|
テーマ:好きなクラシック(2328)
カテゴリ:カテゴリ未分類
今日は、乃木坂にある新国立美術館に行ってきました。 エミルタージュのコレクションはさすがで、どれもが秀逸な作品ばかりでしたが、 僕がもっとも魅かれたのはこの作品。 ヴィンダーハルター『女帝マリア・アレクサンドヴァナの肖像』 音楽の世界においてもそうだけど、名作・名演と呼ばれるためには、そもそもの素材が優れていなくてはだめです。 それは料理の世界も一緒ですね。 物憂げな気品漂う女帝の肖像は、素材の素晴らしさにおいて会場随一の存在感でした。 それほど豊かでない巻き毛の黒髪にからめられた上品な真珠と、白を基調にした控え目だけど優美さを隠しきれないドレス。 生来のものなのか、それとも不貞の夫か過酷な政務のためなのか、やや青白く細い疲れを見せる表情と、それを支える確かな知性を持つ両目のまなざし。 胸元に伸びるいくつもの真珠の連なりが、豊かな女性の証しを教えてくれる。 名画だと思った。 女帝は、この作品の出来栄えにいたく喜ばれたという。 ほかにも、『洞窟のマグラダのマリア』や、『ウェヌスの帯を解くクビト』、『モルフェウスとイリス』など、見るべき作品は多くあった。
帰りは、乃木神社にお参りしたら、厳かに結婚式をやっていたので、賽銭を投げて柏手をたたくにはしばらく待たねばならなかった。 そうそう、旧乃木低には人懐っこい猫がいたので、なでなでしておきましたよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|