徒釣草

昨日は相模ノのり十、黒狗ノココ蔵ら「釣れない隊」の幹部に内緒で急ぎ働きをやらかしてしまった。

入隊するまでの法師はどちらかと言うと急ぎの一人働きが殆どで、それも懐とか天気の具合で思い立った翌日におつとめをするのが常だった。

しかもお勤め３カ条などは破るのは屁の河童、たまたま本来の目的から外れた軟体類などが居合わせようものなら即ものにしていまう畜生働きもするのだ。

法師は今度の急ぎ働きが幹部達に知られたらどんな凄惨なお仕置きをされるか心配はしながらも染みついた根性は治らないらしい。

宿は鶴見の富士丸、カワハギ・アオリイカは人気でけっこうお客は来ているが、フグが何時まで経っても船に乗っているのは法師一人。

出船間際になってやっともう一人乗船でやれやれ、両艫での大名釣り。

実は前日に相模川河口の常宿に早朝電話して船に乗ろうとしたところ、大時化で船は出ないと断られてしまった。

富士丸のフグ船は上総大貫、木更津方面を主な働き場所にしているのだが、あまり成績が振るわずしかも冬季の季節風に弱いので、最近新しい働き場所に通っているらしい。

この場所は型の良いアカメがゲット出来るとの噂が聞こえたので真偽を確かめるため期待に燃えながらの出船。

鶴見のツバサ橋を潜って横浜港の湾を横切り富岡沖へ。



釣り場は陸に近いのでこれなら冬の季節風が相当吹いても大丈夫だろう。

予報通り凪の晴、アンカーを打ってスタートする。
当たりがあってハリがかりするのは良型のキス、バケツにキスが３尾泳いでいるがフグは無し。

しばらく経って胴の間で釣っていた中乗りさんの胴付枝ハリにアカメが食って上がった。
これを見てやっとこの釣り場にもフグが居ることに納得した。

程なくアカメ、ショウサイと釣れてやれやれ、ところがこの後がなかなか続かない。
それでも場所移動をする度ポツリポツリと釣れてきた。

昼近くになって予報通り突然西風吹き始める。
でもこの富岡沖は西風には断然強い、風で当たりが分りずらくなっても波はあまり立たない。

風が吹き込んで来るとサカナの活性も低下したのか当たりも少なくなって納竿となりました。

釣果、アカメ７、ショウサイ１、キス６、フグカットウ釣りでこのキスの数はレコードでした。

以前釣ったアカメはもっと斑点が少なかったような記憶があるのでＷＥＢ魚類図鑑を見るとやはりヒガンフグの斑点に似ているような気がします。



それに「釣れない隊」の黒狗ノココ蔵氏の写真もヒガンフグとなっている。
ヒガンフグは場所によっては有毒で食べられないらしい。

以前、八景の某船宿のカットウ釣でこれはイシフグだから食べられないと捨てられた経験があった。
確かにフグカットウ釣の草分け野毛屋の船長もヒガンフグはちょっと要注意のフグのような話をされていた記憶もあるが、野毛屋さんがそもそも今回の釣り場を発見し真っ先に釣り出したわけで何の問題も無い。

このフグを各船宿のカットウ釣の船が沢山釣って食べられているので食べるについては何の心配もしていないが、このフグの種類は果たしてなんだろうか？