレには、 なんど泣かされたことか。 ここまで来れば、もはや演歌である。 カラヤンとウィーン・フィルの演奏は、 巷の評判は芳しくないようだが、 チャイコフスキーの羞恥心の何たるかを知り尽くしたカラヤンの 最晩年の解釈として、一聴に値する名演奏だと思う。 ウィーン・フィルの、藍染めのように濃く深く陰影のあるトーンが素晴らしく、 場末のスナックのカラオケのように破天荒に歌い上げたバーンスタインとは対照的な、 凛として節度ある音楽に対する態度に好感が持てる。 一見「普通の」演奏だけど、あらゆる修羅場をくぐったのちに その「普遍性」へ到達した、老練の凄みすら感じられる。 うーん、この味わい、子供にはわかるまい。 なんてね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009年11月05日 23時13分52秒
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