乙女は招く、月星の神々。
気づけば今年も半ば過ぎ。 ツイッターと読書メーターが主になってブログはすっかりご無沙汰しておりました。 さて。 せらみゅ第二期、DVD二枚発売中です。【楽天ブックスならいつでも送料無料】ミュージカル 美少女戦士セーラームーン Petite Etrangere [ 大久保聡美 ]【楽天ブックスならいつでも送料無料】ミュージカル「美少女戦士セーラームーン -La Reconquista-」 [ 大久保聡美 ] アフィリエイト期待ではなく、引用可能な資料として添付(^^;) サブタイトルが日本語じゃなくフランス語なので、こちらでは一作目と二作目でご勘弁。 一作目は『ダークキングダム篇』と。 第一期バンダイ版せらみゅもこちらはビデオやDVDでの鑑賞だったのですが、第一期が青春グラフティなら、第二期はロミオとジュリエット。実際、劇中でもそれを意識したシーンがあって、音楽と演出で「あ!」となるシーンがありました。<クインベリルとの偽りの婚礼のシーン> 役者さんたちはヅカ出身のお姉さま方は優雅、セーラー戦士はとてもフレッシュな印象。 ももクロさんたちが客寄せパンダ的な映像出演になってるんですが、この設定要る?と思ったけれど来てもらわなきゃ始まらない舞台だからこういう形を取ったのかしら?と。 舞台版ではうさぎと衛が既に恋人同士で、二人の絆と宿縁を確かめる事件としてダークキングダムやクインベリルとのやりとりがあります。 キャストが全員女性のため、ビジュアル的には前作より原作よりになったので美しさはパワーアップ! 四天王かっこよすぎ、まもちゃんも歴代で一番イメージ近いんじゃなかろか? 月でのシーンも素敵の一言。宮廷劇としての美しさはヅカ出身の方々がうまく引っ張ってくださった感じ。そのあたりはさすが。エピソード的には亜美ちゃんの男嫌いって前世のトラウマだったのか・・・と納得してしまった。 ・・・ただ惜しむらくは、キャスティング・・・月の女王、クィーンセレニティ役の方が若すぎる。 うさぎ役の大久保聡美さんとは姉妹にしか見えない。女王で母親なんですよね? 幻影としての儚さをとったキャスティングで、なおかつ歌える経験者の方だからこうなったのかもしれないけれども・・・舞台って存在感なんですよね。その人がその人であるがゆえの迫力や雰囲気。 作品世界としては破綻なく終わったけれど、生で舞台としてみた場合はどうだったのかな?と疑問が残りました。 個人的にはちょっとあっさりしすぎたかな・・・という感じ。 ダンスは破綻なかったけど、うさぎの歌うときの発声がちょっと耳ざわりだったかな?せりふとして乗っけていくとすごくうまいんだけど、歌単体として聴くと・・・笑。設定としてそうなのかな?だったらすごい演技力。 二作目はちびうさとプルートの登場。 個人的には実はこのエピソードが原作でいちばん好きだったりします。 そして、第一期のときは生舞台、こちらの第二期は初めてオンラインの生放送を体験した印象深い作品となりました。全体的に一作目で大体の感覚がつかめたせいなのか、キャストさんの一体感がすごかった。 印象に残ったシーンから言えば、ニセセーラー戦士とセーラー戦士の対決、ちびうさの登場、プルート、デマンドとうさぎのシーン、ブラックレディ。 思い出しながらだからざっくりとしかいえないけど、この第二作目での一番の功労者はアンサンブルのお姉さん方。ニセ戦士の時の印象の強さは筆舌につくしがたい。これが舞台の楽しさだよね~とパソコン越しですがホクホクしてました。 それとプルート役の石井美絵子さんは今回の大収穫でした。いや~、ファン側から舞台に上がっていった人で、あれだけ印象の強い、いいキャラクターのキャストさんって応援したくなります。マーキュリー役の小山桃代さんもそうだけど、自分の役を本当に愛している人の演技って、キラキラしてます。それを言うと戦士側の方皆さんそうなんだけれども、特に二人が初々しくてまぶしかった。 ダークムーン側は男性キャラを演じた皆様が印象に残ってます。デマンドさまとサフィールくんの立ち位置が変わったのは役者さんのキャラに合わせてだったのかな?エスメロードさんがなんか幹部なのに部下のドロイドさんたちにおいしいところを持っていかれた感一杯でかわいそうだった。 キャストの方のお名前はあまり覚えてないんですけれども、ネプチューンっぽかったな、あの方。<これは決してほめ言葉ではないです。私の印象としては外部太陽系の中でネプチューンがいちばん印象薄くて曖昧だから> ルベウスが自分がドロイドであることに気づいた時とか、サフィールとデマンドの関係性とかだーっと息を詰めて見つめてたらあっさり二人が消えてブラックレディの登場。 両親を思う心と、本当に自分を愛しているのかと疑う心のゆれ。分裂寸前の狂気をうまく表現してたのが印象的でした。 セーラー戦士側はちびうさとプルートが登場したことで、一作目の「恋人同士と、その友人の仲良しグループ」から一挙に「ファミリー」になって行くんですが、今回はちびうさの登場がメインなのでその部分はこれから。一幕目の文化祭のシーンでのお約束(うさぎの大遅刻、バンダイ版でありましたね(^^))やちびうさとのまもちゃんのとりっこ、二幕目でちびうさの正体を知ったときのうさぎの壊れ具合というかテレ具合が何ともいえないくらい笑えました。ちびうさとプルートの『アブラカダブラ』には胸がぎゅっと掴まれました。 ちびうさのエピソードは子供の頃の寂しさを思い出すのでかなり辛いのだけれど、ブラックレディが自分が愛されていることを感じて浄化され、ちびうさからセーラーちびムーンに変身する件は見事。ワイズマンの背景が不明のとお人形なあたりは時代劇のお約束みたいなものだからしゃーないかと苦笑しました。 お客さんと舞台の一体感はさすが、と言ったところです。 今回、バンダイ版の「ラ・ソウルジャー」に当たる曲も出来ました。 『愛のstar shine』。振り付けがバンダイ版2代目ちびうさのひとり、竹中夏海さん。 で、これを書いてる時点で・・・異色な文献が出ました。 ネルケ版は平光さん執筆で小説の文庫本が出たんです。 この20年間、セーラームーンで一切進展のなかった活字メディアへの進出。 何事!?と思ったけれども後から納得しました。 私事ですけれども、娘が中学に入学しました。彼女が部活で演劇部を選んだんですね。 で、その関係で見に行った舞台(地域の演劇連絡会の総会)で、演出家の方が出版された文庫本を販売されてました。その方が脚本・演出を担当された舞台の小説版。 何で文庫、しかも小説の単行本?と思ったのですが、これがワークショップの下地になると聴いて納得。 台詞はそのままに、登場人物の心理や背景を掘り下げて展開する小説なら確かにわかりやすい。 文庫ならお財布にもやさしいから若い子でも買える。売り上げで芝居の資金も出来る。 なるほど・・・と思ったのでした。 もたくたしてる間に三作目のチケット発売も間近に迫ってきました。 ウラネプ登場、しかも元タカラヅカの方とのことで話題になってます。 いやぁ、歴代でウラネプとしては一番麗しい印象を受けました。 なじんだ内部が今作で卒業ってのはちょっと寂しい限りですが、出たいという人は多いんでしょうね。