毎日が・・・日常着物生活の日々

数年前に実家から送られてきた、

ズッと着ていない（着られない）洋服の山。

其れがプラケースに４つ。

これらは思い入れがあり、どうしても捨てられないモノばかりだった。



入学式に母が仕立ててくれた洋服。

ぜったくに穿けない５３センチのウエストのタイトスカート。

またまたコレだって絶対に穿けない５７センチのスカート。

同じくスーツ。


着物と同じくらい高かった、高級洋装店で仕立てたドレス。

叔母が仕立ててくれたスーツ（絶対着られないゾ）。

その他思い出のたっぷりしみ込んだ洋服類。

もう何十年も着ていないのに、この先だって着ることはないのにズッと採ってあった。



お知り合い息子さん（欧州人）が

やはり欧州のべつの国のガールフレンドの家に遊びに行くときは

２週間くらい其のお宅で過ごすと聞いた。


田舎の深い山の中にその村はあるという。

電気も水道も無く（たぶん）、

勿論トイレは水洗なんかじゃない。


でも、

クルマは在るのよ。




日々の食材は畑や野山の物を採って暮らしている。

だから、現金収入なんて殆ど無い。

コンビニもスーパーも勿論無いのだから

魚が食べたければ川で釣る。

肉が食べたければ、

家畜を飼っている人と、野菜などと物々交換。

衣類は代々受け継いだ物なども大切に使って、

足りない物は必要な物同士で物々交換。


ズッと昔からこうして暮らしてきたという。

とても心は豊かなんでしょうね。

勿論犯罪なんて起こらない。


此所に此の思い出ばかり満載の衣類を送ることにした。



捨てるのは忍びない

此の日本で他人様に差し上げても決して喜んでくださるとは限らない。


別に、この欧米の此の村の方々だって喜んでくださるかどうかは分からないが

少なくとも、


いらないからポイ・・・は無いだろう。


もう、絶対にミシンも踏む意志もないので、段ボールの布達ももらっていただくことにした。

若い頃遣っていたアートフラワーのリボンの山も。

何かに使っていただけるのなら・・・


小柄なあたくしなので、洋服はお召しになれるかしらと心配だったが

「子供だっているから大丈夫よ。」

と仰ってくださった。


やっと紙袋ふたっつ。

まだ、ポリケースの大きいのが三つもあるのだ。