「さん」づけ
人の名を呼ぶとき、「様」とか「さん」、「君」あるいはもっと色々ありますが、中でも「さん」が一番尊敬を込めた呼称だと聞いたことがあります。小学校6年間担任だった恩師の言葉、それも多分たった一度だけ仰ったような記憶です。その時は意味がよくわかりませんでした。今一人の女性が「様」から「さん」づけで呼ばれるように変化した現実があってー本人は何も変わっていないのにーやっと腑に落ちた気がしています。呼称が変わることに違和感がある、という言葉も耳にしました。私も「佳子さまが眞子さんをハグ」という表現の仕方がどうにも不自然に思えてなりません。人と人を別け隔てる壁の存在をわざわざそういう形で表現しなくてはいけない、のですね。そこに理不尽な壁があるから仕方ないと言ってしまえばそれまでのことですが。やはり人と人との壁はいらない、というのが一番!人を人として尊敬するということなんだ、と改めて思ったことでした。「様」の呼称をやめることが天皇制をゆるやかにやめていく第一歩になったりしないかな?なんて。人として生まれたのに人との間に壁を置かれた人生を生きろ、なんて他の誰かに強いる権利は誰にもないと思います。