毎日が・・・日常着物生活の日々

バスの後部座席でウトウトしていると、

突然、タイヤが何かを踏んだようで、目が覚めた。

みんなも、「あれ？」と、目が覚めたようだ。

携帯電話が鳴った。

網棚に乗せたバッグの中なので、出ようと・・・・下におろす前に切れた。


隣の、お仲間の携帯が鳴る。

「えっ！！地震？」

！！！！！

どうしたの？

自宅から連絡があり新潟で地震があったと。


良かった、もう新潟からはだいぶ遠い。

もしかしたら・・・と先ほど鳴った携帯を見ると

あんこ紬さんからだ。


もしもし・・・

「あっ、だいじょうぶですか？？？

新潟で地震があったと情報がありましたが・・・震度6ですって」



そうですってね。

今、新潟から1時間くらいのところ。

バスで移動中なので、分からないんですよ。

周りは大丈夫のようなので・・・・




心配して連絡を下さった。

ありがたい。


そう、周りは何でもない。

そうこうしている内に、目的地に着いた。

弥彦神社




地域の施設で地震のことなどを聞いてみても

「そうなんです、さっき大きく揺れました」

と仰るが、何処も倒れても崩れてもいない。

のんきなモノだ。


ふ～～～ん。

じゃあたいしたことは無かったのね。

駅に行く。

電車が、動いてないそうだ


仕方がない。

みんなと行動を共にしよう。






実は柏崎の木村美術館も行くつもりだった。

今回の旅行は余り乗り気では無かった。

ずっと、連れ合いに、行きたくない・・・と言っていたのだ。


でも会計係だから・・・・

そこで、木村美術館。

それだけが楽しみだった。




昨夜、食事の時にそのこと話すと、

いつもだったら、気持ちよく「良かったね、行くところが出来て♪」

等と快く送り出してくれる仲間達全員が、

「片道2時間では遠いし、帰りの時間が読めないから・・・・」

と、渋い顔。


珍しい。

あたくしも、帰りの乗り物のチケットを買ってないので、

新潟から帰るか、燕三条からにするか・・・迷っていた。

行くとなると、

10時からの開館だから、こちらをみんなより1時間早く出なければならない。

「あっちに着いてから、時間を読んだら良いんじゃない？」

そうね、バスで行くのだから、弥彦に着いてから考えれば良いわね。






神社でお詣りし、弥彦競輪場、特観席に。

1席ずつモニターが付いている。

テレビモードにして・・・・驚いた。


こんなに酷いとは・・・・

「良かったね、あっちに行っていたら、今頃大変だった」


そう、

10時開館で、中に入って丁度観ているときだったろう。

バスで良かった。

電車だったら、途中で止まってしまったモノ・・・・


そんなことを考えていると・・・






突然大きな揺れが

目の前は一面のガラス。

その辺にいる人たちも、大きな声を上げ床に突っ伏す。

あたくしも、もうだめだ！！！と思った。

余震だ。


もう2．3度揺れたらこの建物も危なかったかもしれない。



アチコチからメールや留守電が入っていた。

こちらからは、全く繋がらない。

根気よくメールを打つ。



電車も止まっているが、駅に行ってみないと、状況も分からない。


駅員さんが「いつ復旧するか分かりません」と頭を下げている丁度その時、

吉田までの電車開通。

勿論すぐに乗る。


新潟がどうなっているか・・・

ＴＶでは市内の情報がない。

燕三条より、始発の新潟の方が何かあっても何とかなるかもしれない。

なるべく新潟に近いところに行こう。

全員の意見が一致した。


吉田に着く。

ラッキー。

新潟行きの電車がココでも今、開通。

すぐに乗る。

新潟駅まで行けば状況が分かる。

もしかすると、新潟市内は大丈夫では無いかしら？



電車が動いていない新潟駅。

電車の復旧は全くわからない。


改札口前には多くの人々が手持ちぶさたに佇んでいる。

「いつ新幹線は動きますか？」

同じ質問に、丁寧に答える駅員。

全く分からない、明日になるか、一ヶ月先か・・・・それとも今夜か


とりあえず、と、悩んでも仕方のない我々は居酒屋に入る。

暫くして順繰りの駅に様子を聞きに行くが、

9時近くなっても目途が経たないらしい。


仕方が無い。

昨夜の宿に連絡をし、

運の良いことにあいていた。



皆、連絡の付くところに事情を話し、今後に備える。


と。


新幹線が復旧したとＴＶ。

良かった

明日は大丈夫だ。

仕事にも支障はない。


でも・・・・


もし


あのとき


柏崎の木村美術館に予定通り行っていたら



ゾッとする。

そう思うたびに肌が粟立つ。

丁度、茶室に入った頃だもの・・・・・