Ｔiｅｒ’ｓ　Ｂｅｎｃｈ

　Ｈさんは新潟に住み、テニス部に所属する活発な中学2年生の女子です。小学6年生から

僕の添削指導とウェッブカメラによる個人指導を受けています。

　僕が指導する前から習っていた英語の力は群を抜いていて中学1年生の春には英検3級に

合格しています。小学生5･6年生で学習する「割合と比」も申し分なくできていました。

　中学生になってからはケアレスミスはあるものの常に学年の上位者の一人でした。

　ところが中学2年生になって、このところ送られてくる回答を見て僕は学習態度に疑問を

感じるようになりました。

　まず字が汚い、判読不能なこともあります。それから間違いを何度やり直しても直ってい

ない。添削には解法のヒントになることを解説しているのにその通りにやっていない。問題

を写し間違えるなど丁寧な学習態度が見られなくなっていました。とにかくあっていようが

間違っていようが早く終えたいというのが僕にはわかりました。

　このままでは成績はがた落ちになると思い何度も注意しましたがとうとう、ここ1週間ＦＡ

Ｘが送られてくることはありませんでした。どうしたのかお母様にメールしたところ今日、

Ｈさん本人から丁寧な手紙をもらいました。

　そこには今の問題点をきちんと整理し今後どうして行きたいかしっかり丁寧に書かれてあ

りました。

　問題から逃げることなく問題に正面から取り組み克服する姿勢が見られて僕はほっとして

います。僕に心配をかけて申し訳ありませんでしたと素直に謝罪できるＨさんはまた一回り

成長したようです。

　困難（問題）を克服して初めて人間は成長するものです。