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カテゴリ:日本社会
車いすに乗った青年
昨夜は指導が終わって、家の近くのスーパーで日用品と食材の買い物。 買い物が終わって、両手に荷物をぶら下げてスーパーを出ると、最近よく行き会う、 車いすに乗った青年が、弱弱しい、か細い声で何か話しかけてくる。このあたりに住ん でいるのだろう、このところ家の近くでよく見かける、20代後半くらいの青年だ。 よく聞き取れないので聞き返すと、「食べ物が欲しいんだが、お金が無い。少し貰え ないか。」と、ぶっきらぼうに言う。ちょうど買い物したばかりでズボンのポケットに は釣銭が結構入っていたので掴めるだけ掴んで渡した。5~600円くらいはあっただろう。 「おにぎりでも買いなさい。」と言って僕はスーパーを後にした。 昨日は4人の生徒を指導して、ひどく疲れていたので事情を聴く余裕もなかったが、 家に帰ってから事情を聴いておくべきだったと後悔した。 青年は、最近、時々家の近くで見かける事があり、若いのにどういう事情で車いす生 活をしているのか、気にはなっていた。時に大声で誰にむかってでもなく怒鳴り散らし て車いすで移動している彼を何度か見かけたことがあるからだ。 そして、僕が見た彼はいつも一人だった。車いすを押してくれる人を見たことは一度 も無かった。一人で車いすの生活は大変だろうに、と同情した。僕は、昨年の脳梗塞の 後遺症で歩行が困難になりつつある不安な日々を過ごしているからだ。いつか、車いす に乗らなければならない生活になってしまうのではないかという不安だ。 食べる事にも困って、物乞いさえしている車いすの青年は、どうやって生きていくの だろう。仕事はしているのだろうか、障碍者手当は貰っているのだろうが、住まいはど うしているのだろう。家族はいないのか。国はちゃんと手を差し伸べてくれているのだ ろうか。いろいろと気になる。 僕には二人の30代前半の息子たちがいる。二人とも正規労働者として働き、結婚し子 供もいる。物乞いしないと食事もできない車いすの青年の未来はどうなってしまうの か。 自己責任論がまかり通る今の日本で、彼は生き抜いていけるのだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.11.25 20:51:11
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