少年は鉄道にあこがれる。
どうも、麗月です。 最近、本当に児童書づいてまして、子どもを出汁にして自分が楽しんでるような本ばかり買ってます。 近頃は手ごろな大手出版社の四大文庫を縦横無尽に読みまくり。 直近に買ったのは『電車で行こう!』シリーズの一冊。 『電車で行こう! 大阪・京都・奈良 ダンガンツアーズ』。作者は豊田 巧さん。 何でこの本にしたのかというと・・・娘の意見と読みやすさを考慮しての結果でした。 先日取り上げた『くるみ割り人形』に、集英社みらい文庫のリーフレットが挟まってまして、「どの本だったら読んでみたい?」といったところ、「絶叫学級か鉄道で行こう」との事だったのでした。・・・怪談話のあまり得意でない私は『電車で行こう!』をチョイス。 身近な路線が出てきて、なおかつ言葉のなじみやすい関西弁でのやり取り。 ためしに読んでみようかな?と手に取ったところ、けっこう読みやすかったのでした。 平凡な日常の中の、ちょっとした冒険。 小学生がおつかいで関西私鉄を乗り倒すというお小遣いをためれば自分も経験できるかもしれない一日のお話。で、思い浮かんだのは・・・夫を筆頭とした、鉄道好きの面々。 父方・母方、それぞれの従兄弟や小学校・中学校・高校の同級生に、読書会のメンツ、せらみゅのオフで出会った濃いぃ鉄道好きの方々。数から言えば女子は少数派で、ほぼ男子。 旅と鉄道の話となればいつでも楽しげに話し出す彼らの姿を思い出すと、はさまれていたリーフレットの謳い文句が「男の子人気ナンバー1」というのは伊達ではないのです。 ただし、どれだけ現役少年が割合を占めるかは存じませんが。 というのも、ネットで作者経歴の検索かけてびっくりしたんですけれども、この本の作者は有名鉄道ゲームの宣伝マンだった方。なおかつライトノベルも手がけてらっしゃるとのことなので、大きなお友達も読者には多くいらっしゃるんだろうな~と推測した次第。 個人的にはこのシリーズだったら、実写映画にしたら面白いかな~と思ったんですけれど。 絵面としてはちょっと淡々としてて面白くないかもしれないけれど、500円で「新幹線のひみつ」とか短編の学習映画を上映している流れで行けばお父さんと子どもの双方が楽しめる作品になるのではないかと。あまり強い刺激もないので、小さいお子様も安心。そしてキャスティングにも気を配ればお母さんやお姉さんにも受けそう。映画の場合、年齢制限と対象がはっきりしてて子どもが見たいと言っても「年齢制限引っかかってるよ?」とのツッコミが入る場合があるもので。 主人公高橋雄太くんのおじいちゃん(『高橋まほろば鉄道』のオーナーで鉄道模型の原型師)やお父さん(ゲームデザイナー)や関西の鉄子、岡本みさきちゃんのお父さん(イベント会社社長)など、さまざまな働く大人たちの姿が垣間見えてるのもいい感じだと思います。 彼らのキャラも、少年の心を持って大人になった男たちといった感じでちょっと個性的です。・・・というより、作者の分身といったイメージを受けるキャラというべきなんでしょうね。女の子のキャラもシリーズ全体で4人います。 個人的なお気に入り描写は紅茶を勧めるおじいちゃんと、おまけで出てくる雄太くんの友達の大地くんのティータイム。鉄道ファンの方にお尋ねしますが、コーヒー派と紅茶派、どちらが多数派なんでしょう?周囲を見てるとコーヒー派が多いような気もするんですけど? 鉄道発祥の地がイギリスだから紅茶派・・・ついでにマニアな鉄っちゃんという時点で実はけっこうええとこの子という隠れイメージがほのめかされる描写でもあります。 どうもこのシリーズ、旅先のおいしいものも一杯出てくるようなので、また読んでみようかな・・・と思ってます。