元気のないクッキー
クッキーは、誕生パーティーのあった夜から下痢をはじめ、未消化なエサを吐き戻し始めた。
翌朝になっても、元気はまるでない。鼻水も出ている。何度かこみ上げては、胃の中のものを全部吐き出そうとするようだった。まるで胃腸風邪のような症状。
初回の予防注射を行ったヴェテリネールに、まずは電話相談してみた。やはり連れてきた方がいいとのこと。
用事で出掛けた夫に訴えると、最初は、明日まで様子を見れば?とクッキーの様態を軽視していたが、私が断固として連れて行くことを主張したため、義弟のエルカンを迎えに来させてくれた。
カレイチ(アンタルヤの旧市街)から目と鼻の先にあるウシュックラール通りにヴェテリネールはあった。
ドクトルは、クッキーの口を開け、扁桃腺が腫れていることを教えてくれた。
病気の原因としては、あらゆることが考えられた。ペットショップで移った可能性。環境の急激な変化。暑さ。ストレスと疲労。
クッキーは抗生物質を含む注射を2本打たれ、3日間続けて通院するよう申し渡された。
自宅に帰った頃には薬の効き目が現れ、活動的になったクッキーだったが、それはやはり一時的なものだったらしい。
下痢・嘔吐は止まり、病時の食事としてヴェテリネールに勧められた鶏の胸肉入りご飯を、食事用スプーンで2杯くらいは食べるようになった様子を見てほっとした私たちは、水曜日の夜には、娘たちが前々から観に行きたいといっていた『LARA SAND CITY』に、クッキーも抱っこして連れて行ったが、まだ完治していないクッキーに、この外出は堪えたようだった。
月齢の小さい仔犬は、とくに車酔いしやすいらしい。現地を見学し、一休憩ついたところで、午後に食べさせたエサを吐き戻してしまったのである。
そして、私たちが寝静まったその夜半、血の混じった下痢を2~3度繰り返したことを朝になって私たちは知ったのであった。
娘たちをバドミントンのレッスンに送った後、まっすぐヴェテリネールに連れて行くと、症状から判断して早速、点滴となった。
点滴中のクッキー
木、金、土曜と、それから3日間。毎日点滴に通い、ようやく今日、針を抜いてもらうことが出来たクッキー。
昨日からは食欲も出てきたらしく、朝、昼、夕方、夜と、少量ずつに分けて食事もきちんと摂れるようになった。
後は明日。コントロールのためにヴェテリネールに連れて行くだけ。それでも完治とまでは行かないだろう。もうしばらく、車までの外出や、やたらと触りたがって困る子供たちには十分配慮しなければならない。
実を言うと、夫の短いアンタルヤ滞在中、近場でいいから1~2泊程度の家族旅行をと考えていた。
しかし、クッキーが我が家にやって来た今となっては、旅行どころか、クッキーをひとり置いての日中の外出も、当分は難しそうである。
鳴いたり吼えたりすることなく、部屋でひとりきりで留守番できるよう、現在は躾の真っ最中なのだから。
仔犬を飼うということを、実に気軽に考えていた夫は、クッキーを可愛がりながらも、今頃になって驚き青くなっている。
繊細でちょっとしたことで病気になりやすいし、ヴェテリネールに診せるのにもいちいちお金がかかる。世話の焼ける赤ちゃん同然なのだなあと、あらためて思う。
初めこそ反対だったが、今クッキーに接するたび、流産で生まれることのなかった三番目の子供(娘だったと思っている)を育てているかのような、あたたかな気持ちを抱かずにはいられない私なのである。
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