一澤帆布のお家騒動。
雑貨のお気に入りというのは、誰だってあるわけで。 私の場合は、一澤帆布さんのかばん。 高校のころ、センスのよい友人が通学かばんにしていたのがここのかばんでした。 それがあまりにもいい味を出していてうらやましかったのと、当時の愛読書だった西村玲子さんのエッセイにも取り上げられていたことから高校3年の時に初めてお店に行きました。 当時はまだ、知る人ぞ知る・・・というお店で。 ピカピカに磨き上げられた木造の、年代モノのお店に並んでいたどちらかというと無骨な印象のあるバッグたちが印象的でした。 そのとき買ったのは当時6000円くらいの紺のショルダーバック。 受験の下見のついでに買い、出願のお供に連れ歩いてました。 大学に入ってからバイトのお金を貯めて、黒のディパックを買いました。 通学かばんとして活躍してくれ、卒論の時には図書館や教授の書架から借りた参考書籍でパンパンに膨れて、口のファスナーが擦り切れ、はじけてしまったのを、お直しを頼んだ思い出があります。 通勤にも旅行にも重宝する、かわいい子です。 どちらも今なお現役で活躍してくれてます。 紺のバッグの紐が擦り切れてしまい、お直しに出そうとホームページを検索したところ・・・上記のタイトルにある騒動が持ち上がっておりました。 職人さんを束ねてやってきた元社長さんに代わって、銀行員だったお兄さん、弟、その娘さんが役員に就任したそうで・・・ ・・・確かに最近おしゃれな人や学生さんの間で話題にも上るし、海外旅行者の間でも評判の「京のおみやげ」のひとつだそうですが、それは一澤帆布さんの仕事の質によるものだと思うのです。 その評判とブランドネームを作り上げたのは、職人さんを束ねてきた元社長さんと先代さん、そしてそのやり方についてずっとがんばってこられた職人さんたちじゃないかな~と思うのです。 ・・・ブランドネームがあがって、雑貨ブームで追い風になったとたん見向きもせんかった家業に戻ってくるなんて・・・セコイわ、お兄さん。