戦没画学生の本
『無言館』という本を連れ合いが借りてきて、読んだらと渡され、いつもあまり本を読まない私ですが、つい引き込まれていました。立場は違いますが、今のウクライナに派遣されているロシア兵と重なるものを感じて。。。兵隊といえど、本当に戦いたい人はいないんじゃないか、なぜ兵隊さんになってしまったのか?いや、兵隊さんになるのはいいとして、なぜ、この戦争が自分にとって正しいのか、考える自由はないのか?命令されたら拒否する権利がないのが兵隊さんなんだけど。。でもロシア兵の中には自傷行為をしてまでも戦闘に加わることを拒否する勇気ある方たちもおられるとか。士気が全く違うという話をベトナム戦争のときに聞いたことがありました。ベトコンの方たちと、遠いアメリカからやってきて、なんのために戦っているのかわからなくなっている兵隊さんたちと。その話と今回のウクライナ兵とロシア兵の士気の違いがやはり重なります。士気の上がらない戦いを無理してやらなくてもいいように、”戦場から逃げることをバックアップするようなシステム”ができないものだろうか?と夢みたいなことを考えてしまいます。本来、人は戦いたくないものだと思うから。士気が上がらないということはそれだけで人間らしいことだと思うから。家に帰れば皆よき家庭人であり、そして皆よきその後の人生の展望がある普通の人間である、という共通項をもつ人々。誰もその死を望んでいない。