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カテゴリ:J.S.バッハ
という問いに、 僕は「バッハです。」 と答えたが、それは答えとして十分でなかったらしく、 いいえ、その弾いてる人です、 ということであった。 僕は「フルニエという人のものです。ピエール・フルニエ。」 と僕は答えた。 フルニエさん、と仰るのですか、 と納得していただいた。 今週末の引越しを控えて、 今日は業者さんに梱包作業をしていただいた。 僕はその作業に立ち会いながら、 フルニエのバッハ無伴奏組曲を聴きながら本を読んでいた。 上記は、僕の母親ほどの年齢の女性の、業者さんとのやりとりでした。 そうですね、 このCDから流れる音楽は、 作曲家よりもその演奏者に耳を引かれます。 既に使い古された言葉だけれども、 高貴で優しいチェロです。 すべてをゆだねてしまいたくなるような、 強い父性(強さと温かさの同居!)があります。 レンブラントの「放蕩息子の帰還」の老父のように、力強くて優しい眼差しです。 無為自然・不射の射、のように、 道を究めた巨匠の境地でしかあり得ない世界です。 業者さんとの会話らしい会話は、上のやりとりで終わり。 想像するに、よい勘とよい耳をお持ちの方だったようです。 梱包の腕もテキパキと完璧でした。 お陰で、無事に引越しができそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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