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カテゴリ:セルフブランド
副題の「勝つブランド 負けるブランド」という言葉に惹かれたのと、メルマガの『平成・進化論。』で推薦を受けていたので読んでみました。
まず、ブランドを主題にしている本にしては、意外に古い本で、初版が1997年の本でした。その内容は、普遍的なことを平易な文章で説明している示唆に富むものでした。 第一部に基本的な原則を説明して、第二部でその実例を示し、第三部で重要なポイントを説明する構成です。 まず、マインドの原則を紹介します。 1.マインドには限界がある 2.マインドは混乱を嫌う 3.マインドは不安定である 4.マインドは変化しない 5.マインドは焦点を見失うことがある 特に、興味深く感じたのは、マインドは不安定であるという原則です。この原則は、顧客が商品を購入する際に、明確な理由を持って購入するのは、2割でしかなく、8割は心理的な要因で購入するということを指しています。 そして、人はよくわからないものに対して、リスクを感じます。そのリスクには、5つの分類があります。第一に、金銭上のリスク、それを購入して、損をするのではないかというリスクです。第二に、機能上のリスク、その商品が期待通りに動作しないのではないかというリスクです。第三に、肉体的リスク、その商品により体が傷つくのではないかというリスクです。第四に、社会的リスク、その商品を購入することにより、社会的に評価を下げるのではないかというリスクです。第五に、心理的リスク、良心の呵責を受けるのではないかというリスクです。 これらのリスクをクリアしないと購入してくれないのです。これらのリスクに引っかかってないことを明示する必要があります。リスクの種類を具体的に提示されて、顧客に説明すべき事が明確になります。 第三部で、示唆に富む指摘は、「商売のコツ」は関連する商品を扱っている異なるカテゴリのビジネスを研究することというものです。例として、テレビ番組があげられていました。この番組は、エンターテイメントのニュースを扱っていたのですが、他局が同様な番組を放送し始めて、視聴率が低下したのでした。 そして、雑誌ではどうような傾向かを調査してみると、ニュースではなく、エンターテイメント界の内幕ものを記事にしている雑誌が伸びている事に気がつきます。そして、このテレビ番組は、内幕ものを取り入れて、視聴率を回復するのでした。面白いですね。 本書は、マインドの原則を丁寧に説明して、具体例を示し、最後に、原則以外の重要なポイントを教えてくれます。内容の記述は、理にかなうもので、マーケティングに関心のある人には特によい本です。 ■■ 今日のエッセンス ■■ ■■ ブランド構築は、マインドの原則を踏まえて考えられていますか? ■■ 同じ商品を扱っている他の業界の動きをチェックしていますか? ニューポジショニングの法則~勝つブランド 負けるブランド 著者:ジャック・トラウト、出版社:東急エージェンシー、ISBN:4884970632 後悔度:★★★ (三つ星満点) ★★★:読まないと絶対後悔する、★★:とても後悔する、★:やっぱり後悔する ブログ(www.breview.jp)を充実させました。是非、ここのココログサイトににも、来てくださいませ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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